夏服のイヴ
劇場公開日:1984年7月7日
解説
二人の男性から同時に求婚された平凡な若い女性が、悩みながら本当の愛を見つけていくまでを描く。脚本は「ピンク・レディーの活動大写真」のジェームス三木、監督は「青年の樹(1977)」の西村潔、撮影は「ヨーロッパ特急」の加藤雄大がそれぞれ担当。
1984年製作/98分/日本
配給:東宝
劇場公開日:1984年7月7日
ストーリー
藤枝牧子は、幼稚園の先生を夢見て上京したが、欠員待ちになりスーパーでアルバイトをしていた。フリーライターと称する西丸秀和と知り合った牧子は、彼の積極的なアタックを最初は警戒していたが、次第にひかれていき愛し合うようになる。ある日、牧子は住み込みの家庭教師を宗方征一郎の義母・加代に突然頼まれた。征一郎は貿易商で出張が多い為、母を亡くした三人の子供、明・すみれ・ゆず達の面倒をみて欲しいというのである。征一郎は最初彼女を信頼していなかったが、明るく献身的な仕事ぶりにすべてを任せることになり、子供達も牧子にすっかりなついていった。クリスマスの日、征一郎の会社が不渡手形を出してしまった。彼は始末の為、家を売り貿易顧問としてニュージーランドに赴任するという。牧子は秀和のため同行を断り、彼のマンションへ移った。ある日、秀和の子供をおるしたことがあるという女性・江尻章子が来て牧子を罵った。戻った秀和を責める牧子に、彼は勘当の身だが金持の息子だ、結婚を申し込みたいので母親に会って欲しいという。母親に会う当日、秀和が母親に牧子のことを由緒ある造り酒屋の娘だと嘘の報告をしていたことがわかった。席上、嘘をつけなくなった彼女は別れる決意を固める。明達からの手紙を受けとった牧子はニュージーランドへ旅立った。空港で宗方一家に会った時、牧子はなつかしさと同時に暖かさを感じた。居所をつきとめた秀和から手紙や電話がくるが、牧子は彼を忘れようとしていた。イースターの休暇の夜、征一郎は牧子にプロポーズをした。翌日、ミルフォードサウンドへ向う途中、秀和が現れた。その夜、秀和は牧子に自分の気持を訴えるが、彼女は宗方との結婚を主張し、妊娠をしていると嘘までつくのだった。次の日、ワナカの村はずれで一同は立体迷路に入る。秀和だけ反対方向に迷い、約束の一時間が過ぎても出て来ない。征一郎に促され牧子も出発するが、自分の気持に気がついた彼女は、秀和のもとへと戻るのだった。