アメリカン・ビューティーのレビュー・感想・評価
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理想の父、家庭を追求してきた結果、家庭や職場に居場所がなくなってし...
理想の父、家庭を追求してきた結果、家庭や職場に居場所がなくなってしまった父親、上昇志向が強くアメリカ的成功を追い求める母親、そんな両親を信用できずに自分の人生を模索している娘の家庭を通してアメリカの美しいものは何かを問いかける映画かなと感じました。
すでに家庭は冷え切っている家族が「理想的」とされるものの追求をやめ、自分の心に正直になった時、それがマリファナ吸ったり、不倫したりとそれ自体褒められたものではないにしても、それによってどんどん生き生きしてくる過程は見ていてスッとするものがあります。
それはレスター、キャロリンの表情、言葉、態度などからも伝わってきます。
そしてレスターが死ぬ直前の見せる表情は本当に幸せを噛みしめる父親の表情を浮かべているのはとても印象的でした。
息をひきとるその一瞬に人生を回顧するレスターのセリフは「アメリカンビューティー」の意味を伝えているように思います。
彼の人生が美しいものに囲まれていたこと、そしてそれを自分自身が消化できていなかったこと。しかし最後はその「美しいもの」に囲まれていた人生に感謝できたこと。
その「美しいもの」をジェーンやキャロリンが理解できなかったとしても「いつか理解できるよ」と言うセリフの後息をひきとるのですが、それまで心を通わせることのできなかった2人への愛情がこのセリフに込められていてとても心温まるものでした。
悲劇で終わる物語を同時に心温まるものにしているとても素晴らしい映画だと思います。
コミカルで可笑しいのに涙が出る
小さなことをきっかけに、音を立てて崩壊していく家庭 そして人間関係。
本当に面白さがつまった映画だと思いました。
登場人物一人一人が意味を持ち、親子 恋愛 悩み 友情 隠し事 信念 欲求 生き方 多くのことをしっかり描ききっているように感じました。
悲惨なてん末をブラックユーモアたっぷりに
何度も笑い声をあげてしまいました
そして最後は涙……。
うまく言葉にはできませんが、悲しい涙ではなく 普段忘れている当たり前のことを愛する気持ちが ぶわっと溢れてきたような気持ちでした。
心にしっかり残った名作。
皮肉に満ちたブラックコメディー
1999年の作品なのに、まったく古い感じがしなかった。
どう見てもコントみたい状況でも、画作りや演技の凄みがあるので、笑っていいのかどうか迷うw
同時に上っ面の「理想のアメリカ人」を痛烈に批判してるなーと思ったし、ラストも皮肉に満ちていて良かった。
いつから崩壊していたの?
はじめからそれぞれが壊れていて、修復は不可能だった。
でも誰にでも起こり得ることなのかも。
夫婦関係は等に破綻してる。
夫婦は所詮、他人。
娘がかわいそう。
国を超えても、変態オヤジはいるんですね。
傑作と名高いアメリカ映画
普遍的ではあるのだが、製作から20年近く経とうとしている今観ると少しずつ違和感が。
アンジェラが「今回が初めて」と言ったのは、それまでの積み重ねから見ても嘘としか思えなかったし(逆に私がそれまでのアンジェラの言動を信じすぎてしまっていたのか?)、そのためにレスターが一瞬で正気に戻る描写もついて行かれなかった。
また、フランクがレスターをゲイだと勘違いしていく行程はとてもユニークでコミカルだったが、その結末としてどうしてキスをしてしまったのか、どうして己を解放してしまったのか、その伏線回収が私にはもう少し必要だった。この点は、当時のアメリカ社会への皮肉のようなものも含んでいるのかもしれない。
登場人物は魅力的且つユニークで皆少しずつ"変"なところが個人的には好みだった。
アメリカの美
ものすごく皮肉った映画
内容を口頭で伝えると大抵気持ち悪がられる笑
娘の親友を好きになる父
その娘は隣家のストーカーと駆け落ちしようとする
隣家のストーカーはドラッグ使用
母親は不倫
これをアメリカンビューティーといってしまうところに深さが
私の年齢でこの映画を語るには、経験がたらない気がする
大好きな映画
何よりケヴィン・スペイシーが最高。
あとこの作品の素晴らしさは、多くの人が心の奥に抱えているけれども、なかなか表に出せない部分を露骨に、そして美しく(?)描いてくれてる部分だと思うのだ。
少なくとも自分はそこそこ変質的なので「あるわー」って部分多かった。終盤のケヴィン・スペイシーには世のオジさん方も胸がすっとするのではないですかね。
American Beauty
アメリカの一見平凡な家庭が内部からだんだん崩れていく様子がとてもリアルな映画でした。 美しい映像。 人物描写・心理描写がとても上手く描かれていてお見事な脚本。 巧みな演技の俳優陣。 特にケヴィン・スペイシーの切れ味抜群な演技、アネット・ベニングのヒステリックな演技、 自分に素直に生きてる主人公と対比的に描かれてるクリス・クーパーの演技が良かった。 脚本、映像、俳優どれもが素晴らしく現代の病んだ社会をとても鋭くかつ滑稽に描いていたと思う。
言葉に出来ないほどに
変態中年と少女のサスペンスかと思っていた自分を猛省。
幸せとは何か。一人の男の再生の話だった。
自由である事の喜びからの絆や人生の尊さ。本質的美しさとは何かを問いかけてくる。
それにしてもなんて穏やかな死顔だろう。死の瞬間に幸せの中にいた事を知るなんて不幸だけれどなんて幸福な事だろう。写真を手に取り言葉を失うシーンは胸を打つ。
ケヴィン・スペイシーの演技の変化がともかく素晴らしい。
美しさとは
建前と本音、理想と現実、そのギャップにみんな苦しんでいる。けどそれってほんとに理想なのか?美しいのか?
というか美しいものってなに?
てことを投げかけてると思った。
ひとり審美眼のあるリッキーがドラッグディーラーなのは笑うとこなのかな?
美しいもの、見られるようになりたいと思った。死ぬ前に(笑)
噛み合わない個人と、全体の美しさ
平凡な家庭に見えても、家族としての役割を外れていくと各々が各々の考えとあるべき姿をもっていて、自分だけの孤独と不可侵の部分を抱えている。
バッドエンドだけど、別にそれほどみんな悪いことをしてるわけじゃないし、もっと分かりあえる余地はあったのかもしれない。
登場人物の誰もが、ひとくくりにできない感情と性質をもっている。人間は裏表どころではなく、ダイヤモンドのカッティングのように、いろんな側面をもっている。人間関係が噛み合わず、うまくいかなくても、全体に肯定的な美しさがあって、そこまで悲劇的に感じさせないところがいい。
とにかくアネットベニングとケビンスペンシーが気持ち悪い。ケビンスペ...
とにかくアネットベニングとケビンスペンシーが気持ち悪い。ケビンスペンシーの娘の友達に性的妄想を抱くシーンは気持ち悪いとしか言えない。でもそれだけそういう感情を視聴者に感じさせるすごい演技力と構成だと思う。ただただ、家族の悲しい関係が良くなることもなく悲しいまま終わってしまうという私の好みの映画ではなかった。なんか見終わった後もズーンと何かがのしかかったような、ホラー映画を見終わったような気分。(ぜんぜんホラーじゃないけど)
なさけない親父がかっこいい親父に。 誰も嫌な人間はいなくてただみん...
なさけない親父がかっこいい親父に。
誰も嫌な人間はいなくてただみんな葛藤しているだけだ。と思わせる映画は見ていて気持ちが良い。
最初の時点で既に壊れていた
女性の地位向上、男女間の関係の変化、女性の人生観の変化、雇用の変貌、LGBT、スクールカースト、ストーキング、親の存在意義の低下など、様々な人間関係を詰め込み、社会の新たな変化に追従できない家庭という器の意義を問い、新たな家庭のあり方について考えさせられる一作。現時代における論点を99年の段階で先取りしている。
セブン、ユージュアルサスペクツと傑出した存在感を示したケビンスペーシー、当時、期待を込めて映画館に行ったのを覚えている。
決めつけられない
ぱっと見では変わった人間達ばかり出ている映画だと思うかもしれない。しかし、よくよく考えてみると誰が悪かったなど判断できるだろうかと思う。
異性からモテることが完璧なのか、仕事をバリバリしている人がデキる人間なのか、普通じゃないことが特別で非凡なのか、自分を律する人間が正しいのか…
アメリカン・ドリーム(ビューティー)ってなんでしょう?
私たちのいう素晴らしさって何なんでしょうね。
程度や内容の違いはあれど、私達の周りの世界もほとんどこんな感じだと思います。
みんなそれぞれの正義が違うから複雑です。何がよくて誰が悪く、何が特別か決めつけるのは難しい。
ケビン・スペイシーはどの映画を観ても表情の変化がものすごく幅の広い役者です。
彼の表情の変化はこの映画に欠かせなかったと思う。
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