手紙のレビュー・感想・評価
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加害者養護
作品として決して悪くはないが、被害者が置き去りであることが納得いかない。
加害者やその家族の苦悩は当然理解できるし、それを作品にしようとする気持ちも
分からないではないが、何の非も無い被害者やその家族や知人達など多くの人が
どん底に突き落とされるのにそこにはスポットが浴びない。
不幸な境遇に生まれ情状酌量の余地があるのかもしれないが、それによって犯罪者は
擁護され被害者は何も救われない。
被害者はどんなにどんなに不幸な環境だろうとどんなに必死に頑張ろうとおかまいなしに
(被害を軽減してはもらえない)無残に全てを奪われる。
どんな言い訳を並べても結局加害者以上の被害を被っているのは被害者側だということを
忘れてはいけない。
加害者家族の苦悩。
綺麗ごと描いてるけど、犯罪者のほとんどは反省なんかしていない。
仮に反省しています。といってもほんの上辺だけだ。
被害者家族は加害者家族の何倍も苦しむ。
それも被害者には何の非も無いのにだ。
加害者は法を犯したにもかかわらず法で守られるのだ。
被害者は法で守られなかったのにである。
被害者は被害を食い止められることもなく穴埋めされることもなく何の落ち度もないのに
唯々一方的に無残に全てを奪われる。
そして被害者側は加害者の傲慢な自己満足のために一方的に苦しむのだ。
刑事罰を償っても多くの加害者は民事賠償はほんの一部しかなされないし、
仮に賠償額を満額支払ったとしても到底被害の穴埋めには程遠い。
日本の法制度は犯罪者を擁護し、被害者を切り捨てる犯罪を起こしたもん勝ちの制度なのだ。
作品的には完成度は高い。
ただ、犯罪者側の目線で描かれているのが気に入らない。
世間の目線と違う切り口で訴える手法はありだろうが、犯罪者以上に
被害者の苦悩ははるかに深い。
それをしっかり受け止めてほしい。
演出や音楽はドラマのような感じだったけど、 最後のシーンを観たらも...
演出や音楽はドラマのような感じだったけど、
最後のシーンを観たらもう何でもよくなってしまうくらい良かった。
差別とたくさん闘ってたくさん嫌いになって
でも書き続けた手紙と直接ステージの上で
何人もの前で伝えたメッセージ、
嘘がなかった。
玉山鉄二さんと山田孝之さん
お互いを思い合って演じていたのが
とても伝わった。
とてもよかった。
あらすじから連想されることしか起きない
重くて良い話なのは分かってるんだから、映画なんだからもっと手練手管駆使して演出して面白く見せましょう。
ミスもありましたし。初めて会った人が、前から知ってるかのようにチラっと横顔見たから何かあるのかなと思ったら、普通に初対面だったという…。
とても嫌なストーリーです
映画の品質以前で申し訳ないんですが、そても気分が悪くなる物語なんです。
東野圭吾にはこんな小説が多いんです。
何を訴えたいのか、よくわからないんですが、とても陰鬱でやりきれなくて意気消沈して胃が痛くなる話なんです。
とても不幸な気持ちになるので、私は、偏見ですが、嫌いなんです。
映画はみんな熱演されていて、すいませんが。
私は実際に家族に犯罪者がいます。この映画のようにテレビで騒がれたり...
私は実際に家族に犯罪者がいます。この映画のようにテレビで騒がれたりネットで晒されるような規模のものではない軽犯罪でしたが、それでも人と付き合っていくことや将来結婚する時などに不安はあります。現実にこのような差別や葛藤がある人は思ったより多く、思ったより生きにくいです。色んな人に見て欲しいし、絶対泣くので次の日 用事がある場合は目が腫れるので注意しろよな!
ラストの小田和正の曲が流れるタイミングは狙いすぎw 役者がちゃんと...
ラストの小田和正の曲が流れるタイミングは狙いすぎw
役者がちゃんと役者をしてる映画で見応えがあります
沢尻エリカはなんだかんだで女優の中ではトップクラスに演技が上手かっただけにもったいない。
世間はこういうもんだと思う。 自分も周りに重犯罪者の親族なんて人が...
世間はこういうもんだと思う。
自分も周りに重犯罪者の親族なんて人がいるとまともに接する気にはならないだろうしそれが普通。
悪いのはその人じゃないと分かってても何かあると結局あの人の親族は犯罪者だから〜とか思うだろうな。
もちろん山田側の人は可哀想。
答えは出ないけど考えさせられた問題だった。
終盤、遺族の人がもう終わりにしようと赦してくれて決着つきましたみたいになったけど、問題は遺族にまだ恨まれてる事じゃなくて世間からはられたレッテルだろう。
遺族から赦しを得たからといって世間からのレッテルは消えないし消せないし何片付けた感じにしてんだよ東野アホか。
もしくはそんなのどうでもよくて兄弟の復縁の話だったとしたら構成がおかしい。
沢尻のやり過ぎ感あるけどまぁああいうスーパーお節介女いるだろうな。
あとこの頃の沢尻かなりかわいい。
ギャルっぽいより清楚な感じの時の方がだいぶかわいい。
真剣に観れたからそれなりに観入った。
ラストに小田和正のあれを持ってくるのはさすがにせこい。
サビを玉山号泣にぶつけろよタイミング悪いな。
文句は書いたけど話は面白かった
作品のメッセージ
加害者、加害者家族、被害者家族の葛藤がどうしようもないくらい辛く、救いようも無い。
いつまでたっても続く負の連鎖は、逃げることすら出来ない。
そんな中にある色々な愛の糸に感動してしまう。自然と涙が出ていました。
この映画を観て、どのようなメッセージがあるのか考えました。
おそらく根幹はシンプルで、「どんな辛い事があっても犯罪をしてはいけない」という事なのかと。
人は生きていく中で人との摩擦は避けられない。
いつ魔が差して悪い事をするか、それは誰にもわからないし、自分にいつそれがやってくるかもわからない。
ほんの少しの気持ちで罪を犯したとしても人を殺す結果になってしまうかもしれない。
自分を抑制する事は凄く大事な事でそれは凄く難しい。
でも、もしそんな時が来てしまった時、この作品の事を思い出し、自分の愚かな行為が家族に対して永遠に絶望を与え続けるという事が頭をよぎれば、あるいはその手を止められるかもしれない。
この作品は素晴らしい。
原作は小説であると思いますが、私はまだ読んだ事がありません。小説を読むのには時間が掛かる人もいて、手に取る事がない人もいると思います。
ですが、映画であれば2時間ほどです。
必ず見る価値はあると思います。
凄かった
来週から亀梨和也主演でまたドラマをやるということで、予習がてら鑑賞しました。
弟の進学費用のために強盗殺人という罪を犯してしまった兄、そして殺人犯の弟というレッテルを貼られて一生生きてかなくては行けない弟、服役しても、謝罪しても、被害者や加害者、マスコミ、全ての人がその事件忘れない限りは罪が許されることは無いんだろうな、と考えさせられました。
最後のシーンは涙無しでは見られませんでした。
苦しくも現実と向き合う
犯罪者、窃盗や暴行ではなく強盗殺人を犯してしまった兄を持つ主人公の苦しみを描いた作品。
故意に起こした殺人ではなくとも罪人は罪人。
また罪人の家族も同罪とみなされ排除される社会。SNSで住所や家族も晒される現代社会はもっと酷な時代だとは思う。
作中にもあるけど、差別のない社会はないし差別のないところへ逃げるのではなく向き合うしかないとは思う。
愛憎を描いた名作
手紙(2006)
犯罪者の家族につきまとう世間の冷たい仕打ち。差別。そんな中でも見捨てずにいてくれる、友人(尾上寛之)や後に配偶者(沢尻エリカ)になる人。犯罪者とその家族の手紙のやり取り。犯罪者(玉山鉄二)は弟(山田孝之)への大学の資金を得たくて殺人を起こしてしまった。弟はその間に犯罪者の家族ということから幾多ものひどい仕打ちを世間から受ける。そして、弟は妻と愛娘を守るために詫びながら絶縁の最後の手紙を出すのだが、それだけでは終わらない。犯罪者の家族も含めての償いとはなんなのか。辛く厳しく重いヒューマンドラマ。それでも希望を失わせない、愛と憎しみを考えさせられてしまう名作だった。
役者の演技に涙
弟を守るために犯罪を犯してしまった兄
身内に犯罪者がいるということでひっそりと生活してきた弟
玉山鉄二さんと山田孝之さんの切なく、そして意を決して行きていこうとする演技に涙しました。
そして、その弟の事情を知りながらもその人を愛し続けた由美子を演じた沢尻エリカさんの暖かい演技にもほろり。関西弁には違和感を感じましたが(笑)、さすが魅せる女優さんです。
何度も観てしまう大好きな映画です。
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