空港の魔女

劇場公開日:

解説

三文業界新聞の一青年社長と贋ドル密売の女との葛藤を描いたドラマで、「七つの弾丸」の橋本忍と、国弘威雄のオリジナル。「べらんめえ探偵娘」の佐伯清が監督し、「父と娘」の三村明が撮影した。

1959年製作/88分/日本
原題または英題:The Counterfeiters
劇場公開日:1959年11月22日

ストーリー

国際空港羽田に贋ドルが流通した。三文業界新聞“経済週報”の青年社長芦沢良平は、なぜか贋ドルに激しい執着を見せる。彼は贋ドル容疑で逮捕されていたという落合のアパートを訪れた。が、落合は殺されていた。芦沢はその場に居合せたことから殺人容疑で拘置された。面識のある部長刑事宮内の取調べを受け、釈放された。彼は羽田のロビーで見たソリスター利恵に惹かれ、彼女の勤務先に行った。芦沢の目的は、闇ドルのルートを利恵からさぐるためだった。利恵の周辺を洗い、彼女が贋ドル一味にかかわりを持っていることをかぎつけた。芦沢は競馬、ダイス、ゴルフと利恵をたくみに誘った。隙を見て十ドル紙幣を彼女の持ち物の中から盗んだ。宮内刑事にその鑑定を依頼した。贋ドルだった。利恵から呼び出しを受けた。“あんたの贋ドルへの執着はお金だけが目的?”彼女は赤いカクテルを唇に運びながら言った。芦沢は利恵への愛を感じた。利恵は日東商事との取引額一億二千万円を握って海外へ逃げることをもちかけた。取引の夜、ホテルの一室で北部航空代理店丸の内支店長の川西と利恵が、三十万ドルの贋札を抱え、時の経つのを待っていた。ボーイがウィスキーを運んで来た。ボーイを買収した芦沢だった。川西はそのウィスキーを飲み、倒れた。利恵は日東商事をもだまし一億二千万円を掌中にした。出発の夜、二人は羽田に姿を現わした。サンフランシスコ行は出発が三十分延びた。芦沢は心の中でこの背信と闘っていた。やがて、芦沢は利恵に花を買うと偽ってロビーの赤電話にしがみついた。が、そこには宮内刑事がいた。利恵は芦沢の姿を探しながらタラップを昇った。一瞬、利恵の上体がのけぞった。殺し屋に狙われたのだ。殺し屋も逮捕された。芦沢は、贋ドル事件で死んだ妹に対して仇討ができた。しかし、彼の心は空虚だった。

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