劇場公開日 2006年11月3日

「もやもやが残りつつも ラストは評判通り!」手紙 live_at_luxorさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5もやもやが残りつつも ラストは評判通り!

2009年10月23日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

泣ける

悲しい

幸せ

犯罪者の家族という重いレッテル…
いわれてみれば今まであまり考えた事がありませんでした。

TV等で被害者やその家族にまつわる処問題というのは度々目にする機会があっても
犯罪者の家族という視点で取り上げているモノにはなかなか出会わない。

この映画で初めて真正面から突きつけられて
初めてちゃんと考えさせられた犯罪者家族の偏見や差別の問題。

重い…

犯罪の代償は裁判で決まった判決内容だけでは到底払いきれない
もっと根の深い、多くの人を巻き込んだモノになるわけですね。
しかもそれは一生に渡って多くの関係者に付いてまわる…

実は今日。

映画を観る前に奇しくも警察のご厄介になったばかり。

といってもこちらは被害者側なんですが、
内容は(こうは言いたくないけど)よくある高校生の万引き事件でした。

高校生のカップルが商品を万引きして店外へ逃走。
店内の防犯カメラで気付いたスタッフが警察へ通報し、まもなく逮捕(確保?)。
2人は警察官に連れられて店舗の事務所で話を聞くことに…

最初は多少の動揺は見せつつも、それ程悪びれる様子もなく
淡々と聞かれたことに答える2人。

それが店外での捕り物劇だった為に、情報が錯綜(さくそう)して
思いのほか多くの警察官が事務所に続々と詰め掛ける…
中には「鑑識」というブルゾンを着た人や、スーツ姿のお偉いさん(?)の姿も。
これには店舗側も少々ビックリ。本人達はもっとビックリです。

徐々にコトの重大さに気付く2人。
「万引き」は「犯罪」…。2人は犯罪者(容疑者)としての扱いに戸惑います。
最終的には涙を流しながら謝罪の言葉を繰り返してました。

そして毎回心が痛いのがこの後なんです。

身元引受人として駆けつけたとき、大抵の常識ある親御さんは目を真っ赤にしています。
「申し訳ございません」と涙声で繰り返すお母さん。
それを心苦しそうに横目で観る子供たち…。

それでもこちらはその親御さんに話をしなければいけないんです。
分かっています。悪いのはこの人じゃない。見方によっては被害者の一面さえある。

でもそれが犯罪者の家族なんですね。

私事で落差の大きい話になりましたが、
簡単に軽犯罪に手を染める今の若い世代が、もしこの映画を観てくれたら
何かが少しは変わるだろうかと思わずにはいられませんでした。

根底に流れるテーマとストーリーについては文句なし。
きっと原作は素晴らしい作品なんでしょうね。

玉山鉄二、沢尻エリカ、山田孝之の表現力も素晴らしい。

ただ所々でシーンの繋がりや心理的な表現が少しチープでTVドラマっぽかったり…
表情や仕草などの演技は抜群な沢尻エリカの大阪弁に少し違和感があったり…
同じく演技のいい山田孝之でも、あの雰囲気でお笑い芸人はやっぱり無理があったり…
小田和正の歌に頼らなくても充分イケたんじゃないかな~という場面だったり…

個人的には、う~ん。惜しい…
で、減点させてもらいました。

とはいえ、若者たちに多く観て欲しい良作だと思います。

※他サイトより転載(投稿日時:2008/02/26)

live_at_luxor