おもひでぽろぽろ

ALLTIME BEST

劇場公開日:1991年7月20日

解説・あらすじ

「火垂るの墓」の高畑勲監督が、岡本螢・刀根夕子原作の同名コミックを映画化した長編アニメーション。1982年、夏。10日間の休暇を取った27歳の会社員タエ子は、姉の夫の親戚が暮らす山形へ旅に出る。東京で生まれ育った彼女には、小学5年生の時、田舎がなくて寂しい思いをした記憶があった。旅の途中、彼女は当時の懐かしい思い出を次々と蘇らせていく。小学5年生の自分を連れたまま山形に到着した彼女は、親戚の家の息子トシオや農家の人々と触れ合う中で、本当の自分を見いだしていく。主人公・タエ子の声を今井美樹、トシオの声を柳葉敏郎がそれぞれ演じた。

1991年製作/119分/日本
配給:東宝
劇場公開日:1991年7月20日

スタッフ・声優・キャスト

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受賞歴

第15回 日本アカデミー賞(1992年)

ノミネート

話題賞 作品部門/俳優部門  
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(C)1991 岡本螢・刀根夕子・Studio Ghibli・NH

映画レビュー

5.0 99%は、正直いって面白くない。

2025年10月29日
PCから投稿

けれど、最後まで見てほしい。
なぜなら――映画というのは、最後に感動できるなら、それは名作だからだ。
たとえ途中が退屈でも、見る者を飽きさせない何かが、この作品にはある。

本当のクライマックスは、エンディングロールが始まってからやってくる。
静かな余韻の中で、この映画が伝えたかった真実が浮かび上がる。

とくに女性にとって――
この作品は「新しい土地に嫁ぎたい」という、どこか本能的な願いを描いているように思う。
白い馬に乗った王子様が迎えに来る――それはただの夢ではない。
新しい出会い、新しい遺伝子、新しい愛によって、
街は再生し、人間もまた生まれ変わっていく。
この映画は、そんな人間の美しい力を描いている。

そしてここにこそ、高畑勲という作家の一貫したテーマがある。
『太陽の王子ホルスの大冒険』から『ハイジ』『火垂るの墓』まで――
彼は常に「人は社会の中でどう生きるか」「共同体はいかに再生するか」を描いてきた。
宮崎駿が「自由と冒険」を描く監督なら、
高畑勲は「共生と再生」を描く監督だ。

『おもひでぽろぽろ』は、一見すると静かで地味な映画かもしれない。
しかしその本質は――
新しい場所で、もう一度生き直す勇気を描いた、
人間の再生を讃える物語なのだ。

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KIDOLOHKEN

4.0 当時より良さが理解できた気がする

2025年7月28日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

ふとエンディングの曲が頭の中で周りだし鼻歌検索でこの映画に行き着く。
タイトル通り思い出や当時の時代感を懐かしみながら、最後はお目当ての「愛は花、君はその種子」でなんだか分からないままウルっとくる。

大人パートは子供時代を楽しむための狂言回しみたいなものなので、大人タエコが現実にいたらウザいとか気にしないで見るのが、この映画のたしなみ方。エンディングで子供時代と共演するという演出は秀逸で、こんなパターンは他では見たことない。皆で電車を乗り換えるとか、相合い傘を掲げてるとか、すごく良い。これは実写だと無理だろうな。アニメならではのファンタジー。

当時はほうれい線の良し悪しが、どちらかというと否定的に議論されてたように記憶してるが、今見ると特に気にならないというか、笑った意味を表現したかったんだろうなと肯定的に感じる。

尚、配信が無いのでDVD買おうかとも思ったが、あえてTSUTAYAレンタルで借りてきた。TSUTAYA会員になったのは10年ぶりくらいだろうか。これもレトロ体験の一環としてなんか良かった。一緒に借りたじゃりン子チエの2巻も最高でした。(チエちゃんが電車で歌い出す話とか)
都はるみの歌はアマゾンでダウンロード購入。こういう便利な世の中も良いかな。

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ダビ

4.0 大人になると色々なものが付いて来る、追ってくる、「思い出」もそのひとつ

2025年5月4日
PCから投稿

思い出はついてくる
美味しい食べ物
天にも昇る思い
夕方の商店街
元気の出る歌

進め、進め、

遠くを見つめ
近くを見つめる
大人なら誰でも
共感出来る旅です。

ふわっとする物語。

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星組

4.0 原作がオリジナルの部分より見劣り

2025年3月22日
iPhoneアプリから投稿

小学5年生の思い出と共に都会育ちの女性が山形の農家暮らしを体験する話。

話は良いですが、原作の小学生の部分とオリジナルの山形の部分がオリジナルを作った高畑監督の方が原作者より力量があり過ぎて、小学生の部分が見劣りして見えてくる。

オリジナルの山形の方が断然良い出来。
多分、原作の部分だけだったら評価もされなかったと思う。

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ライブラ

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