天下を取る

劇場公開日:

解説

源氏鶏太の週刊誌連載小説を、「拳銃無頼帖 電光石火の男」の松浦健郎が脚色し、「邪魔者は消せ」の牛原陽一が監督した裕次郎のサラリーマンもの。撮影は「あじさいの歌」の横山実。

1960年製作/89分/日本
配給:日活
劇場公開日:1960年7月13日

ストーリー

東洋物産株式会社では、新入社員たちが尾山人事係長に連れられて社長室を拝観していた。尾山が無人の椅子に最敬礼をした時、いきなり、社長の椅子に腰をかけた男がいた。大門大太だ。電話が鳴り、バー・湖のユリ子から社長へ電話がかかってきた。ユリ子は大太に今晩来るようにと言った。尾山は大太にあきれ、同じく新入社員で娘の沢子をスパイとして大太につけることにした。同じ大学から入社した亀村は、大太に天下を取らせるため参謀になろうと言った。大太と亀村はその夜早速“湖”に現れた。沢子が一緒だったことはいうまでもない。東洋財閥の総大将鬼平五左衛門がグラスを傾けていた。大太が売出すには絶好のチャンスだ。大太はユリ子に膝枕をさせ、亀村が豪傑節を歌った。やがて、大太と亀村は鬼平の前に出、自己紹介を始めた。チャンスは再びめぐってきた。外へ出た太平にヤクザがからんだのだ。大太がとび出してヤクザをとりおさえた。--大太、亀村、沢子の三人は鉄鋼課に配属された。課長の西野は意地が悪かった。三人の歓迎会で、課長は大太にからんだ。大太も遂に怒り出し西野を宙に差上げ、投げとばした。こうなっては、天下を取るどころか、二人ともクビになるかもしれない。しょんぼりと“湖”で飲んでいた。ユリ子のパトロンになる磯田重工業の社長のところで二十五万円の国民車を造るという話を聞いた。その車の一手販売権を取れば、天下が取れる。二人はすぐ田島社長の家へ行き、その交渉をやらせてくれるよう頼んだ。一方、沢子は父親に二人がクビにならないよう頼みこんでいた。沢子は大太が好きになったらしい。二人は大阪支店へ転勤させられることに決まった。着いた途端、ヤクザと喧嘩をした。西野がヤクザを差し向けたのだ。ユリもやってき、磯田社長が工場建築用地買収のため沼津へ行っていると知らせた。二人は沼津へ向った。が、販売権は関西商事へ渡すことに決まっていた。田島社長も交渉したが、失脚を狙う専務と西野が裏から取引をつぶしたというのだ。しかし、大太はがんばり、難航している土地の売収を成功させれば考え直してもいいという磯田社長の約束をとった。その土地は、風変りな老人六左衛門のもので、おどしてもすかしても手離さないのだ。大太が駈けつけた時、ボスが短刀片手に書類に印を押させようとしているところだった。大太は乱闘の末、彼らを追っぱらった。六左衛門は大太の意気に感じ、土地を明け渡してくれた。二人は晴れて東京本社へ帰った。大太と沢子が結ばれるのも間近い。

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