緯度0大作戦

劇場公開日:

解説

テッド・シャーマンのオリジナルを「怪獣島の決戦 ゴジラの息子」の関沢新一が改訂し、「怪獣総進撃」の本多猪四郎が監督した日米合作のSFもの。「怪獣総進撃」の完倉泰一が撮影を担当した。特技撮影はベテラン円谷英二が担当。

1969年製作/89分/日本
原題または英題:Latitude Zero
配給:東宝
劇場公開日:1969年7月26日

ストーリー

海底油田の調査に、潜水球で大陸棚探険に出かけた、物理学者田代健、海洋地質学者ジュール・マッソンと記者ペリー・ロートンの三人は、不思議な潜水艦アルファー号に救われた。乗組員はマッケンジー艦長、部下の巨漢甲保、物理学者で女医のアン・バートンの三人。重傷のマッソンのために、彼らの基地「緯度0」に艦を帰港させた。そこは海底二万メートル、人工太陽の下のパラダイスだった。そんな天国にも敵がいた。超能力の潜水艦黒鮫号を擁し、ブラット・ロック島に基地を持つ悪の天才マリクと情婦ルクレチアだ。彼らは人類を征服し、「緯度0」を破壊する目的でノーベル賞受賞の科学者岡田博士とその娘鶴子を誘拐した。マリクは博士の発見した放射能免疫血清の方程式を要求し、拒絶されるや、彼と娘を監禁した。これを知ったマッケンジーは罠を承知で、ブラッド・ロック島を攻撃した。マリクのおくった巨大なネズミ、人間コーモリの襲撃を退けたマッケンジーらは敵の司令部へ迫り、ルクレチアを滅ぼした。マッケンジーたちの追撃を逃れたマリクは、黒鮫号から超高圧電流攻撃を仕掛け、アルファー号を島の崖に引き寄せ、レーザー砲で一挙に破壊しようと企んだ。折から上を飛んでいた怪獣グリホンは、マリクの元情婦の脳を移植してあったので、その恨みから黒鮫号を襲った。レーザー砲の照準が狂って、ブラッド・ロック島を撃ってしまい、黒鮫号は崩れ落ちる要塞の下に呑まれていった。

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スタッフ・キャスト

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映画レビュー

1.0原子力潜水艦に対する政治的な国策

2024年1月16日
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マサシ

3.0①「海底二万マイル」の焼き直しみたいな…

2023年11月17日
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①「海底二万マイル」の焼き直しみたいな…

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もーさん

4.0日本の特撮映画は明日はどっちだ!状態へ

2020年3月1日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

1969年7月公開

1969年は特撮界にとってどんな年であったか?

まず正月映画は、東宝特撮は怪獣映画も特撮映画も1本もなし
こんなことはかって無かった事です

他社は東映が日米合作でガンマー第3号 宇宙大作戦を公開しているのみです
これは宇宙SFもので宇宙人はでますが怪獣はでません
怪獣映画は1本も有りません

予算規模が大きくなる怪獣映画は急速に斜陽化する映画会社にとり負担が大きいということなのです

怪獣ブームは終わりつつありました
ウルトラセブンは前年の1968年9月に終了しました
最初は視聴率も絶好調でしたが、中盤落ち込んでしまい、終盤になってなんとか盛り返すような状況です
後番組は妖怪ブームに関連させた怪奇大作戦ですが人気が出ません

もはや怪獣映画を作ろうという雰囲気は映画界から消えてしまったのです

唯一大映だけが、前年のガメラ対バイラスが予算規模を大幅に削られながらも、子供向けにシフトしたのが支持されヒットしたのを受けてこの1969年も3月に新作ガメラ対大悪獣ギロンを公開します
しかもガメラは米国のテレビ局への放映契約を得ていたので大映も製作を継続できたのです

そんな中、米国のプロダクションから東宝に共同製作の話が舞い込みます

米国ではこの時期、物価や人件費の安い海外での撮影が流行していました
現代のIT 業界でシステム開発を中国やインドとかでやるオフショアと同じ考え方です

製作費は折半の美味しい話ですから、喜んで東宝も乗ります
ところがこのプロダクションが撮影開始後、途中まで撮ったところで倒産してしまいます
打ち切りっても損がでるだけなので、仕方なく残りを東宝の全額出資で完成させるしかなくなり、それでなんとか完成をみたという作品です

内容は米国側の持ち込み原作です
基本海底二万哩の翻案です
怪獣はでません
外国人俳優も今までの日本映画に出演してきた外国人俳優てまはなく、ハリウッドの作品にもまあまあ出ていたクラスの俳優で、外見の見た目も演技もそこそこですから雰囲気も洋画的になりました

アルファー号は海底二万哩のノーチラス号です
ふしぎの国のナディアのノーチラス号は本作のアルファー号の影響を受けています

形状はマイティジャックのマイティ号の雰囲気を残しています
マイティジャックは1963年の海底軍艦の現代版と言えるもので、1968年4月から1時間番組としてテレビ放映が始まったのですが、視聴率が極めて悪く6月末にワンクール13回で打ち切りになった伝説の番組です
サンダーバードの強い影響を受けて大人向けストーリーで展開した意欲的な作品だったのですが、視聴者には受け入れられなかったのです

仕方なく30分番組に短縮し内容も子供向けにして一部怪獣もだすようにして年末までの26話放映して終了しています

東宝特撮としてはこのリベンジとしての側面も有ったように思います
外光の下、側面の水中をも撮れるプールを使っての洋上や水中シーンは素晴らしい出来です
マットアート合成を駆使した緯度ゼロの海底都市も垢抜けています

しかし後半になると、クォリティーは一挙にダウンします
製作費が全額東宝持ちになったので急ブレーキがかかったと思われます
コウモリ人間、ライオン、大ネズミ、グリフォン
思い出すのも情けないものです
悲惨です
後の初代仮面ライダーの怪人より劣ります

というかショッカーと怪人の元ネタは本作のマリクだと思います
マリクの部屋には大きな鷲の紋章が飾られ、怪人を手術して作り出すのです

しかも、この手術のモチーフは1966年の東映の海底大戦争から実は来ていると思います
東映は本作を観てパクられたと気が付いたと思います
仮面ライダーはもちろん石ノ森章太郎の原作ですが、このショッカーは本作からの意趣返しであったのかとも勘ぐれます

ともあれ本作の興行は大失敗に終わります
海外公開もほぼ無くなります

こんな状態で海外の新しい特撮の流れに対抗するとかできるはずもなかったのです

一方、東宝の特撮映画は戦争ものの系譜もありました
日本海大海戦が本作の半月遅れの8月に公開されています
特技監督は円谷英二です
しかしこの路線も翌年1970年1月の彼の死去で風前の灯火となるのです

日本の特撮映画は明日はどっちだ!状態に陥ることになったのです

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あき240

3.0“緯度0”とは何なのか?

2019年1月7日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

楽しい

単純

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しゅうへい

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