関の弥太っぺ(1959)
劇場公開日:1959年12月27日
解説
おなじみ長谷川伸の原作を、「かげろう絵図」の犬塚稔が脚色し、「お役者鮫」の加戸敏が監督した股旅もの。撮影も同じく「お役者鮫」の牧田行正が担当した。
1959年製作/82分/日本
配給:大映
劇場公開日:1959年12月27日
ストーリー
関の弥太郎は甲州街道鶴川宿で、一宿一飯の恩を受けた土地の顔役辰五郎に対する仁義から、辰五郎には邪魔者となった乾分徳造を斬った。義理の弟森介が駈けつけた時は、徳造は虫の息だった。徳造はかえって弥太郎を賞めて死んだ。弥太郎は吉野宿近くの旅篭で、女の子を連れた男に五十両を盗まれた。追い着いた弥太郎は、この男を連れ出した。男は斬りかかり、力余って自分の腹を突き刺した。娘はお小夜といい、和吉というこの男は、死んだ女房の縁につながる家へ娘を預けに行く途中だった。弥太郎は和吉の遺言通り、お小夜を沢井屋という旅篭へ連れて行った。弥太郎は吉野宿の外れで森介に出会った。森介は乾分にしてくれと頼んだが、断わられて斬りかかった。もちろん弥太郎の敵ではなかった。それから数年--弥太郎は下総の勢力富五郎のところへワラジを脱いだ。大前田英五郎の娘お駒に出会った。森介は富五郎の弟分の清滝の佐吉の身内になってい、相当の腕利きになっていると聞いた。弥太郎と森介は味方同士として飯岡一家と闘った。その夜、二人は対決した。が、お駒が姿を見せ、二人の決闘はやかて清滝・勢力両家の争いにまで及ぶから刀を引くようにと仲裁に入った。再会を約して別れた。弥太郎は勢力一家からワラジをはき、沢井屋へ向った。森介も清滝に盃を返し、沢井屋へ先廻りした。森介はお小夜の美しさに目を見はった。十年前の恩人が自分であるような顔をし執拗に迫った。弥太郎が現われた。二人はお小夜の前で十年来の勝負をつけることになった。二人は激しく斬り結んだ。お小夜が飛び出し森介をかばった。しかし、弥太郎の顔を見つめていたお小夜は、十年前の記憶がよみがえった。森介は非を悔いた。弥太郎は引止めるお小夜に、人違いだと言って吉野宿を後にした。あてもない旅路であった。
スタッフ・キャスト
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関の弥太郎長谷川一夫
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箱田の森介勝新太郎
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お小夜中村玉緒
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おすみ三田登喜子
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留三島田竜三
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おぬい阿井美千子
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お駒中田康子
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暦売りの与助中田ダイマル
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暦売りの喜七中田ラケット
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平手造酒千葉敏郎
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勢力富五郎小堀明男
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堺の和吉本郷秀雄
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お霜浜世津子
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おつた緑美千代
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沢井屋銀太郎井沢一郎
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原の徳造田崎潤
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沢井屋金兵衛嵐三右衛門
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仙兵衛寺島雄作
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押月の山吉光岡龍三郎
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飯岡助五郎寺島貢
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笹川繁造原聖四郎
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鹿島の延造羅門光三郎
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酌女お千代近江輝子
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おかね金剛麗子
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お小夜(幼女時代)奥村敦子
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中戸の百助市川謹也
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九郎兵衛浅尾奥山
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吉野宿の老爺石原須磨男
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乗合の客天野一郎
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新助片岡半蔵
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角力の大六玉置一恵
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田川の黒助堀北幸夫
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相撲場の若衆横山文彦
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小桜の新八桜井勇
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春都の三吉春日清
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清滝の佐吉沖時男
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苫居の半太郎遠山金四郎
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勘太結城伸太郎
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酌婦お雪小柳圭子