第1回欽ちゃんのシネマジャック

劇場公開日:

解説

一本十五分の短編を五本立て、一本につき三百円の入場料を自己申告制で見るというユニークなシステムによるオムニバス作品集。萩本欽一が発案し製作総指揮を務めたもので、その萩本が監督する「港」と「なんかヘン?」のほか、黒沢直輔監督「探偵 ハーレム・ノクターン」、オーストラリア製の「ドリーム・ライダー」、山本晋也監督「生きる ある臨死」の五本を、適宜順序を変えて上映した。他に三宅恵介による三分のおまけ「大激走」も併映。その後、「元禄女太陽伝」「ダライラマの母」「きっと来るさ」「女とおんな」の四作品も参加した。

1993年製作/78分/日本
配給:東宝
劇場公開日:1993年4月17日

ストーリー

「探偵 ハーレム・ノクターン」連続殺人犯の女を追い詰め捕らえたのに、一瞬、魔が差して逃がしてしまった元刑事、今は零落した私立探偵の前に再びその女が現れた。だが彼はなすすべもなく、あるいはその運命を待ち構えていたかのように、その女の銃に倒れる。(15分) 「ドリーム・ライダー」広大なオーストラリアの砂漠のど真ん中で二台のバイクが激突し、気がつくと二人のライダーは不思議な荒野に閉じ込められていた。最初は反目しあっていた二人だったが、やがて協力し合うことによって、この岩と砂の牢獄を抜け出す。 「港」雪の降り積もる小樽の冬。苦境に立たされた友を救うために、妻の反対を押し切って一人旅立っていく男。港までのわずかな時間、男は息子と、そして後から追ってきた妻の深い愛に見送られながら船に乗るのだった。(15分) 「生きる ある臨死」突然死んだ夫が残したものは巨額の生命保険だった。ところが豪勢な暮らしを想像する妻と出戻りの娘、そして唯一の友人の前に、男が生き返って来てしまった。呆然とする一同だったが保険金を受け取るため偽装の葬儀を行う。無事に保険金が下りた時、ようやく男に本当のお迎えが来た。(15分) 「なんかヘン?」鹿児島までの特急列車の中、孤独な一人旅を満喫しようとしていた中年男だったが、隣の席に可愛い女の子が座った。すっかり仲良くなった二人の前に、どう見てもそのスジのコワモテの男二人が座ることに。動くに動けず、列車は進んでいく……。(15分) 「元禄女太陽伝」元禄時代。江戸で評判の吉原の店に働く一人の若い花魁と、彼女を取り巻く二人の男、大石主税と梶川与懇兵衛との人間関係を、コミカルに描く。(15分) 「ダライラマの母」一人の貧しい未婚の女が男の子を産んだ。二人は貧困に耐えながらもたくましく生きていた。しかし、息子が読めるはずのないラマ経を唱えたことから、ラマ僧にダライラマの生まれ変わりであると説かれ、チベットの平和のために親子は引き離されてしまうのだった。(5月22日公開、15分) 「きっと来るさ」子供たちが自ら手作りの芝居を計画した。舞台を作り、演出をし、ビラを配った。開演当日、子供たちは客が来るのを待つ。(10月8日公開、15分) 「女とおんな」カフェテリアの一つのテーブルに二人の女が座っている。一人は若くて美しく、もう一人はくたびれた風采の中年女。お互い何をするでもなくただ黙って二人だけの幻想世界に浸っている。(10月8日公開、17分)

全文を読む(ネタバレを含む場合あり)

スタッフ・キャスト

監督
脚本
阿久悠
ジェームス・ボーグル
ジェームス・ガッダス
君塚良一
岩城未知男
萩本欽一
大岩賞介
植竹英次
金子成人
市川準
原作
阿久悠
原案
ジェームス・ガッダス
デビッド・フィールズ
倉本和比人
山本晋也
製作総指揮
チャールズ・ハンナ
企画
萩本欽一
小林正彦
製作
萩本欽一
増田久雄
ジャッキー・チェン
プロデューサー
佐倉寛二郎
空閑由美子
キャリー・ジベッツ
古賀正行
岩崎勝己
岩田治樹
岩崎純
川岸咨鴻
撮影
志賀葉一
ジョン・ブロック
椎塚彰
倉本和比人
金宇満司
美術
小川富美夫
ロジャー・デイビス
古谷良和
広津憲久
たぬき工房
音楽
ピーター・カルダー
デビッド・ハイアムズ
都倉俊一
カズヒト・クラモト
鈴木清司
溝口肇
録音
渡辺典夫
スコット・モンゴメリー
ジェレミー・アシュトン
佐藤泰博
浦田和治
照明
白石宏明
椎野茂
隅田浩行
編集
西東清明
スレッシュ・エイヤー
川島章正
金子尚樹
鍋島惇
選曲
秋本彰
監督補
菅原和利
平川弘喜
三宅恵介
助監督
日垣一博
レイスル・ヒルハウス
芝祐二
高橋英雄
芝山隆二
スチール
奥川彰
ファブ・リパリ
ムトー清次
大崎正浩
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