文学賞殺人事件 大いなる助走

劇場公開日:

解説

文学賞を受賞できなかった若い同人誌作家が、選考委員の作家たちを殺していく様子を描く。筒井康隆の小説『大いなる助走』の映画化で、脚本・監督は「塀の中のプレイ・ボール」の鈴木則文、共同脚本は「徳川の女帝 大奥」の志村正浩と「団鬼六 妖艶能面地獄(1988)」の掛札昌裕、撮影は「ドン松五郎の大冒険」の米原良次がそれぞれ担当。

1989年製作/129分/日本
配給:東映クラシックフィルム
劇場公開日:1989年1月28日

ストーリー

地方都市・焼畑市の大徳商事に勤める市谷京二は、ある日美しい大学教授夫人・時岡玉枝と知り合ったのが縁で同人誌「焼畑文芸」に参加した。メンバーは主宰者で貧しい文具店主・保又一雄、有閑マダム・山中道子、女たらしの文学青年・大垣義郎、文学少女・徳永美保子ら癖者ばかり。市谷は大徳商事の内幕を題材に「大企業の群狼」を書いて合評会に出席したが、同人誌のメンバーは足の引っ張り合いをする始末。しかし「大企業の群狼」は認められ、文芸雑誌「文学海」に掲載された。市谷は内幕を暴露したことで会社を首になり、顧問をしていた父親から勘当されるが、作品のほうは高く評価されて文壇の登竜門・直本賞候補にもなった。市谷は直本賞世話人・多聞や「群盲」編集長・牛膝のアドバイスを受けて賞取りに奔走。選考委員で男色家の雑上掛三次にはお尻の童貞を、女狂いの坂氏疲労太には恋人の玉枝を捧げてリベートも贈った。しかし、選考会の結果は落選。直本賞にはお嬢様作家・櫟沢美也が選ばれた。市谷は逆上して選考委員を一人一人猟銃で射殺していくのだった。

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スタッフ・キャスト

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映画レビュー

1.52022/06/12@アマプラ 饒舌に批評家たちを罵倒していく佐藤...

2022年12月12日
iPhoneアプリから投稿

2022/06/12@アマプラ

饒舌に批評家たちを罵倒していく佐藤浩市
男に抱かれる佐藤浩市
人を殺しまくる佐藤浩市

妹役の子の喋り方が陽毬ちゃんっぽい
若い女性がみんな棒読みでセリフが聞き取りづらい

結構リアルな虫が出てくるのでもう見たくないです

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すずかけ

0.560分くらいで見るのやめた。

2021年11月26日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

筒井康隆のこういう系統の小説では、サブストーリー的にコミカルな場面が差し込まれることがある。しかし、そのシーンはそれまでの流れや空気感を壊すことはなく、読者は違和感を持たずに読み進められる。
けれど、この映画では、差し込まれたコミカルな場面がそれまでの物語の流れを遮り、空気感をガラッと変えている。「はい。ここで一息入れましょうね」みたいな。うーん。ざんねん。

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くそさいと

4.0原作 筒井康隆・・・

2021年6月19日
PCから投稿

筒井康隆作品を何作か読んでいるといつもそこに裏切りがあり、裏切りを描くことがなんとなく読者に対する悪意のように感じられる。例えば「時をかける少女」でも。儚い夢のようなラストになっているが実は主人公が捨てられるという話である。この小説だけを読むと爽やかな話のようにも読めるのだが筒井康隆作品をたくさん読んでいるといつもそこに裏切りという裏テーマがありだんだん腹立って嫌になってくる。
この作品はしかしダイレクトに人間たちの嫌な部分を描いており、ある意味その描き方が正々堂々としていて爽やかだった。主人公を変に人格者にすることもなく、作者が主人公を変に弁護することもなく、堂々と逆恨みの憤りをぶつけるているところが気持ちよかった。筒井康隆の、人間に対する不信感、嫌悪感、そして自分の低い人格や足りない才能に対するコンプレックスの気持ちがとてもよく伝わってくる面白い内容だった。
映画は原作のシリアスな感じと監督の持つコメディタッチな雰囲気が、妙に融合していると同時に、妙に融合しておらず、そこんところが面白かった。
普通なら星3.5だが鈴木則文作品なので4にした。

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