劇場公開日 1994年7月16日

「狸(飛べ)狸(飛べ)きっと飛べるよ(飛べ×4)」平成狸合戦ぽんぽこ 野川新栄さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0狸(飛べ)狸(飛べ)きっと飛べるよ(飛べ×4)

2022年3月6日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

悲しい

楽しい

知的

映画館では未鑑賞
金曜ロードショーやDVDなどで何度も観た
今回久々に鑑賞

監督は『思ひ出ぽろぽろ』『かぐや姫の物語』の高畑勲

ノスタルジックな社会派ファンタジーアニメ
社会派といっても宮﨑駿アニメにありがちな少々堅苦しいテーマ性は感じない
なんとなくだが作り手もわりと遊び感覚で楽しく制作したことが伝わってくる
妖怪大変化のシーンでこっそりトトロやキキやポルコやタエ子が登場するシーンはその典型

ジブリなので声当ては芸能人中心だがわりと本職も参加していて脇を固めている
今は亡き清川虹子が一番印象に残った
狐のジャストミートも案外良かった
落語家が多いせいか「玉と砕ける玉砕」とうまいこと言うこと多い気がする

狸の住処でもある多摩丘陵のニュータウン開発に反対する狸たちが人間たちを化かして追い出そうと奮闘する話

多摩と玉をかけているんだろうか

エンドロールの上々颱風が良い

狸には写実的なものと擬人化したものの2種類あると記憶していた
しかし暫くぶりで観るとそのほかにもう1種類いや厳密に言うと2種類存在した
作り手にはそれなりの意図があり決して手抜きじゃないんだろうけどそれでも手抜きに感じてしまった
コンビニとかで漫画やアニメの手抜きを取り上げる本が売っていることがあるがちょうどあんな感じだ
あまりの不快感に記憶の中から消去してしまったんだろうか
少なくとも僕はあれらが好きじゃない

あと交通安全の訓練はリアルでも是非実施してほしい
なぜガードレールの下から突然飛び出してくるんだ
田舎の舗装道路はどこでもそうだろうけど轢かれてる動物はダントツで狸が多い
轢いたわけでもないのに多少なりとも自分も心を痛めるのだ
その度にこの映画を思い出してしまう

野川新栄