サッド ヴァケイション
劇場公開日 2007年9月8日
解説
中国からの密航者を手引きする健次は、父親を亡くした少年アチュンを引き取ることに。職業を変え、アチュンや幼馴染の男の妹ユリと家族のような共同生活を送っていたある日、健次はかつて自分を捨てた母親・千代子に再会する。捨てられた恨みを果たすため、母と共に暮らし始める健次だったが……。青山真治が自身の代表作「Helpless」「EUREKA ユリイカ」に続く“北九州サーガ”の集大成として作り上げた1作。前2作と共通する人物も多数登場。
2007年製作/136分/日本
配給:スタイルジャム
オフィシャルサイト スタッフ・キャスト
全てのスタッフ・キャストを見る
2022年3月25日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD
難解さは残る。しかし頑張って伝えようとしてる。不思議な映画では有るが好感は持てる。どことなく『ドライブインカー』に通じる雰囲気を感じた作品と思ったら、濱口監督も蓮見チュルドレン、青山監督も、黒沢監督もみんな蓮見チュルドレンでした。青山さんも十分世界を狙えるコンテキストを持ち始めていたろうに、実に実に惜しい監督をなくしました。
この映画は九州、特に北九州に特化した極めて内向きな映画です。それ故に日本の原点である、家(血筋)、土地、母親の3種の神器を描いた映画と言えましょう。配信で見れないものも多いみたいですが、レンタルなども併せてチョッとまとめて見てみたいと思いました。特に北九州3部作の残り2本。『共食い』も上手く作れていたのは山口と言う土地をよく理解して居ての事。日本と言う国が古代からも近代からもこの辺りから立ち上がっていく原点と言うかエッセンスをうまく掬い上げてその織物の様な、普通なら見向きもしないおりものをうまく顕在化している。これほど知的な監督はあまり存在しないが、手法的に前衛さが抑えきれてない点を考慮してこの星数。続けてこの作家の作品を見てみたい期待の3.5である。
2020年1月9日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD
好きな人ばっかり。北九州弁、いいなぁ。結局母親は子のことを愛している。でも表情から猟奇的なものを感じてしまった。女の強かさ。1番の人格者は母親の再婚相手。何にせよ主人公が戻れる場所があって良かった。
恥ずかしながらよく分からなかったです。
ロケ地は好きです。
こういったご時世にも関わらず邦画はまったく観ません。それでも本作の評価が高かったので、観にいきました。邦画としては「埋もれ木」以来、映画館では「千と千尋」以来か。
母性愛を描いた作品ですが、そこには母なるものへの乳離れしていない憧れと、青臭いセンチメンタリズムが全編を通してある、というのが第一印象。なにやら哲学、または文学めいたメッセージをそこに込めているが、そういった第一印象で、それ以上理解したいという気持ちも湧きません。母性愛を語りたいなら、まずは母親離れすることが先でしょう。
すべての映画レビューを見る(全5件)