太陽、海を染めるとき
劇場公開日:1961年7月15日
解説
「海の勝負師」の山田信夫の脚本を、「用心棒稼業」の舛田利雄が監督したアクション・ドラマ。撮影も「用心棒稼業」の姫田真佐久。
1961年製作/89分/日本
原題または英題:Where the Horizen Meets the Sun
配給:日活
劇場公開日:1961年7月15日
ストーリー
北川功はブラジル航路の貨客船モンロー号の二等航海士に任命された。彼はモンロー号がボロ船とわかり、やけを起して酒場で酔って暴れた。これを知った船員の海坊主、スクラップ、ライスの喧嘩好きたちは喜んだ。二年前、商船大学を北川と同期で卒業した大森が、北川を海員ホテルにかつぎこみ、船員手帳を盗んだ。大森は将来を嘱望されていたが、ふとしたことからやくざになり、この港町のボス飯岡の経営するキャバレー“モンパルナス”の支配人になっていた。彼は恋人冴子のために堅気になる決意をし、六百万円を盗み、北川の身代りになってブラジルに行こうとしていたのだ。大森は偽造屋の珍のところに手帳を持っていった。が、珍は飯岡の情報屋で、すぐさま飯岡に知らされた。飯岡は大成海運の宮本に連絡した。宮本のボス大田黒は町の荷役を牛耳っていたが、広島海運のモンロー号だけが意のままにならなかった。モンロー号の信用失墜と大森の乗船妨害を狙って飯岡や殺し屋中野、松本らが集められた。翌朝、モンロー号の甲板には北川に化けた大森が立っていた。そこへホテルの娘弘子の運転するボートに乗って北川がやって来た。一度は怒った北川も、大森に同情して飯岡の目をごまかしてやった。北川が飯岡の事務所に行って戻ると、冴子がリンチにあい血だらけになってホテルに帰って来た。宮本が北川のところに来て金で買収しようとしたが、北川にほうり出されてしまった。北川は大森に金を返すようにすすめた。二人がホテルを出ると誰かが狙った。北川は船にもどった。そこに本社の重役が来て船長に北川をクビにして出港しろと命令した。北川は辞表を出した。その頃、大森と冴子は飯岡一味に捕まり、モンパルナスに檻禁されていた。かけつけた北川も捕まった。北川は最後の手段とガソリン罐に火をつけた。そこへ北川の真意を知った海坊主たちが応援にかけつけた。--出港するモンロー号には事務長になった大森と北川の並んだ姿があった。