「親と子の「宿命」だけは、永遠のものである」砂の器 shimoさんの映画レビュー(感想・評価)
親と子の「宿命」だけは、永遠のものである
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映画「砂の器」(野村芳太郎監督)から。
誰がなんと言っても、この映画のテーマは「宿命」だから、
作品ラストに流れるテロップを、あえて「気になる一言」に選んでみた。
本来は、もう少し長く、
「旅の形はどのように変わっても、親と子の『宿命』だけは、永遠のものである」
このワンフレーズで、映画全体を表現している気がする。
本来なら、作品途中に交わされる、
「幸せなんてものが、この世の中にあるのかい?もともとそんなものはないのさ。
ないからみんながそんな影みたいなものを追ってるんでね」
「それが宿命?」「もっともっと大きな強いものだ。
つまり生まれてきたこと、生きているってことかもしれない」
この会話を取り上げようと思ったのだが、どうもピンとこなかったし、
鑑賞後に観た「予告編」のテロップ「宿命とは、悲しさなのか、強さなのか」
これもこの作品を思い出す一言までには至らなかった。
天才音楽家・和賀英良が作り出す「宿命」という名の楽曲は、
ベートーベンの「運命」とは違う雰囲気を漂わせていたのではないだろうか。
(加藤剛さん演じる、若き天才音楽家、和賀英良の4拍子の指揮には、
思わず、笑ってしまいましたが・・・)
ところで、我が家では、この作品の主人公は誰か?で意見が分かれた。
私は「今西刑事役の、丹波哲郎さん」
妻と娘は「天才音楽家、和賀英良役の加藤剛さん」
さて、どちらが正しいのかなぁ、ちょっと気になる。(汗)
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