ねじ式
劇場公開日:1998年7月18日
解説
売れない漫画家の幻想的な放浪生活ととりとめもない妄想をシュールなタッチで描いたドラマ。監督は「無頼平野」の石井輝男。つげ義春の同名短編漫画を、石井監督自らが脚色。撮影を「汝殺すなかれ」の角井孝博が担当している。主演は「ラブ&ポップ」の浅野忠信。スーパー16ミリからのブローアップ。
1998年製作/87分/日本
配給:ビターズ・エンド
劇場公開日:1998年7月18日
ストーリー
売れない貸本漫画家のツベは、どん底生活の果てに遂に内縁の妻の国子と離れて暮らすことになる。国子は世田谷にある会社の寮の賄婦として住み込みで働くようになり、ツベは知り合いの木本のアパートに転がり込む。ところが、ツベは国子が浮気をしているのではないかと心配でならない。そんなある日、彼は国子が別の男の子供をはらんでいることを聞かされ、ショックで自殺を図るのだった。木本のお陰で一命を取りとめたツベは、その後、放浪の生活と妄想に浸る日々を送るようになる。一銭五厘で買われてきたという山里の寂れた居酒屋の娘・チヨジとの出会い、ヌード小屋通い、ふしだらな一夜を共にした女が営む、海辺にある大衆食堂へ、そして海に入ったツベはメメクラゲに左腕を噛まれてしまう。パックリと開いた傷口を押さえ、医者を探すツベ。しかし、探し歩けど見つかるのは目医者ばかり。やがて、彼は金太郎飴を売る母親らしき老婆との出会いを経て、漸くひとりの女医を見つけ手術をしてもらう。だが、外科が専門外の彼女はツベの傷口にねじを取り付けてしまうのだった。以来、左腕のねじを締めるとツベの腕は痺れるようになる。