台風クラブ

女性に犯罪的行為をする気持ち悪い男子生徒をただ描いてるのは気持ち悪い。
ジェンダー的には古い。
三浦友和、若い。
昔見た時、嫌悪感しか無かった。監督が若い子たちへの幻想を託して、彼らにやらせてる感があり、性の扱いを暴力的で、今見てもやはり好きにはなれない。

おかしい。映画を観ていたはずだ。なのに化け物を見させられた。
これは僕の知っている映画ではない。敢えて点数つけるなら星10くらい規格外の作品だった。
感受性のキャパを超えた何かを受け取った。受け止めきれずに溢れたものが多くあった。ゴダールの『気狂いピエロ』を観た時以来の感動だ。
肉体の躍動。って言葉にすると躍動感が失われてしまう。とにかく言葉は遥か遠くに放り投げてしまって、突っ走ってる。ただ自然状態の人間がそこにある。
狂ってる。

ごめんなさい、よく分からなかった

個は種を超越し得るか、死は種の個に対する勝利
死は生きる上の前提、厳粛な生には厳粛な死が必要

厳粛な死を与えられていない自分には種を超えることはできない、だから死という手段を持って種に勝利する、更に自分の厳粛な死によって同級生達に厳粛な生を与える、三上君が死んだのはこういう理由？それならば彼の死で犬神家オマージュする必要あったか？犬神家にも生死に関する命題が出てくるのか？

最初のプールのシーン、晶を水泳のコース用ロープに繋いで溺れさせた、溺れさせた女子グループのあっけらかんとした感じ、晶のヘラヘラした感じ、理科の授業中好きな女の子の背中に薬品をかけて怪我をさせる、確かにこれは普通ではない、倫理観が狂っている

ミチコを追い回すシーン、ただいま、おかえりなさいとボソボソ言いながらドアを蹴り続けているのかなり不気味で怖い

父親、先生、授業中に乗り込んでくるババア、自称東大生ロクでもない大人ばかり、15年経てばお前もこうなる、それは種に対するこの敗北？

疾風怒濤の思春期を生きてくぐり抜けた者とそうでないものと。中学生時代は暗黒であった…などと想起させられ、嫌悪感すら催すということは、まんまと術中にはまったのかね？／画面が暗くてリエ以外の人物が識別できないままだったんだけど、それは演出上の狙い？