絶対の愛
劇場公開日:2007年3月10日
解説
韓国の鬼才、キム・ギドク監督が放つ衝撃のラブ・ストーリー。セヒとジウは付き合い始めて2年になる恋人同士。2人は強く愛し合っていたが、セヒはジウが自分に飽きてしまうのではないかとの不安にさいなまれていた。ある日、整形を決意したセヒは、ジウの前から突然姿を消す。それから半年後、セヒの失踪に傷ついたジウは、スェヒという美女と出会い恋に落ちるが……。愛のために整形するヒロインを「スカーレットレター」のソン・ヒョナが熱演。
2006年製作/98分/韓国・日本合作
原題:Time
配給:ハピネット
スタッフ・キャスト
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2023年3月7日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館
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日本ではタブーに近い美容整形の話題。韓国では事情が全く違い、整形を受ける人はかなり多い。したがって、整形したことを堂々とカミングアウトする女優も多くなっているらしく、この映画の主演女優ソン・ヒョナも整形美人なのだ。
劇中何度も登場する喫茶店。痴話喧嘩や店員や客を怒鳴る大声ばかりで、コーヒーカップなんかが割られることも数知れず。主人公のセヒ(整形前・パク・チヨン)は恋人のジウ(ハ・ジョンウ)が他の女に声をかけたりするだけでイライラして、わがままな愛を貫こうとしている。この嫉妬深さは異常なもので、見ていても気持ちのいいものではないのですが、周りの者はジウに対して「愛されてるんだ」と諭すようになぐさめる。それはそうなんだろうけど、ちょっと違うような気もする・・・
「私の顔に飽きてきてるのね」と勝手な解釈をしたセヒは整形してジウの前から姿を消すのですが、こうした発想はキム・ギドクらしくて面白い。顔を変えて別人スェヒ(ソン・ヒョナ)としてジウに近づき、見事に彼の心を捉えてしまう。ところが、姿を消した恋人セヒをまだ愛しているということをジウから聞いてしまい、悩んでしまうスェヒ。絶対の愛を勝ち取るための策が脆くも崩れてしまったのです。
整形したのは顔だけのようだったし、どちらとも肉体関係を持ったのならばバレてもおかしくないはずなのに、それがわからないのなら愛がないんじゃないかと疑問をも持ってしまう。「普通、気づくだろ!」と思われる点はには目をつむっても、一体彼は彼女のどこを愛していたのであろうか。
整形病院での手術シーンは本物らしくて、妙に生々しく痛い映像でした。患者に最後の決断をさせるためにその映像を見せるというのも納得です。また、ペミクミ彫刻公園がとても印象的で、ぜひ訪れてみたい公園だ。過去の写真と現在の写真を対比させるなんて演出もなかなか面白い。ジウがとった行動もキム・ギドクらしい軽く驚きを与えてくれるストーリーだったのでよかったのですが、終盤の展開がくどくイライラさせられた。時系列を操ったエンディングも面白いけど、悲しすぎたからなぁ・・・
【2007年6月映画館にて】
2022年6月29日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD
当時の韓国を揶揄。展開は極めてシュール。下手なホラーより怖い。最後は独特なループと位相に導かれる。やはりキム・ギトクは天才である。整形水を先取りするシュールと恐怖。
2020年9月6日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD
ギドクは好きだから、ギドクの世界だなあと思う。しかもただの倒錯というより、愛の不可能性を通じて、愛の真実も描かれるところはさすがだと思う。
2018年7月9日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD
全体的に安いメロドラマ風な映像のLOOKで理解に困る女の行動に男も。
容姿にコンプレックスがあり人生に不自由さを感じるからこその整形ならまだ理解も出来るが相手に対しての執着心が捻じ曲がっているってか軽くサイコチックに。
まるで復讐でもするかの如く男の取る行動も理解出来ないしお互いが間違った方向性で愛を貫く。
ラストの時間軸がまた理解出来ない!?