TRUTHS: A STREAM

劇場公開日:

解説

自殺を決意した男女が、“生の真実”を追究していく姿を描いた哲学的映像叙事詩。監督・脚本は、本作が初の長篇となる槌橋雅博。撮影を「私が愛した下唇」の中本憲政が担当している。主演は、山下葉子と「右向け左」の馬野裕朗。2000年ベルリン国際映画祭ヴォルフガング・シュタウテ賞特別賞受賞作品。16ミリからのブローアップ。

2000年製作/182分/日本
配給:アート・オブ・ウイズダム
劇場公開日:2000年11月11日

ストーリー

参議院議員の父の第二秘書を務めている響子は、ある夜、大学時代の恋人・峻一の訪問を受ける。社会学者である彼は、“生”に対して充足感を得られず、”自死“を決意し響子と共に死のうと誘いにやって来たのだ。果たして、逃れようのない”家系“の重圧に押し潰されそうになっていた響子はそんな彼の誘いを受け入れ、ふたりは響子の祖父が残した山奥の土地へ向かう。社会から隔絶された自然の中、彼らは自らの死を充実させることによって最期の瞬間を輝かせることを思いつき、倒木などを集めて自分たちの墓を作り始める。ところが墓が完成した時、図らずも響子の両親が事故死したという新聞記事を目にしたふたりは、山を降りることを余儀なくされてしまう。再び、元の社会生活へと戻る響子と峻一。しかし、そこでこれまでの生き方が欺瞞に満ちたものであると再確認した響子は全ての社会的拘束を断ち、峻一と山へと戻って行く。そして、ふたりは最も単純で非生産的な行為に没頭し始めた。それは、コンクリートの山を積み上げること。やがて、成すべきことを成し遂げたふたりは、以前には知る由もなかった生に対する新たな可能性と必然性を見出すのだった。

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