戒厳令の夜

劇場公開日:

解説

占領下のパリからナチスによって日本へ持ち運ばれた絵の背後にある秘密を追う主人公たちを描く。五木寛之の同名ベストセラー小説の映画化で、脚本は夢野京太郎と佐々木守の共同執筆、監督は「徳川一族の崩壊」の山下耕作、撮影は宮島義勇がそれぞれ担当。(16m/m)

1980年製作/136分/日本
配給:東宝
劇場公開日:1980年7月5日

ストーリー

かって美術学者を志した江間隆之は、博多のバーで、すべての作品が失われてしまったと言われている南米ヌエバグラナダの画家、パブロ・ロペスの“少女の像”の絵を見つけた。江間はかっての恩師秋沢を訪ねその話をする。数日後、秋沢はひとり娘、冴子を残して謎の自殺をとげる。江間はフランス帰りの友人伊崎から、占領下のパリで、ロペスの作品がナチスに略奪され、ロペスは行方不明、パトロンのイザベルは死体となって発見されたことを聞いた。江間はパリでロペスの絵を見たというもと大陸狼人、鳴海望洋を訪ねた。鳴海はその絵の背後にある血の匂いを嗅ぎとり、そして、ロペスの全作品が密かに日本に運ばれ、筑豊炭田の廃鉱に隠匿された事実をつきとめた。さらに、敗戦直後、その廃鉱から少女像を盗みだし、闇の脅迫者に追われオカマに身をやつしている谷沢から、炭鉱成金の原島が暗躍していることも聞いた。その頃、ヌエバグラナダの文化省高官で、イザベルの従姉であるバルデス夫人が来日、ロペス作品の返還を求めた。一方、冴子は父の遺書から、父が原島の依頼でロペスの絵を鑑定し、そのことを口外しないようにGHQに誓わされたことを知る。鳴海は原島一党に戦端をひらき、腹心の、元自衛隊レンジャー部隊教官の黒崎たちを率いて、九州で開かれた総理の出席する会議場に乱入、壮烈な爆死を遂げた。ロペス作品を手中にした江間と冴子は、鳴海を慕う人々の協力と、バルデス夫人の手配した船で日本を脱出、ヌエバグラナダへ向った。しかし、そこは戒厳令が敷かれ、夫人は捕えられ、江間と冴子は少女像を抱いて荒野に逃げた。しかし、傷ついた二人は反乱軍の手中に落ちてしまう。銃声が二発、処刑場から鳴りひびいた。累々たる死屍を斜陽が映しだしている。と、そのとき、まぼろしの少女が立ちあがり、黒い裳をひいて歩みはじめるのだった。

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映画レビュー

3.0外道映画の王道かも。

2014年10月15日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

笑える

楽しい

単純

ロケ地:九州、京都、東京、パリ、コロンビア。
この内容でこれだけ予算を注ぎ込める時代があったのか!という驚き。

話がうますぎる、というか、ご都合主義で話が進んでいってしまうあたり、嫌いな人は少なくないはず。ただ、その点も含めて、楽しめると思います。

私が鑑賞した回は、助監督だった崔洋一さんのこぼれ話付き。かなり面白かったです。

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Nori