銭形平次捕物控 幽霊大名
劇場公開日:1954年9月29日
解説
新人弘津三男の第一回監督作品。脚色は「月よりの使者(1954)」の八住利雄、撮影には「花の白虎隊」の牧田行正が当った。主なる主演者は「鉄火奉行」の長谷川一夫、「花の白虎隊」の市川雷蔵、宝塚の神代錦、「二十四の瞳(1954)」の井川邦子、「日本の虎」の長谷川裕見子、「月よりの使者(1954)」の村田知英子、「君に誓いし」の柳永二郎、「嫁とよばれてまだ三月」の渡辺篤等で、新人中村玉緒がデビューする。
1954年製作/89分/日本
劇場公開日:1954年9月29日
ストーリー
銭形平次が初めて大名屋敷に手をつけた。辻斬りや婦女誘拐の元兇が三万八千石の大名金森頼錦の邸内に居るらしく、頼錦と瓜二つの幽霊が現われ、領民は悪政に苦しんで直訴を企てている事を知る。金森家では悪評を打消すため家宝の茶入れを将軍に献上しようとする。平次が手をつけると忽ちお静がさらわれた。探索を続けるうち、平次は黒頭巾の女に招き入れられる。女はお静の友達お村だった。彼女も金森家の人身御供にあげられ、今は村岡と名乗っていた。金森家の当主万之助は目が悪く病床にあったが、彼と双生児で若い時他家に養子となった千之助が瓜二つなのを幸い、悪僧曇海等と計って当主になりすまし、悪業の限りを尽していることが分る。献上の茶入は秘密の場所を書いた謎の書付だけで、金森家の両派がそれを探していた。平次は忠臣稲垣とその娘百合に助けられ、また悔悟した村岡の助力を得て、捕われたお静らを救い出すと共に茶入れを見つけて万之助に渡す。かくして千之助一派の悪事は破れ万之助の病気も全治に近く、金森家には再び明るい日が訪れた。