赤いハンカチ

劇場公開日:

解説

「遊侠無頼」の小川英、山崎巌と「狼の王子」を監督した舛田利雄が共同でオリジナル・シナリオを執筆、舛田利雄が監督した歌謡ドラマ。撮影もコンビの間宮義雄。

1964年製作/98分/日本
原題または英題:Red Handkerchief
配給:日活
劇場公開日:1964年1月3日

ストーリー

三上、石塚の両刑事は、兇悪な麻薬ルートを追っていた。容疑者一味の内、唯一人の生存者である屋台の親爺、平岡が現場で犯人に接したことから、平岡は警察にひかれた。が三上らの峻烈な調べに対しても口を開こうとしなかった。護送中ににげようとした平岡と激突した三上らは、誤って拳銃を平岡の胸に発射した。過失とはいえ世論は三上らにきびしかった。それから三年、三上は北海道のダム工場で働いていた。一方神奈川県警の土屋警部補の訪問を受けた三上は、石塚が平岡の遺児玲子と結婚し、今は大実業家になっていると知らされた。そしてその裏には三年前のあの事件がからまっているというのだ。決心した三上はその謎を解くため、再び横浜に帰って来た。ハマでからまれた三上は、傷を負って病院に入った。一方玲子は、三年前見た三上の面影が忘れられず、石塚の愛をうけながらも、父の死の原因は石塚にあると思いつづけていた。ある施設で三上と再会した石塚は、仕事を手伝ってくれと約したが、三上の拒絶にあうと、翌日から三上の上に危険が襲って来た。“赤いハンカチ”の歌を歌いながら流していた三上は、三上の命を狙う殺し屋に瀕死の重傷を負わせた。警察は三上を指名手配した。石塚の残酷さに恐怖を感じる玲子を追うように石塚は三上を必ず殺すよう命じたが、その後に、今こそ全てを知った三上の姿があった。しかし平岡謀殺の証拠はない。が、みぬいた三上は「麻薬ルートと結託し完全犯罪を企てたんだ、だが証拠がない以上法では裁けない。そのかわりこの拳銃で裁いてやる」と石塚に銃をむけた。とその時三上を愛する玲子がいちはやく石塚に発砲した。「玲子を幸せにしてくれ」と三上に頼みながら息をひきとる石塚に、かつての同僚は温かった。

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スタッフ・キャスト

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映画レビュー

4.0昭和良いですね〜

2021年4月4日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

石原裕次郎&浅丘ルリ子
赤いハンカチの歌が好きで、カラオケで二人のキスシーンが出て来るけど、浅丘ルリ子さんのつま先が伸びてキスする、あの場面が大好きなんです。

昭和の邦画は、味がありますよ。

死に際で、自殺にしてくれと言っても、警察署前じゃ、他の人も見てたと思うけど^^;

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premacy2010

4.0アイドル映画と舐めたらいけません

2020年6月5日
Androidアプリから投稿

いやーシビレました!
石原裕次郎と浅丘ルリ子
そして舞台は横浜
恋のライバルは二谷英明
監督は舛田利雄と最高の布陣
お話も面白い

序盤にホテルニューグランドの前にベンツがとまり、ミンクのコートを羽織った浅丘ルリ子が、ダンディーな二谷英明のエスコートで回転ドアから入り、2階のロビーへ続くあの美しい階段を登る姿を上から撮る
カッコいい!
もうこれだけで痺れました
これぞ横浜!

カメラワークがなかなか凝っていて、真上から取り調べ室を撮ったり、ベンツのバックミラーのメッキ部分に裕次郎の顔を歪んで写して心理描写をしたりしてみせます
浅丘ルリ子が勤めていた工場の圧縮ハンマーの火花と打撃音のカットバックも、裕次郎の衝撃を代弁するのものとして何度も使われます

美術もいい仕事しています
石造りの西洋建築の警察署の中庭がパリのそれを模しており、重要なシーンの舞台としておしゃれで気合いが入っています

衣装だって頑張っています
金子信雄の刑事、芦田伸介のヤクザの親分
どちらも横浜らしくおしゃれです
特に二谷英明のオシャレなオジサマ姿は格好いいたらありゃしない

1964年正月明けの公開
タイトルのヒット曲は1962年の秋発売なので少し間が開いてますから、メディアミックスというわけでもないようです
歌詞の内容は映画にはまるで関係なく、赤いハンカチも小道具として全くでてきません
序盤に裕次郎の目に入ったゴミを浅丘ルリ子が取ってやるハンカチは白いので肩すかしを食います
その代わり赤いスカーフを裕次郎は首に巻いています

でも歌自体は何度かギターを弾きつつ歌ってくれます
主旋律を編曲したギターソロも劇伴として多用されます
そのギターの音色がなんとなくマンドリンぽく感じます

実はこの曲のギターの音色からインスピレーションを得ていたのです

ラストシーンは墓地の横の真っ直ぐな並木道です
その並木道を裕次郎が小さくなるまで、浅丘ルリ子が手前から見送っているのです

そう!第三の男のラストシーンのオマージュだったのです

また二谷英明の屋敷は、黒澤明監督の1963年の天国と地獄の屋敷を思わせます

序盤のダム工事の現場は、1963年完成したばかりの黒部ダムのようにみえます
黒部の太陽は1968年公開ですから本作の5年後になるのですが本作が出発点だったかも知れません

楽しめる作品です!
プログラムピクチャーだの、アイドル映画だのと舐めたらいけません、丁寧な作りです

それにしても裕次郎と浅丘ルリ子
結ばれない悲恋ばかりです
それがまたいい!

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あき240

3.0裕次郎お決まりの格好良さ。

2017年6月15日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

裕次郎お決まりの格好良さ。

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tsumumiki

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