Spanking Love
劇場公開日:1995年5月6日
解説
SMプレイにおける鞭打ち=スパンキングを題材に、SMの不思議な魅力を備える女と関わりを持ったアダルト・ビデオ監督の異様な体験を描くドラマ。監督はピンク映画「ザ・いんらん」の田中昭二で、本作が一般映画第一回監督作品となる。原作は 『SMスナイパー』誌に連載されたのち単行本にまとめられた山川健一の同名小説。主演は「大夜逃 夜逃げ屋本舗3」の筧利夫。(R指定)
1995年製作/日本
配給:ジェイ・ブイ・ディー
劇場公開日:1995年5月6日
ストーリー
AV監督の益田亮は、出演を予定していた女優に逃げられて街頭でSM女優をスカウトする羽目になる。そこで捜し出した坂田幸江は、化粧っけもなく田舎臭い女だがどこか人を惹き付ける磁力のようなものがあった。コピーライター志望の幸江はSMプレイも承諾し、激しいスパンキングにもかかわらず挑発的な視線をカメラに、そして亮に投げかけていた。幸江のSMビデオは評判となる。ある日、会員制秘密SMクラブのベルベット・クラブで女王様をやっている山根真弓から、亮に連絡が入った。真弓は亮の恋人でもある。真弓は、幸江を捕まえれば大金が手に入り、捕まえられなければ自分が生贄となると訴えた。ベルベット・クラブは、かつて亮たちの友人の女王様を廃人にしてしまったほど危険なクラブなのだ。クラブの奴隷状態にある真弓に懇願され、亮は二度と関わるつもりのなかった幸江を訪ね、一目惚れしたと言葉巧みに幸江を誘い出した。クラブの主催者であり広告業界のフィクサーでもある尾此木はSMプレイヤーとしての幸江を気に入り、幸江はコピーライターとしても業界に躍り出ることになる。尾此木は一種の異常性格者であり、真弓が自由になることもなく、そして亮は幸江に言われるまま彼女のマネージャー兼愛人となっていった。亮はAVの仕事もクビになり、真弓と幸江の間で精神のバランスを失うが、亮の部屋に居候しているゲイのダイちゃんに、亮と真弓の夫婦のもとでお手伝いさんとして働くのが夢だと元気づけられ、三人でもう一度やり直そうと考える。亮は幸江にすべて嘘だったと告げて関係を清算した。その後、亮と真弓とダイちゃんの三人はあるパーティーに出かけるが、そのパーティーの主催者であった尾此木は、会場のモニターに尾此木とからみ合い屈辱を受けるダイちゃんの姿を映し出した。尾此木こそダイちゃんの愛人であり、恥辱をもって亮たちにそれを知られたダイちゃんは、会場を飛び出して車にはねられ死んでしまう。自分たちにつきまとう尾此木の影に愕然としていた亮たちは、尾此木の手下に捕まりパーティーの生贄にされた。無限の責め苦の中で、亮はスパンキングを受け入れてしまう自分の中の一面を感じていく。ショーが終わり姿を現わした幸江を亮は求めた。だが幸江から真弓の居所を教えられた亮は、その部屋に乗り込んで行くのだった。亮は立ちはだかる尾此木を刺し、そして痛々しい真弓を抱えてその場を後にする。