メカゴジラの逆襲のレビュー・感想・評価
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でも物語の中心はチタノザウルス
学会を追われたマッド・サイエンティストが世間に復讐するっという話は良くあるようで、実はベタ過ぎてあまりないのではなかろうか?っと真船博士を見てて思いました。真船博士、しっかりマッドで良かったです。
そんなこんなで昭和ゴジラシリーズのラストを飾る15作目です。一応次のリブートしたゴジラも昭和なのですが、気持ち的には本作が昭和シリーズの最後な感じがします。
題名が「メカゴジラの逆襲」の割に話のメインはチタノザウルスというちょっとした題名詐欺な印象を受ける本作。いや、十分メカゴジラの出番もありましたし、強かったんですけどね。どうもチタノザウルスの方が推されてるというか。勝手な想像ですが、本多猪四郎監督はメカより生物の方が好きなのではなかろうかと。
でも正直チタノザウルスあまりカッコ良くないんですよね。設定もゴジラとダダかぶりですし。何故真船博士はあそこまでチタノザウルスに取り付かれていたのか不思議でなりません。メカゴジラの方がカッコ良いって!桂さんにしてもメカゴジラもチタノザウルスも自分で操っているのだから、もうちょっと連係プレーができなかったものか残念でなりません。
それにしてもブラックホール第三惑星人はまだいたんですね。しかも、また洞窟の奥に秘密基地を作ってる!洞窟好きやな。本作では正体が違ったみたいなのですが、同じ星の別種族でしょうか?ブラックホールの第三惑星とか聞く限り暗そうな星出身なのに、地球は明る過ぎじゃないのか気になります。あ、だから洞窟の中が好きなのかな?
と何だかんだツッコミながらも遂に全部観たゴジラシリーズ29作品。夕日に向かって去っていくゴジラと相まって、ちょっと感慨深いものがあります。子供の頃は兄が持っていたゴジラ図鑑は良く読んでた割に、映画自体は2、3作しか観なかったゴジラシリーズ。まさか大人になって全部観る機会があろうとは。人生とはわからんもんですなぁ。
本多猪四郎、伊福部昭コンビが帰ってきた!
前作『ゴジラ対メカゴジラ』ではメカゴジラのヘッドコントロールを修理した宮島博士役の平田昭彦。今回はチタノザウルスを発見提唱したため学会から追放された真船博士を演じている。生家は金沢らしいのですが、そのシーンは無かった。
チタノザウルスが超音波に弱いことを発見した調査船。防衛隊の協力を得て強大な超音波装置を開発するのだが、ひそひそ話を聞かれたために配線をボロボロに。そうして第三惑星人はゴジラを探知するスーパーガイガー探知機を完成させ、メカゴジラとともに東京を襲うのだった。
悲恋と言われるのはサイボーグの桂(藍とも子)と一ノ瀬(佐々木勝彦)。メカゴジラの起動装置を桂の頭に繋げるという残酷さは第三惑星人ならではの発想。「いいんだ。たとえサイボーグでも、僕は君が好きだ」という台詞にはちょっとウルっときてしまう。
この後、ゴジラ映画は9年間作られてないことから、最後に海へと去っていくシーンは感慨深いものがあった。また、平田昭彦がオリジナル『ゴジラ』での芹澤博士を演じ、今作では日本を破壊するという真逆のスタンスで真船博士を演じたのも興味深いところでした。
哀しき親子のドラマ
ゴジラシリーズ第15作。
Blu-rayで3回目の鑑賞。
前作で初登場したメカゴジラが、ファンの熱烈ラブコールに応えて再登場! ポスターや予告編でも“メカゴジラ・シリーズ第2弾”と銘打っており、ゴジラよりもメカゴジラを主役として推している感じ。内容的にもゴジラは添え物扱いが否めませんでした。ゴジラが出て来なくても成立する物語…。
それはさておき、久々に監督に本多猪四郎、音楽に伊福部昭―シリーズ草創期からのスタッフがカムバックして重厚な演出と音楽が光りました。シリーズ初にして唯一の女性脚本家である高山由紀子が紡ぎ出した親子の悲劇の物語は、大人の鑑賞に充分耐え得るなと改めて思いました。しかし、かなりシリアスな内容だったからか、シリーズ・ワーストとなる観客動員数を記録してしまい、シリーズの中断が決定。1984年の第16作「ゴジラ」まで9年間の休止期間に入りました。
ですが、本作が決して面白くないわけではありません! むしろ再評価されるべき作品だと自信を持って言える! 「東宝チャンピオンまつり」時期のゴジラ映画が子供受けを狙って(低予算ということもあったでしょうが)だんだんとチープな方向に傾斜して行ったのに比べ、本作はエモーショナルで重厚な人間ドラマ、久々の新撮による都市破壊シーンなど、原点回帰と言っても過言では無い演出に満ちているからです。
メカゴジラ2の回転ミサイルで地面ごと街が吹き飛ぶ場面や、チタノザウルスの尻尾から発せられる突風で何もかも吹き飛ばされるシーンなど、中野昭慶特技監督の面目躍如たるスペクタクル描写が満載で大満足・大感激!
ゴジラが暴れまわるシーンは「ゴジラ対メガロ」並みに少なかったですが、人類との共同戦線によるメカゴジラ2、チタノザウルスとの最終決戦は、ダイナミックな大爆発と光線技の鮮やかさが際立っていて手に汗握りました。
メインテーマは、真船親子の悲劇とその末路…。
人類への憎しみから、自らの目的のために娘さえも犠牲にする真船博士―。父親の復讐心を理解し加担するも、科学者・一之瀬との恋に揺れる桂…。世間からのバッシングに晒され、積年の恨みを熟成させて来た真船親子ですが、桂は父親の暴走を止めたいと考えており一之瀬に密かに手掛かりを渡したりしました。しかし、親を想う娘の心は届かなかったようです…。
メカゴジラ2のコントロール装置を体内に埋め込まれた桂は心を失ってしまいましたが、一之瀬の必死の呼び掛けに人間としての良心を取り戻し、自ら命を絶つことでメカゴジラ2を停止させました。嗚呼、何という悲劇…。
真船博士はただ自分の功績を世間に認めさせたかっただけでした。その方法が歪んでいたために悲劇を生み出してしまいました…。アジトに踏み込んだインターポール捜査官の銃弾を受け倒れたとき、最後に博士は何を思ったのでしょうか? 自分の行いを省みたのでしょうか? それとも…? とても悲しく、誰も報われない結末に震えました。
シリーズ第1作で、科学の発展による人類の暴走への警鐘として自らの命を持って発明を封印した芹沢博士を演じた平田昭彦が、「昭和シリーズ」の最後となった本作で真逆の人類を激しく憎むマッドサイエンティストを演じているというのは何だか感慨深いものがありました…。
【余談】
真船博士の復讐心につけ込んだブラックホール第三惑星人ですが、前作のおマヌケぶりが嘘のように、真面目に順当に侵略計画を遂行していました…。その調子で頑張って!(笑)
※追記(2018/12/22)
本編と特撮の撮影を担当した富岡素敬氏の語る裏話はとても興味深くて、当時の苦労を知ることが出来ました。勝手が違ったでしょうから、大変な撮影だったのだな、と…。インタビュー当時は本作公開から30年経過しているにも関わらず、鮮明な記憶でありのままを話していました。さすが職人…。
※追記(2019/02/02)
夕景の海を帰っていくゴジラが、ひたすらにカッコいい…。偶然だったとは言え、「昭和シリーズ」のラストを飾るに相応しい名場面だなと改めて思いました。
※鑑賞記録
2018/12/22:Blu-ray(オーディオ・コメンタリー)
2019/02/02:Blu-ray
2021/04/26:Amazonプライム・ビデオ
グロを追求した作品
悪の博士と侵略しに来た宇宙人が主役の話
怨念・裏切りがストーリーの主な部分で暗い
この地球を綺麗にする救世主といっておきながら、
かんじんの侵略作戦は真船博士に依存するムガールや、
娘である桂を溺愛しているように見えたが、インターポールが襲ってくると娘を平然と見捨てて逃げようとする真船博士。
なぜこの2人をストーリーの主役にしたのか…
特撮もグロを追求しており
メカゴジラⅡの第二の首が
脳みそ(ヘッドコントロール)に単眼の目がついている残酷なデザイン。
しかも、モノアイの目が赤で、脳みそには血管が浮き出ており、しかも鳴き声を発する。シン・ゴジラのゴジラよりもグロを追求しており、とても怖かった。
けっこうよかった
博士が学会や人類に強い恨みを抱いていて、人間ドラマがこってりとしていてよかった。娘が感電して死んでしまったのを宇宙人が機械人間として蘇らせるのだが、あのくらいならまずは普通に蘇生術を施してほしかった。あんなきれいな女の人がロボットというのが変にエロかった。メカゴジラよりチタノザウルスの方が出番が多い。ゴジラ映画らしくチグハグなところは否めない。
メカゴジラのリベンジ!そして人間側は悲劇のドラマ
シリーズ15作目。
前作で人気を博したメカゴジラが再登場。
しかも、タイトルからゴジラの名を退け、完全に主役の座。
新怪獣チタノザウルスと共に、ゴジラにリベンジ。
監督に本多猪四郎、音楽に伊福部昭が復帰、キャストにも平田昭彦や佐原健二が出演、怪獣から逃げる大群衆シーンや都市破壊があったりと、往年の作品を彷彿させる。
作品雰囲気はシリーズでも一、二を争うほど、重く暗い。
世間から見放された真船博士。実験中の娘・桂の事故死。桂は侵略宇宙人によってサイボーグとして生き返るもメカゴジラの道具として利用されただけ。侵略宇宙人につけ込まれ復讐を誓う真船博士の哀しみ。桂と一ノ瀬の悲恋など、悲劇のドラマだ。
その為か、観客動員数はシリーズワースト。
内容から当時の子供たちに受けなかったのが要因だろう。
かといって決して駄作ではなく、この当時のシリーズの中でも一番のシリアス作品として見応えは有り。
本多監督が最後に手掛けたゴジラ映画。
また、本作でシリーズは一旦終了、ゴジラは9年間眠りに入る。
そう思うと、ラスト、夕日の海に帰っていくゴジラの姿は非常に感慨深い。
9年後、シリーズは装いも新たに再開、ゴジラも再び恐ろしい存在として、人類の前に出現する。
(なお本作から、あの有名なドシラドシラ…の音楽が“ゴジラのテーマ”として使用された。ちょっとしたトリビア)
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