次郎長三国志(1963)
劇場公開日:1963年10月20日
解説
村上元三の原作より「大暴れ五十三次」のマキノ雅弘と山内鉄也が共同で脚色「九ちゃん 刀を抜いて」のマキノ雅弘が監督した任侠もの。撮影は、「柳生武芸帳 剣豪乱れ雲」の三木滋人。第一部102分、第二部89分。
1963年製作/102分/日本
配給:東映
劇場公開日:1963年10月20日
ストーリー
第一部、清水港きっての暴れん坊次郎長が、二年ぶり清水港へ帰る途中、秋葉の馬定一家の賭場で、鬼吉という若者に惚れられ乾分を契った。この鬼吉が一目惚れした寿々屋の娘お千ちゃんの事で馬定一家の乾分と喧嘩をし、馬定一家の関東綱五郎が喧嘩口上の使者としてやって来たが、次郎長の侠気にうたれて綱五郎も次郎長の乾分となった。二人の乾分をもって気勢あがる次郎長に、次郎長が先生と呼ぶ小川武一の紹介で次郎長の乾分にと、伊藤政五郎がころがりこんだ。妻のぬいとも別れ名も大政と改め次郎長の盃を受けた。折から次郎長の叔父和田島の太左衛門が甲州津向の文吉に喧嘩を売られた。喧嘩の原因が馬定の中傷だと知り、仲裁役を買って出て男を上げた。次郎長一家はこの罪を被って旅に出たが、道中お経よりも、喧嘩が好きという変な坊主法印大五郎が加わり、又一人乾分がふえた。一行は沼津の兄弟分佐太郎夫婦の家にわらじをぬいだがその夜増川の仙右街門が尋ねて来て、喧嘩の相手方が三島の赤鬼の金平のもとに走った為、次郎長一家とのいざこざは避けられないと云うのだ。そこで仙右衛門と佐太郎一行の費用を稼ぎに賭場へ行ったが、一行は裸になって帰って来た。翌朝佐太郎夫婦の見送をうけて裸の一行は掛声も勇ましく一路三島へと駆けてゆく。この不思議な一行をじっと見つめる旅人があった。遠州森の石松である。 第二部、一行は三島に着いた。贈られた着物を着た次郎長、赤鬼一家へおもむいた。が、この赤鬼の金平がものの道理の分らぬ男で喧嘩が始った。折りよく通りかかった三州吉良の小川武一も加勢して、赤鬼一家も完全に叩きつぶされた。この喧嘩の成りゆきを見物していたのが森の石松。彼のふてぶてしい態度に怒った鬼吉、綱五郎らは石松に喧嘩を売ったが、反対に石松の糞度胸に感心して、再会を約して別れた。次郎長と別れた後追分の三五郎と知り合った石松とある賭場で投げ節お仲の魅力にとりつかれてしまった。一方小川武一の家では次郎長一家をまじえ盛大な賭場が開かれていた。が役人にかぎつけられ、次郎長一家は小川武一の身替りとして牢屋に入った。丁度その頃清水港では、次郎長の留守を幸いに祐天仙之助と黒駒勝蔵が大熊の縄張りをよこせとせまっていた。心配した大熊の乾分駿吉が次郎長を探して旅に出、やっとの思いで牢内の次郎長と面会した。報告を受けた次郎長一家百叩きの処罰を覚悟で、風雲急を告げる清水港へ急ぐのだった。
スタッフ・キャスト
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清水の次郎長鶴田浩二
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お蝶佐久間良子
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桶屋の鬼吉山城新伍
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関東綱五郎松方弘樹
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大政大木実
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法印大五郎田中春男
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増川仙右衛門津川雅彦
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森の石松長門裕之
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追分の三五郎大村文武
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お千富司純子
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投げ節お仲丘さとみ
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おもと立川さゆり
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大熊水島道太郎
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駿吉堺駿二
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和田島の太左衛門香川良介
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ぬい小畠絹子
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おきね御影京子
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佐太郎藤山寛美
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津向の文吉原健策
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馬定加藤浩
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辰平有川正治
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三馬政中村錦司
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乾分A南方英二
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比奈の民蔵和崎俊哉
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力蔵神木真寿雄
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笊屋喜兵衛進藤英太郎
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おあき東龍子
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赤鬼の金平堀正夫
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寿々屋の亭主水野浩
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内儀鳳玲子
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桶由阿部九洲男
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乾分遠山金四郎
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使番名古屋一
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与力那須伸太朗
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大岩楠本健二
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助三芦屋小雁
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小川武一近衛十四郎
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女中園佳也子
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祐天仙之助加賀邦男
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牢名主芦屋雁之助
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老人の囚人片岡半蔵