手紙のレビュー・感想・評価
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玉山鉄二にもらい泣き
東野圭吾作品自体が好きだけど、これは本当に良い映画だと思います。
弟役の山田孝之さん、兄役の玉山鉄二さん。
二人ともすごくいい演技してます。
そして沢尻エリカさんも!
まだ純粋なイメージの沢尻エリカさんが新鮮。
犯罪者の弟として、世間から山田さんに向けられる言葉一つ一つに考えさせられました。
最後のシーンは、玉山鉄二さんにもらい泣きしそうになります。
人間の弱さ
この映画を見て、人間の弱さがあちこちにに出ていて、人間というのは本当に弱いものだということがしみじみわかりました。人は一人では生きていけない、自分ひとりなら何とかなるが、家族ができると人とのいろんな関係が出てくる。子供が生まれるとまた、人との関係が出てくる。この世の中他人とうまくやっていくことができないと、どんなに淋しいものか、いろいろ考えさせられました。人を殺めるのは、どんな理由があっても人間としてもっとも最低なこと、その罪を犯した人物にすべて責任があるのであって、家族が責められるべきではない。自分が例えば、知り合いが殺人を犯した家族の場合、付き合っていけるかを考えると、白石役の沢尻エリカのように付き合っていくことができるかどうか悩みます。しかし、付き合いはその人とその人との関係がうまくいっていれば他人がどうあれ、付き合っていけばよいと思います。お互いにプラスになっているのなら。ただ、差別がなくならないと考えるのははとても残念なことです。1人ひとりが差別をしないことを考えていくことが大切なことなのではないかと思います。
少し荒いが良作
差別と貴男ならどう向き合うか。
もやもやが残りつつも ラストは評判通り!
犯罪者の家族という重いレッテル…
いわれてみれば今まであまり考えた事がありませんでした。
TV等で被害者やその家族にまつわる処問題というのは度々目にする機会があっても
犯罪者の家族という視点で取り上げているモノにはなかなか出会わない。
この映画で初めて真正面から突きつけられて
初めてちゃんと考えさせられた犯罪者家族の偏見や差別の問題。
重い…
犯罪の代償は裁判で決まった判決内容だけでは到底払いきれない
もっと根の深い、多くの人を巻き込んだモノになるわけですね。
しかもそれは一生に渡って多くの関係者に付いてまわる…
実は今日。
映画を観る前に奇しくも警察のご厄介になったばかり。
といってもこちらは被害者側なんですが、
内容は(こうは言いたくないけど)よくある高校生の万引き事件でした。
高校生のカップルが商品を万引きして店外へ逃走。
店内の防犯カメラで気付いたスタッフが警察へ通報し、まもなく逮捕(確保?)。
2人は警察官に連れられて店舗の事務所で話を聞くことに…
最初は多少の動揺は見せつつも、それ程悪びれる様子もなく
淡々と聞かれたことに答える2人。
それが店外での捕り物劇だった為に、情報が錯綜(さくそう)して
思いのほか多くの警察官が事務所に続々と詰め掛ける…
中には「鑑識」というブルゾンを着た人や、スーツ姿のお偉いさん(?)の姿も。
これには店舗側も少々ビックリ。本人達はもっとビックリです。
徐々にコトの重大さに気付く2人。
「万引き」は「犯罪」…。2人は犯罪者(容疑者)としての扱いに戸惑います。
最終的には涙を流しながら謝罪の言葉を繰り返してました。
そして毎回心が痛いのがこの後なんです。
身元引受人として駆けつけたとき、大抵の常識ある親御さんは目を真っ赤にしています。
「申し訳ございません」と涙声で繰り返すお母さん。
それを心苦しそうに横目で観る子供たち…。
それでもこちらはその親御さんに話をしなければいけないんです。
分かっています。悪いのはこの人じゃない。見方によっては被害者の一面さえある。
でもそれが犯罪者の家族なんですね。
私事で落差の大きい話になりましたが、
簡単に軽犯罪に手を染める今の若い世代が、もしこの映画を観てくれたら
何かが少しは変わるだろうかと思わずにはいられませんでした。
根底に流れるテーマとストーリーについては文句なし。
きっと原作は素晴らしい作品なんでしょうね。
玉山鉄二、沢尻エリカ、山田孝之の表現力も素晴らしい。
ただ所々でシーンの繋がりや心理的な表現が少しチープでTVドラマっぽかったり…
表情や仕草などの演技は抜群な沢尻エリカの大阪弁に少し違和感があったり…
同じく演技のいい山田孝之でも、あの雰囲気でお笑い芸人はやっぱり無理があったり…
小田和正の歌に頼らなくても充分イケたんじゃないかな~という場面だったり…
個人的には、う~ん。惜しい…
で、減点させてもらいました。
とはいえ、若者たちに多く観て欲しい良作だと思います。
※他サイトより転載(投稿日時:2008/02/26)
偏見はだめです。
“差別”と共に、生きていくということ。
犯罪被害者の側を描いた映画は、過去にもあったと思われますが、犯罪加害者の側を描いたモノは、あまり例がないんじゃないでしょうか。テーマがテーマだけに、観ていてとても重かったです。昨今の“泣ける映画”とは同じ括りに出来ない映画です。
前述しましたが、テーマがテーマですので本当に最初から重苦しいです。観ていてドンドン胸が締め付けられ、段々苦しくなってきました。そのくらい“差別による不幸の連鎖”が『これでもか!』と云わんばかりに続くのです。『かわいそう』などという一言では、到底済まされないような。しかしこの映画は“差別”を悪いことと認めながらも、『“差別”は決してこの世から無くならない。差別される側は、そのことも抱えて、生き抜いていかなければならない』と訴えているのです。吾輩、この考え方には目からウロコが落ちました。軽い気持ちで『差別反対』などと言うよりも、何倍も現実的で重みがある考えだと思いました。
玉山鉄二・山田孝之は、それぞれ熱演です(ただ山田君のお笑い芸人は、悲しいほど面白くなかったですが…爆)。そしてこの映画にも登場“カメレオン女優(笑)”沢尻エリカ!この秋、一体何回彼女をスクリーンで観たことでしょう。この映画でも、その芸達者ぶりをイカンなく発揮してくれています。しかし、普段の彼女とのギャップが彼女の女優としての評判を良くしているように思えるのは、吾輩だけでしょうか?
感動的なラストに、小田和正の「言葉にできない」が流れます。このまま終われば素晴しかったのですが、何故かエンドロール中に、もう1曲歌が流れます。個人的な感想ですが…『この歌、要らない!』…。
しかし、この手の“人権”“差別”をテーマに扱かってるような映画は、一昔前なら学校を巡回して上映されてたと思うのですが、今や全国一斉ロードショー扱いですよ。いくら原作が人気作家・東野圭吾氏の作品とは云え。この事柄一つ取ってみても、今の日本映画の勢いを感じさせられますね。
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