女渡世人 おたの申します

劇場公開日:1971年7月31日

解説

六カ月ぶりに登場する藤純子の「女渡世人」シリーズ第二作。脚本は「日本侠客伝 刃」の笠原和夫。監督は「日本女侠伝 血斗乱れ花」の山下耕作。撮影も同作の山岸長樹がそれぞれ担当。

1971年製作/103分/日本
配給:東映
劇場公開日:1971年7月31日

あらすじ

ひと昔前、上州で名を売った柔政の娘、太田まさ子は渡世修業のため各地を点々と旅していた。大阪に立ち寄ったまさ子は、博徒南田一家の賭場で宇野の船宿浜幸の息子良吉を徹底的に負かしてしまう。博奕で負け、その上、三百円の借金まで背負った良吉は、この博奕はいかさまだといってまさ子に刃を向けたが、その時、この前田一家の客人としてワラジをぬいでいた梅田の銀三が飛び出し、良吉を殺してしまう。賭博の胴師をつとめたまさ子は、やくざの掟に従い、賭けの借金取立てを引受けるとともに、良吉に対する多少の憐れみもあって、良吉の故郷宇野へと旅立つのだった。その旅の途中、元やくざで今は渡り床職人として旅をする音羽清次郎と出逢ったまさ子は清次郎の人柄に魅かれるようになった。宇野へとやってきたまさ子は、幸作と盲目の妻おしのに歓迎されるうちに、二人の暖かい心に打たれた。幸作は、良吉が背負った、三百円の借金を作るために、船宿の権利証を担保に金融業者の小西に金を貸り受けるが、小西が暴力団滝島組とつながっていたため、権利証は滝島の手に渡ってしまう。この街に遊廓を作ろうと前々から幸作の土地を狙っていた滝島は、権利証を手に入れると、これをタテに幸作や、それに続く長屋の住人に圧力を加え始めた。金を受取ったものの、こういった事情を知ったまさ子は滝島組に乗り込み、権利証を返すように頼むが、滝島は受けつけなかった。その頃、まさ子に横恋慕する銀三は、滝島組の助勢のため南田とともに、宇野に到着した。数日後、まさ子と共に宇野にきていた清次郎は、銀三と会った。清次郎は、銀三に弟の勘次郎を殺されたことから床職人となって銀三を捜し続けていたのだった。幸作に恩義のある清次郎は、船宿の権利証と引きかえに助命をこう銀三を見逃した。無事権利証が幸作のもとに戻ったのも束の間、滝島組の作業員として働いていた三蔵が幸作に助けを求めてきたため、これをかくまったことから、幸作は銀三に殺されてしまう。おしのの閉された瞳から流れる涙を見たまさ子は、この知らせを聞いて駈けつけた清次郎と共に滝島組へと殴り込んでいった。まさ子は傷付きながらも滝島を討つが、清次郎は銀三たちと相打ちとなり倒れる。まさ子に抱きかかえられながら清次郎は「姐さん。お前さんだけは日向に咲かしてあげたかった。」と言い残し事切れる。警察に連行されるまさ子を人々は冷たい目で見送るが、おしのは必死でまさ子の名を叫ぶのだった…。

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映画レビュー

未評価 藤純子主演の『女渡世人 おたの申します』を見てきた。

2026年7月25日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

 望遠レンズを使った長回しが多く、藤純子の息づかいまで聞こえてきそうだった。とくに印象に残ったのは、ラストの殴り込みである。悪親分を演じる金子信雄との斬り合いでは、二人がそれぞれ相手を見つめる目線に合わせるように、激しくぶれる映像が交互に映し出される。斬る側と斬られる側の視線がぶつかり合い、ただ殺陣を外から見せる以上の迫力が生まれていた。

 この映画を見ながら、どうしても『緋牡丹博徒』と比べたくなった。私はもともと、『女渡世人』から『緋牡丹博徒』へ進化したのだと思っていた。しかし、それはまちがいだった。

 時系列で見ると、『女渡世人』シリーズは1971年に2作作られ、いっぽう『緋牡丹博徒』シリーズは1968年から72年にかけて8作作られている。藤純子は72年の『関東緋桜一家』を最後に引退したため、二つのシリーズがさらに続く可能性も、そこでなくなった。

 つまり東映は、藤純子が女渡世人を演じる『緋牡丹博徒』と『女渡世人』という二つのシリーズを作っていたのだ。

 二つのシリーズの大きな違いは、主人公の描き方にある。『緋牡丹博徒』は、矢野竜子、通称「緋牡丹のお竜」という同じ主人公が活躍するシリーズである。いっぽう『女渡世人』は、第1作の妻恋いお駒から、第2作『おたの申します』の上州小政へと、作品ごとに主人公が変わる。それぞれが一話で完結する物語になっている。

 その違いとも関係があるのかもしれない。『女渡世人』では、日陰の存在として生きるやくざの孤独や、世間からつまはじきにされた者の境遇が、より正直に描かれている。

『おたの申します』は、おかみさんたちから冷ややかに見つめられながら、警察に連行されていく藤純子のアップで終わる。悪人を倒しても、彼女が英雄として迎えられることはない。おそらく、そのほうが現実の渡世人に近い姿なのだろう。

 それに対して、『緋牡丹博徒』のお竜は、悪人を斬り、苦しめられた庶民を救うヒーローとして描かれる。そのため、娯楽映画として見れば、やはり『緋牡丹博徒』のほうに軍配が上がる。

 ただし、人間の孤独や、渡世人として生きることの悲しさという点では、『女渡世人』のほうがせつなく胸に残る。

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まさちん

3.0 浴衣姿も美しい

2026年3月29日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

緋牡丹のお竜さんと違い小まささんは、後ろ盾となる親分衆も無く飛び道具も持たず単身長刃で殴り込みに行くのがリアリティを欠きますが、兎に角美しいから◎
待田京介vs菅原文太の構図もイイですね

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映爺

3.5 おっかさ~ん!

2026年2月7日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

悲しい

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しゅうへい

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