日本のいちばん長い日(1967)

ALLTIME BEST

劇場公開日:

解説

1945年8月14日正午のポツダム宣言受諾決定から、翌日正午の昭和天皇による玉音放送までの激動の24時間を描いた名作ドラマ。大宅壮一名義で出版された半藤一利の同名ノンフィクションを原作に、橋本忍が脚色、岡本喜八がメガホンをとった。広島・長崎への原爆投下を経て日本の敗戦が決定的となった昭和20年8月14日、御前会議によりポツダム宣言の受諾が決定した。政府は天皇による玉音放送を閣議決定し準備を進めていくが、その一方で敗戦を認めようとしない陸軍将校たちがクーデターを画策。皇居を占拠し、玉音放送を阻止するべく動き出す。キャストには阿南陸軍大臣役の三船敏郎をはじめ、笠智衆、志村喬、加山雄三ら、当時の日本映画界を代表する俳優陣が集結。

1967年製作/157分/日本
配給:東宝

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映画レビュー

3.0戦後77年

2022年10月23日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

戦中戦後の映画はいろいろ見ていても、その多くは原爆投下から玉音放送で終戦というくだりでみることが多く、その間の「長い1日」については知りませんでした。今まさにウクライナで戦争が起こり、犠牲者が増え続けていても、止めることが容易ではないし、誰が何を目論んでいるのか真相はよくわかりません。ポツダム宣言の受諾が原爆投下の前であればと、過ぎてから思うことですが、その時点ではできなかった一面が今作でも描かれています。原爆は、本土決戦による甚大な被害を最小限に防いだハッピー爆弾とも言われ、複雑で滑稽な気分にさえなりますが、同じようなことが今、ウクライナで再現されているようで、77年前の教訓がどこかへ霧散してしまったかのような空しさを感じてしまいます。

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赤ヒゲ

3.0岡本喜八監督は

2022年10月10日
Androidアプリから投稿

同時期に「肉弾」という作品を撮っています。ぜひ、機会を見つけて見てみてください。

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M

4.0歴史的な1日を淡々と見せるが、それが実に面白く興味深い

2022年7月25日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD
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Kazu Ann

4.5日本にもあった国内テロ

2021年11月4日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

昭和の俳優が勢揃いして熱演が臨場感をかき立て、常にストーリーに引き込まれる展開。見終わった後に残るのは疲労感(笑)。
生真面目で純粋な若者に対して、多角的な情報を与えないまま目標を与えると猪突猛進する。
この突破力が日清、日露戦争やWW2開戦当初の日本軍の強さだったろうし、欧米統治下にあったアジア諸国にも評価されたのだと思うが、歯止めがきかなくなるのが世の常。
戦後でも浅間山荘事件やオウムのように、主に左寄りの世界で世間を騒がせる暴走が起きているため、世論が若干右寄りに傾きかけているように思うが、自分の主義・信条・信念の前に左/右などは関係ないことを、あらためて思い知らされた。
戦後教育の中で、大日本帝国憲法から日本国憲法に変わり「主権万民」を誇らしげに語る教師から教えを請うたが、着地点が見出せない議論を締めくくることなど、万民にできるのだろうかと思った。
昨今言われる「分断」は、一権力者の暴政が引き起こしたものではなく、SNSによって、双方の主張が「見える化」されたことによるものが大きいと思っている。
歴史を見る限り分断は先鋭化していく。そう遠くない将来、日本もアジア諸国と変わらない内戦状態になる危険性は低くない。この作品を通じて、立憲君主制の形について、議論が深まればと思っている。

デジタルリマスター技術によって、映像、音声は極めて明瞭。個性派の俳優が競演することで醸し出される緊張感は、モノクロ映像によって引き立てられている。

国を憂う左右両翼の若者にお勧め。

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バガチン
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