「脚本の妙か」砂の器 えらさんの映画レビュー(感想・評価)
脚本の妙か
何と言ってもサスペンスものにも関わらず犯行の瞬間を描かず、犯人は徹底して犯行後の様子しか見せないなど我々のイマジネーションを刺激する脚本山田洋次の手腕が見事!効果的に原作の長編小説の内容を取捨選択・再編することで無理なく2時間20分にまとめるとともに、主人公の刑事とともに犯人像に迫り、その真実を知って深く心動かされるのだと思います。
特にすべてを知ってから考えると、彼が婚約者に「幸せ」について語るシーンはすごく良いなあと。ベストシーンです。
同じような絵の繰り返しなので途中の退屈さは否めないですが、それでも最後まで見て良かったなと思います。原作を読んでみたくなるという意味でも良い映像化作品だと思います。
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