男はつらいよのレビュー・感想・評価
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1969年が全然古くない。
倍賞千恵子が抜群にいい。今回は特にさくらが主役とも言える回だ。車寅次郎は、渥美清という唯一無二の喜劇役者がいたから成り立った。そのことが改めて感じられた。下品極まりないくせに、なぜか憎めない。
全編に昭和の香りがする。しかし、まったく古臭くないのだ。これはデジタルリマスターのおかげかもしれない。そして、寅次郎の滑舌のよさ、しかしよく聞くとたいしたことはしゃべっていない。
役者の皆さんが皆若い。若いのに、作品としては、きちんとできすぎている。山田洋次のすごさだろう。男はつらいよ第1作というだけあって、寅次郎が、暴れるシーンがいくつかあった。なんか新鮮だった。
もちろんいまはこんなのどかな世界はない。
団子屋の裏に下町の零細工場があるという設定と、お寺のお坊さん、古本を売るテキ屋。工場の工員たち、丸の内のサラリーマンたち。
寅さんという人間はありなのか
冒頭の渥美清のナレーション、故郷っていいよね。柴又は私の故郷ではな...
インテリをテーマにしたところが斬新だが・・・
第1作はあまり笑えない。インテリと労働者との関係というか、対立というか、それが寅さん映画の本質だということがよくわかる。前田吟が若い。
前田吟は労働者代表ではなくて、どっちつかずなんですね。寅さんも労働してないから、どっちつかずです。タコ社長もプチブルだし、本当の労働者は結局、映画では正面に出てこないです。
インテリは出てきます。肩書だけです。薄っぺらいです。志村喬は肩書は似合うけど、実質、大した学者じゃなさそうだ、という役柄が似合います。やっぱり、山田洋次自身、どっちつかず感を抱いていたんじゃないでしょうか。
なぜ、そこまでインテリにこだわるんでしょうか?インテリは笑いのネタにはなりますが、それを超えた何かが「男はつらいよ」たる所以だと思いますが、それは何なんだろうか?まだ全部見てないのでよくわかっていません。
1作目
寅さんのマイペース、はちゃめちゃで自己中心的、人間味、人情たっぷりなところが大好きで笑いが絶えない。
現代にはなかなか見かけなくなった人間模様をコミカルに濃厚に、笑って泣いて楽しめるように描いてる。
人間味たっぷりなキャラクターが大好きなので、こんな風に生きることさえ憧れてしまう。
寅さん映画作品では第1作目。
以前友人と別の話の寅さんを観て、すっかり寅さんの虜になってしまったので1作目からゆっくり観る事にした。
友人は何本か寅さんシリーズを観ていて、その友人曰く「寅次郎は毎度この展開だからこれ一本観れば十分だよw」と言っていたが、何本でも別の作品の寅さんを観てみたくなってしまうのはなんだろう。
また、この時代の女優さんて大和撫子、本当に美人で品のある"女優"を感じさせてくれる。
子供のまま大人になった暑苦しい問題児
総合70点 ( ストーリー:70点|キャスト:80点|演出:70点|ビジュアル:70点|音楽:70点 )
邦画の中でも特に有名な作品なのに、渥美清の暑苦しい雰囲気にあまり気のりがしなくてずっと避けていた。だが第一作がBSで放送されるということで、やはり一度くらいは見ておこうかと遂に見ることにした。
見てみるとやはり暑苦しい。彼は下品で無礼で自分勝手で周囲の人々を不快にするただの問題児でしかない。この時代ならではというのもあるのかもしれないが、お見合いの場面など見ている私も不快になった。やっぱり好きではないなと思った。
ところがしばらく見ていると、だんだんと印象が変わってくる。少年のまま大人になったようなとても際立った人物であり、その素直な生き方と周囲を巻き込む賑やかさがうまく物語に取り入れられていたし、それを演じた渥美清は上手かった。自分とは考え方も性格も価値観も違いすぎて、こんな人が近くにいると嫌だし暑苦しいという評価は変わらない。だから何度もこんな暑苦しさを見たいとも思わない。でも一度くらいはこんな暑苦しさを体験するのは悪くないかと思った。
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