大魔神怒る

劇場公開日:

解説

「大魔神」の吉田哲郎が脚本を執筆、「酔いどれ博士」の三隅研次が監督した特撮もの。撮影は「大魔神」の森田富士郎。

1966年製作/79分/日本
原題または英題:The Return of Majin
配給:大映
劇場公開日:1966年8月13日

ストーリー

戦国時代のころ。八雲の湖と呼ばれる美しい火口湖の岸に名越という一族と、その本家筋にあたる“千草”の一族が平和な日々を送っていた。湖の真中にある神ノ島には、一族の守護神、武神像がまつられていた。ある日のこと、千草城の若き城主千草十郎は、許嫁である名越の娘早百合と共に祖先の法要をいとなんでいた。そして、領内の平和を祈ろうと神ノ島に行った時、武神像の顔が真っ赤になっているのを見た。それは変事の前兆であった。やがて悪政をほしいままにしていた隣国の領主御子柴弾正が千草領に攻め入って来た。十郎は辛くも逃がれたが、弾正は早百合の父兵衛を殺し、兄の勝茂を人質として連れ去った。さらに弾正は、武神像をも粉々に砕いて湖に投げ捨てたが、その時、湖水は真赤に染まり、凄い雷鳴が起った。一方、十郎は傷ついていたが、早百合の看護で、身体も回復し、牢を脱出した勝茂と共に、弾正を討たんものとスキをうかがっていた。しかし、狡猾な弾正の罠にかかって、早百合ともども、捕われてしまった。弾正は、千草領の人々が大切にしている鐘を湖に沈め、十郎や早百合を火あぶりの刑に処そうとした。やがて、薪に火が点けられ、十郎たちの命は風前の灯となった。早百合は、そんな時に、必死となって神に祈るのだった。その早百合の祈りが通じたのか、突然、大地を揺がす鳴動と共に、猛り狂った武神像が現われた。そして、逃げまどう弾正方の兵を踏み潰し、危ういところで十郎と早百合を助けたのだった。弾正は武神像によって滅ぼされ、その武神像は、一瞬の間に、水滴となって湖に消えていった。そして湖の底からは、再び平和を取り戻した十郎の領地を祝福するかのように、静かな鐘の音が響いてきた。十郎と早百合は手を取り合って、長い間その音に聞き入るのだった。

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映画レビュー

3.0早百合の物語

2024年11月23日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

大魔神第二作目は、八雲の湖の近辺が舞台で、湖の真ん中にある神ノ島に武神像(“はに丸くん”の顔をした大魔神の像)があります。あちこちに武人像があるのか、それとも別の世界線なのかは、三部作をすべて観てから考えることにします。 本編79分なので約20分毎に四つに分けてみます。 一、序盤の20分は、早百合のお父様が殺害されるまでです。 二、次の20分は、“はに丸くん”破壊後、神ノ島から十郎が出発します。 三、はりつけにされた早百合が涙を流すところまでが20分。 四、ラストの20分は大魔神登場、そして「完」の文字で終了。 大魔神は悪人をピンポイントで狙い、早百合の味方であることが分かっているので安心でした。

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Don-chan

5.0廃仏毀釈 若しくは キリシタン弾圧

2023年7月23日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD
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When I am 75♥️

4.0さすが三隅研次

2023年6月28日
iPhoneアプリから投稿

1作目と続きものではなく、 話は更地から〜だったので 1作目と比較して観れて面白かった。 さすが三隅研次監督な見応えのある殺陣シーン。 ストーリーも、人間達がそれなりに頑張ったが行き詰まったとこで満を持して大魔神参上!で観ててストレスがない。 大魔神がしっかり出るまでの怪奇演出も、安っぽくなくて面白い。 が、大魔神の特撮シーンは一作目の方が見応えがあるように思って、特撮映画奥深いな〜と思った(映画自体の出来と特撮シーンのクオリティがイコールでないとことか) 大魔神が人間を掴まずただ練り歩いてるだけだし 悪玉の藩主の処刑も1作目のバイオレンスな感じの方が良かった。 湖が舞台なので、水が割れたり、吹き出したり 霧を使った演出とかおもしろくって良かったな。 全体的には1作目より好き。でも特撮シーンは1作目が良かった。

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madu

3.5【”十戒”水戸黄門も真っ青の悪逆非道なる領主を罰する大魔神の重厚な姿には圧倒される。裂けた湖から大魔神が現れるシーンは驚嘆する作品である。】

2023年4月19日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

興奮

幸せ

■圧政が敷かれる御子柴領では、若き城主・千草十郎といいなずけの早百合が暮らす平和な千草領に逃げ込む人が絶えなかった。  ある晩、領主の御子柴弾正は千草領に侵攻、十郎たちを火刑に処そうとする。  さらに、守護神として湖に祭られていた武神像を破壊し…。 ◆感想 ・前作に増して、悪役の御子柴弾正の非道なる行いが凄い。 ・ナント、島の神を火薬で爆破するのである! ■だが、爆破された筈の神は、大魔神となり湖を割って現れ、火刑に処されようとした早百合姫(藤村志保)を助け、船で逃げる御子柴弾正は大魔神の炎により、十字架の磔刑の様に事切れるのである。 <第一作から見ているが、このシリーズは悪役が磔刑で事切れるのである。そして、矢鱈と十字架が使われるのである。  隠れキリシタンを思い出す。  時代劇との融合度合いも宜しき作品である。>

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NOBU

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