4分間のピアニストのレビュー・感想・評価
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ピアノよピアノ
見ていて飽きなかった。
ピアノは楽器の中でも特別とは言いたくないが
やはりチョット毛色が違うのは間違いないと思ってしまう。楽器の出来ない私だがCDではあるが多少クラッシックなども聞いてしまう。アショケナージにホロヴィツにアルゲリッチなど超有名なピアニストしか聞いた事がないですが勿論上原ひろみさんも好きなピアニスト。まぁそんなことはさておき、「4分間のピアニスト」私なりの解釈では間違いのないクラッシックは美しく崇高ではあるが、そんな当たり前なのことを口にし演奏し続けることに疑問を持たなくてはいけないのではないだれうか。縛られた音楽。自由のない音楽はいらない。様々な縛りから解放されなくては、いけないのではないだれうか?
まともな人が誰もいない
下品な音楽大っ嫌い人をすぐに自分に従属させようとする同性愛者ばあちゃんと、すぐに感情的になって物壊す人殴る殺人犯の天才ピアノ少女。
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その他ばあちゃんに異常に執着してネチネチ少女に嫌がらせしてくるマザコン刑務官だったり、なんか綺麗事ばっか言ってるのに職場でやっちゃうビッチ女だったり、とにかく話が通じそうな大人がいない!.
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でもそんなこと関係ねえ!他人なんかどうでもいい!私は私の道を行く!みたいな最後の4分間の映像は圧巻。
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静かで優しい眠たくなるようなクラシックよりこっちのが確かに好きだ。
4分間
最初はもうちょっと従順な囚人に教える話なのかと思いましたが違いました。
とても反抗的で、そして暴力的。
教えるのも一苦労だし、教えている間も問題を起こす。
まぁ、そこは見ごたえアリかもしれません。
それに周りにはねたみや恨みを持って接する人ばかり。
こんなんでうまくいくのか?と最後まで思いました。
最終的には4分間、自分のピアノを弾けましたが、あまり感動できなかったかな。
2013.4.9
ラストシーンが印象的
ピアノ教師の過去と
主人公の過去の描き方が中途半端に感じた。
手がつけられないがピアノの才能のある主人公。
ピアノを弾くシーンはとにかく素晴らしい!!
こんな弾き方があるのかと思わされる。
そしてラストシーンは本当に大好き!
最後の最後で主人公が大好きになりました。
可もなく不可もなく
わたくしの住む街のミニシアターの館主のおじさんがやたら褒めてたので、暇だしと、どんなものかと観にいきました。
かつて天才的なピアノの才能を持ってたのに、人生をふいにし刑務所に入った女と過去に深い傷をもつピアノ教師の老婆とのふれあいがストーリーの軸。最後にちょっとした見せ場があると思ったが、そこも特に印象に残らず。
つまり、音楽を題材にした映画として異色なところは何もなし、といった感じでした。人生おいつめられても、それでも音楽はあったのさ程度の題材なんて今更動かされません。
というかミニシアター系の映画ってメジャー系の映画よりも、宣伝に虚飾が入りすぎていると思う。「弾く時だけわかる。何のために生まれてきたのか」って、結局なにがわかったのさとつっこみを入れたくなる。その程度の映画でした。ちなみに、老婆役の女優さんが福田元総理に似てます。
奥の深い人生ドラマを織り込んでいて、記憶に残る1本となりました。
本国ドイツで大ヒットした作品です。
シネスイッチ銀座上映中は、見るべきかどうか随分悩みました。なんとかDVD発売記念特別試写会で見てくることができました。
クラッシックか、ジャズかで教える方と教えられる側がぶつかることがメインの作品と思っていました。しかし実際見てみると、もっと奥の深い人生ドラマを織り込んでいて、記憶に残る1本となりました。
そして音楽の方も想像以上に良かったです。ジャンルを超越したところは、『奇跡のシンフォニー』と共通していますね。
カット割りと時間軸が前後するので、多少見づらいかも知れませんが、映画ファンなら見応えたっぷりの作品ですので、ぜひDVDでご覧になってください。
クラウス監督がこの作品の構想を練っていた8年間の時間の中で、新聞記事あった一枚の写真に目が釘付けになったのです。
それはとある刑務所で80歳の年老いた女性が、刑務所でピアノを教えている写真でした。その写真からインスパイアされてこの作品ができたそうです。
監督はこう語ります。
「人間は、たとえ年老いても、自分に残された時間をただ生きるのでなく、別なチャンス、別な世界に入っていくチャンスがあるのだ。少なくとも年老いてすり切れていくことに抗うことはできるはずです。」
このコメントを見て、納得しました。
作品の中で老いたピアノ演奏家クリューガーはなぜ、凶暴・粗悪な殺人犯ジェニーに、何の恐れもなく近づいて、親しくピアノを指導しようとしたか。
彼女は口癖のように、私には音楽しか見えない。だからあなたがどんな人だろうと関係ないとジェニーに告げました。それはジェニーの才能を見込んだからばかりではなかったのです。
作品の中でカットバックされていく、クリューガーの過去。
それは第二次大戦にドイツ軍の従軍看護婦をしていた頃の悲しい想い出。秘めたる恋の相手が、思想犯として捕まったとき、聖書のペテロの如く「その人は知らない」と答えてしまったのです。愛する人を見殺しにしてしまった。その人が、生きていたらどんなにか才能を開花させることができただろうに。」
クリューガーは戦後ずっと、自分を責め続けました。そして、愛する人が獄中死した刑務所の地を離れずに暮らしていました。だから、ジェニーに出会ったとき、天性の才能を開花させることが、自分のミッションであり、せめてもの許しになるのだと感じたのだろうと思います。
信念でピアノ演奏を押しつけようとするクリューガー先生に、何故だかジェニーはなつきます。看守だろうと、機嫌が悪ければ半殺しにしてしまうほど荒ぶるジェニーではあったのです。
どんな悪人でも、自分を恐れず聞く耳を持つものには、心を開くことがあるものだなと二人の絡むシーンで思えました。
孤独なジェニーにとって、初めて自分を理解してくれる人と出会った気になったのでしょう。殺人犯というだけで、人は心を閉ざします。その悪を持って、その人の人格全てを裁くことが、できるでしょうか。そして裁くだけの資格を持っているものでしょうか。
ジェニーの語る身の上話を聞くに付け、小地蔵は彼女に深い同情を禁じ得ませんでした。さらに関係者の話がつけ加わって、無実なのかも知れないとまで思えたのです。
脱線しますが、なぜ悪人こそ救われるべきなのか?親鸞聖人の言葉に?と思う人も多いことでしょう。でも、、この作品のように、一方的に悪人のレッテルをぺたりと貼って、善人面をしている人のなんと多いことでしょうか。
行為さえ為さないものの、心の中では常に悪しき我欲に包まれている人は、善人と言えるのか、はなはだ疑問ですね。
さて、彼女の身の上を、全て肯定的に聞いてくれたから、ジェニーはクリューガーに好きだと告げたのです。けれどもその告白には、クリューガーにとって苦い想い出を呼び覚ますものでもあったのです。
クリューガーの過去という伏線が、この作品の影の部分として味わいを深いものにしています。
ラストの最後の演奏につなげていく、クリューガーの思いついた作戦は、ホント犬も驚く予想外!
そして最期の4分間は映画史上いや音楽史上でも、かつてない驚天動地の壮絶演奏でした。ここは「必聴」ですよ。
新人というのに、ハンナー・ヘルツシュプルングは感情のほとばしるジェニーの喜怒哀楽を完璧に演じていて、すごいと思いました。
タイトルの通りだった!
この2人、欠陥だらけで、全然完璧じゃない人柄。
どちらも頑固一徹、お互いが常に手探りなまま終焉する。
最後の最後まで、お互いを信用出来たのか否か?
ラストシーンを観終えても、僕は答えが見つからない。
どうも釈然としない。
でもこの釈然としない気分こそ、リアルだ。
これが人間の深層心理なんだろう・・・少なくとも、予定調和とはいかない実社会を象徴するエンディング。
全ては、このたった4分に賭けている。
この2人の心模様をどう捉えるかは、客観的判断に委ねる手法だ。
ここに至る為、監督は大凡の上映時間を費やしたのかも?
このエンディングの4分間が巷じゃ話題だ。
なるほど、ありそうでない!
あらかじめ企んだのか?突発的か?
冒険か?無か?
後は自分で考えろ!って言い放たれた気分だ。
この4分間、ジェニーの若く躍動する箇所、最大の見せ場だ。
でもあえて僕は、女性教師クリューガーの動向に注目して欲しいと断言する。
4分だろうが1分だろうが、一瞬の決意が左右する。
リスク覚悟の冒険と、何も変わらない無と、どちらが本当は罪なんだろう?
とにかく、これだけは言える。
自分にとって有意義な場所、そこへ行く為にやってみなければ分からない事がある。
人が生きる活力、メインテーマは「決意」だ!
この映画の邦題、見事な要約振りだと思う。
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