犬、走る DOG RACE

劇場公開日:

解説

不夜城・新宿歌舞伎町を舞台に、型破りな刑事と彼を取り巻くタフでしたたかな男たち女たちが繰り広げるトラブル・コメディ。監督は「マークスの山」の崔洋一。脚本は、故・松田優作が映画化を熱望していた脚本家・丸山昇一による原案を、崔監督と「愛を乞うひと」の鄭義信が共同執筆。撮影を「不機嫌な果実」の藤澤順一が担当している。主演は、「私たちが好きだったこと」の岸谷五朗と「Heavenz」の大杉漣。キネマ旬報日本映画ベスト・テン第7位。R指定。

1998年製作/110分/R/日本
配給:シネカノン
劇場公開日:1998年9月26日

ストーリー

新宿警察署生活安全課の刑事・中山は、韓国人の情報屋・秀吉と上海美女の恋人・桃花とつるんではかなり危ない生活を送っている。新興勢力のヤクザ・愛虎組に警察情報を横流しして見返りの金を受け取ったり、ヤクに手を出しその勢いでボッタクリバーを強制調査して手柄を立てたり…。そんなある日、桃花が秀吉の部屋で死体で発見された。彼女は、中山に隠れて秀吉や弟の健祐たちとチュンマネや闇送金、売春、密入国の手助け、裏バカラ屋などで荒稼ぎをしており、敵も相当にいたようだった。そして、更に彼女は愛虎組の組長・権田の愛人でもあったのだ。秀吉の告白で、桃花が権田と裏バカラ屋オープンに際していざこざを起こしていたことを知った中山は、桃花の死体を真犯人である権田に返すべく、秀吉と一緒に桃花の死体を背負って夜の町をさまよう。漸くの思いで、権田の車のトランクに桃花の死体を乗せることに成功した中山と秀吉。権田との話し合いもつき、騒動は一件落着する。ところが安心したのも束の間、権田に拉致された秀吉は、警察に手柄を立てさせ組を守るという警察との裏取引の拳銃運搬を命じられるのだった。しかし、秀吉が言われた通り現場に拳銃を運んで現れた時は、既に警察が現場検証をしている真っ最中で、しかも怯えた秀吉が拳銃をぶっ放したことから、事態は新宿界隈を舞台にした大騒ぎの大追跡劇に発展してしまう。秀吉が逃げた先は、愛虎組の事務所だった。それに続いて事務所に乗り込む中山たち警察グループ。このどさくさに乗じて中山は、権田たちを一斉検挙することに。実は、これは中山と秀吉が仕組んだ大芝居だったのである。だが、たったひとつ計算違いがあった。芝居で撃たれる段取りになっていた秀吉が、防弾チョッキを着るのを忘れていたのだ。中山の腕の中で息絶える秀吉。新宿に静けさが戻った。働きづめでろくに眠っていなかった中山も、やっと休息を取ることが出来る…。

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スタッフ・キャスト

監督
脚本
崔洋一
鄭義信
原案
丸山昇一
企画
黒澤満
プロデューサー
青木勝彦
國松達也
撮影
藤澤順一
美術
今村力
音楽
鈴木茂
音楽プロデューサー
石川光
録音
北村峰晴
音響効果
斉藤昌彦
中村佳央
照明
金沢正夫
編集
奥原好幸
衣裳
岩崎文男
製作担当
氏家英樹
スクリプター
小泉篤美
スチール
安保隆
技斗
高瀬将嗣
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映画レビュー

4.0大杉漣のコミカル芝居が光る

2018年2月27日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

笑える

楽しい

興奮

松田優作が映画化を熱望していた企画を、崔洋一監督で映画化された本作。主演の岸谷五朗と大杉漣のコメディセンスがいかんなく発揮されている。

卑屈で情けない韓国人の情報屋という役どころの大杉、新宿署の刑事であるが、ヤクザともつるんでいる粗野な岸谷のデコボココンビっぷりで笑わせてくれる。

ストーリーの展開がスピーディーで、ダレることなく一気に観れてしまう、よくできた娯楽作品だと思う。公開当時、あまりヒットしなかったようで残念だが、大杉漣の演技のユニークさという点では、個人的には彼の代表作と言ってもいいくらいだ。

太ったおばさんを尋問する時に2人のやりとりが最高に面白い。大杉漣ほどに起用な役者じゃなければああも面白くならないだろう。渋く決めるとこは決めてくれるし、やはり素晴らしい役者なんだと改めて実感した。

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杉本穂高

4.0走れナカヤマ‼️

2024年2月4日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

笑える

悲しい

楽しい

いやー、走る、走る‼️クライマックスの大久保界隈から新宿駅にかけて登場人物が走る、走る‼️岸谷五朗も、大杉漣も、香川照之も‼️ゲリラ撮影ならではの疾走感‼️この作品はアクションシーンも、セックスシーンも、キャラ達のテンションもホントにエネルギッシュ‼️おまけに在日の中国人や韓国人ばかりだった当時の歌舞伎町のカオスぶり、法律を破ることなんざ当たり前の型破りな刑事・中山役の岸谷五朗もハマり役でイイです‼️でもやっぱり大杉漣さんですね‼️女性の下着姿でフーゾク行ったり、屋根伝いに逃げ回ったり、ユーモア全快の熱演ぶり‼️アッパレ‼️

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活動写真愛好家

3.0もどかしさから疾走感へ

2023年12月18日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

悲しい

楽しい

怖い

 新宿署の中山刑事は、情報屋の秀吉や中国人の桃花と生活している。仕事では佐久間とコンビを組むが、愛虎組の権田に情報を流したりヤクに手を出したりと、やばい刑事だった。そんな時、桃花が秀吉の部屋で死体で発見された。
 前半は捉えどころなくもどかしい笑いで、どう展開するのか楽しみに。後半は勢いが加速し、疾走感がいいです。
 大杉蓮は、何の役やっても良いから泣けてきます。

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sironabe

4.0ゾクゾクした

2022年12月31日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

笑える

興奮

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ツネ