グッドラックLOVE
劇場公開日:1981年12月20日
解説
年上の女性との哀しい純愛、自分を捨てた父親との再会の中で悩み成長していく青年の姿を描く。脚本は「ブルージーンズメモリー」の田波靖男と同作の安西あゆ子の共同執筆、監督も同作の河崎義祐、撮影は「帰ってきた若大将」の上田正治がそれぞれ担当。
1981年製作/98分/日本
配給:東宝
劇場公開日:1981年12月20日
ストーリー
予備校生の中村亮二は夏休みの間、ニューヨーク駐在の商社マンの兄、英一のもとに居候を決めた。グリニッジ・ビレッジのバーで日本人ピアニスト、木村と知り合った亮二は、そこで、チンピラに絡まれていた北野順子を助け、木村は怪我をしてしまう。帽子のデザイナーをしている順子は、トランペッターを目指す弟の徹とニューヨークに来ていた。数日後、木村、亮二、徹は、日本料理店で、移民局のガサ入れを受け、ピンチのボーイ、松宮健太郎を助けた。健太郎は料理店の跡取り息子だが、ワーキングビザを持たず、無許可で働いていたのだ。英一の命令で亮二はロスアンゼルスに行かされ、健太郎や徹を誘った。亮二は順子も誘いカタリナ島でバカンスを楽しみ、年上の彼女に思いを寄せるようになる。やがて夏が終り、亮二、健太郎、駐在を終えた英一は東京に戻った。そして、亮二は、英一と順子が恋人同士であったこと、死んだはずの父が生きており、その父とは、ニューヨークで会った木村であると知らされショックを受ける。ジャズピアニストだった父は、日本に見切りをつけ、妻子を残してアメリカに渡ったという。母は苦労して子供を育て、父は死んだと子供たちに話していた。一方、英一は出世のために順子を捨て、重役令嬢、宏子と結婚するつもりでいた。自分の気持ちを殺し、なんとか二人の仲を取りもとうとした亮二は、打算的な兄に怒りを覚えた。ニューヨークにいる父に会いたいと思う亮二に徹はトランペットを売って旅費を工面した。再会した父は、絶望した敗北者だった。幻滅した亮二を順子が励ました。二人の間に心が通いあい、カタリナ島に行くことを約束する。約束の日、亮二の待つホテルに急ぐ順子は交通事故に会い、病院で彼女は亮二に看取られ息をー引き取った。順子の墓の前で、徹がトランペットを吹いた。英一の結婚式の日、亮二は兄を殴りつけると「一人で正直に生きていく」と去っていった。ニューヨークに向った亮二は父と再会。亮二の言葉で奮起した父は再びジャズにとりくんでいた。