パンズ・ラビリンスのレビュー・感想・評価
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いやぁ、グロいグロいww
みなさん、見に行こうか迷っているのなら迷わず見てください。決して損は致しません。
言うなれば女の子が現実に現実逃避する話なんですけど、いやぁ悲しい悲しい。今年一番胸が詰まるハッピーエンドです。
この映画の特出しているところは美術(CG含む。CafeFXという会社)と脚本です。撮影もね。美術は誰のセンスか知らないけれど、「あぁ、私の頭の中のファンタジーを形にしてくれたのね。」というまさにイメージ通りの美しさ。それでいてクリーチャーや妖精はグロいグロい(笑) 相反するものだけど、混ざり合ってちょうどいい。実際地下の王国があったらこんな感じなんだろうな。 脚本も最高。スペイン内戦と過酷な現実のもとで、少女の不思議な体験がうまく調合されている。なおかつ伏線もきれいに張られているし。たとえば、現実世界で食事抜きの夜の次の日に「目の前にご馳走があるけど食うなよ。」という指令を出す地下の王国の使者、パン。お前、ドSだろう。
本当に面白い映画。見てください。
メルセデス(ベンツじゃないよ)はいい女。
幻想と現実
1944年,スペイン内戦終結後の動乱を背景に,
迷宮で出会った牧羊神パンから試練を受ける少女オフェリアの物語。
先の見えない不安と,
血なまぐさいを現実を反映したダークな世界観。
オープニングから覚悟せよと告げられます。
愛と勇気の冒険を期待した気持ちを捨てて,
居住まいを正したあとは,
創造性に富んだ美しい映像,
それを主張しすぎずに彩る音楽,
画面から目を離せない緊張感ある演出に,
最後まで引き込まれて鑑賞。
好奇心いっぱい無垢な少女オフェリアを演じた
イバナ・バケロの繊細な表現が素晴らしい。
義父のビダル大尉も,見事な存在感。
彼が画面にいるだけで空気が張りつめる。
重いメッセージと,
押し寄せる切ない余韻を全身で受け止められる
奥深いファンタジードラマでした。
スティーヴン・キングが激賞した驚異のファンタジー
スティーヴン・キングが『オズの魔法使』以来の傑作ファンタジーと激賞した映画がある。魔法使いが出てくる『ハリー・ポッター』のように単純でないし、『ロード・オブ・ザ・リング』のように、ド派手な戦闘シーンがあるわけではない。しかし、その残酷なまでに美しいフェアリーテールに、酔った!
ギレルモ・デル・トロ監督の『パンズ・ラビリンス』だ。
スペイン内戦を背景にした、空想好きの少女をめぐる物語だ。そのオフェーリア(『ハムレット』の恋人と同じ名前だ)という少女(イバナ・バケロ)が、羊頭の牧神パンに誘われ、迷宮のような幻想世界へ誘われる。また、彼女の瞳を通して語られる一方の現実世界では、フランコ軍(独伊に支援を受けたファシズム陣営)の将校である冷酷無比な義理の父が、山中のレジスタンス狩りをおっ始めている。現実世界のほうがグロテスクに感じられる、デル・トロ監督のさじ加減がいい。ハンパなダーク・ファンタジーではないのだ。
おどろおどろしいクリーチャーを見てもまったく動じない、イバナ・バケロちゃんの無垢で澄んだ黒い瞳がとても印象的だ。
思えば、同じようにスペイン内戦が背景に描かれた、ビクトル・エリセ監督の傑作『ミツバチのささやき』の少女アナ・トレントは、怪物フランケンシュタインによって幻想世界に誘われた。イバナちゃんは、アナちゃん以来の映画史に残る名ヒロインとなった。
とっても印象的
期待していたのとはまったく違っていて、何とも評価しがたい映画。思い描いていたのは、女の子の視点で現実とフィクションを行き来し、ありたい世界と現実との間でストーリーが展開するのかと思っていた。
ストーリーも映像もところどころ斬新で印象的だったが、残酷な場面も多く、それって必要と思いながら画面から目をそらしていた。
映画を観た後、スペインの内戦のことをちょっと調べて驚いた。スペインで総選挙が行われたのは1977年で、30年しかたっていない。映画で描かれたことを生々しく覚えている人がまだたくさんいるということなんだろうね。
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