ひばり・チエミの弥次喜多道中
劇場公開日:1962年1月3日
解説
「若さま侍捕物帳 黒い椿」の鷹沢和善と高島貞治が共同で脚本を書き、「美男の顔役」の沢島忠が監督したまげものミュージカル。撮影もコンビの山岸長樹。
1962年製作/85分/日本
配給:東映
劇場公開日:1962年1月3日
ストーリー
チャキチャキの下町娘、お君とおとしは芝居小屋の下足番だが、ひょんなことから、奈落に地獄の熊吉、三太、法界坊などの麻薬密売団が、巣喰っていると知った。折も折、南町奉行所与力片山軍次兵衛配下の手入れがあり、一網打尽となった一味の中に、まきぞえを喰ったお君とおとしがいた。法界坊こそは、密売団根絶を狙う南町奉行が放ったオトリで、実は筆頭与力秋月七之丞なのだ。法界坊は更に捜査をつづけるため熊吉を欺いて破牢を図った。お君とおとしは民間協力の表彰状を貰ったが、密売団と関係のある者は雇っておけないと、小屋をクビになった。世の中の矛盾に愛想をつかした二人は奮起一番、名も弥次郎兵衛、喜多八と変えて、東海道を西へ。とある茶店で水割り酒に酔って大トラになったり、花嫁行列にオセンチになったり……。そんな二人と前後して、マーケットの拡張をはかる熊吉、三太、法界坊、それを尾行する軍次兵衛たちが行く。お君とおとしは街道はずれの古寺で密売団一味と再会、大立ち回わりの最中、軍次兵衛らが駆けつけて大さわぎ。その夜、三島の旅篭で、眠れぬお君とおとしは法界坊から「娘に返って江戸へ帰りなさい」と訓され、心のときめきを覚えるのであった。そんな二人に、東海道で評判の薬屋和泉屋多左衛門と番頭清十郎が、鎮静剤を与えた。お君とおとしが三日三晩も眠り続けたのは、和泉屋に眠り薬を盛られたからである。どうやら和泉屋も麻薬団と関係があるらしい。しかし、今のお君とおとしはそんなことには無頓着で、初恋の人へのつのる思いに胸を焦がしながら、法界坊の姿を追うのであった。そして、軍次兵衛や法界坊に協力麻薬密売団を捕えたことはいうまでもない。