父親たちの星条旗

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劇場公開日:

解説

 「許されざる者」「ミリオンダラー・ベイビー」のクリント・イーストウッド監督が、太平洋戦争最大の激戦だったといわれる硫黄島の戦いを日米双方の視点から描く映画史上初の2部作。本作はその第1弾で、アメリカ側の視点による作品。硫黄島の擂鉢山に星条旗を打ち立てた6人の兵士の写真の真実と、戦場から生き残り米本土に帰還した3人のその後の人生を描く。

2006年製作/132分/アメリカ
原題または英題:Flags of Our Fathers
配給:ワーナー・ブラザース映画
劇場公開日:2006年10月28日

スタッフ・キャスト

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受賞歴

第79回 アカデミー賞(2007年)

ノミネート

音響編集賞  
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映画評論

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写真:Splash/AFLO

映画レビュー

凄い

2024年11月16日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:その他

知的

今まで見てきた中で全然違う視点の戦争映画だった
これが戦い
恐ろしいことを再確認させてくれた素晴らしい映画

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hotaru

3.5英雄という虚像

2024年3月10日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

作中で財務省の役人が発言していたように、当時のアメリカの財政は、膨大な軍事費の支出によって逼迫していた。硫黄島の戦い以前に国債を発行した際は、全く売れず、紙幣を増刷することになりインフレを招いたというのは知らなかった。第二次世界大戦末期で連合国軍の勝利は目前だったが、もう少しで終戦の条件において日本に譲歩することになりそうだったのは意外だった。

だからこそ、硫黄島で星条旗を掲げる写真にたまたま写った3人の兵士を、政府は英雄に祭り上げた。国債の購入促進のための広告塔にするためだ。政府の切実な事情は理解できる。しかし、芸能人でも無いのに、政府の都合で広告として利用される兵士にとっては虚しい気持ちにしかならない。

インディアンのアイラが人種を理由に入店拒否されたことからも分かるように、大衆は彼ら自身を見ていない。政府によって作られた英雄という虚像を見ているに過ぎない。そして、戦争が終われば過去の英雄として忘れ去られてしまう。そんな虚しさを描いた作品。

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根岸 圭一

3.0 太平洋戦争の激戦地の一つである硫黄島の戦いを日米双方の視点から描...

2024年1月25日
PCから投稿
鑑賞方法:その他

 太平洋戦争の激戦地の一つである硫黄島の戦いを日米双方の視点から描いた2部作(日本視点:硫黄島からの手紙)の戦争映画の一つ。

 こちらは米兵目線で描かれている。『硫黄島からの手紙』と対をなすとのことで、硫黄島の上陸戦そのものにfocusしているのかと思ったが、こちらは1枚の写真(硫黄島の星条旗:硫黄島での戦闘初頭時の2月23日に摺鉢山頂上に星条旗を立てる姿を撮影したもの)を政治利用し、戦地から帰還した兵士を英雄に祭り上げ、戦時国債発行促進政策に協力させる歴史的事実にspotを当てている。

 戦場とパティ―会場がクロス・フラッシュバックする手法を取っており、 『硫黄島からの手紙』で感じたような没入感・臨場感が薄れてしまっていて視聴中に長さを感じてしまった・・・。また丁寧に人物描写してはいるものの、ヒーローに祭り上げられて喜んでいたり、そこにアメリカ先住民の人種問題要素も入れてしまっていたり、登場人物への共感がしにくい構成となってしまっているのも残念。

 ちなみに米兵が戦う理由は『戦友の為に戦い、死ぬ。死んだ者がヒーローで、ヒーローになりたいから戦うのではない。』との解釈で説明がなされている。硫黄島との対でなければ☆2評価。

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疲れたおじさん

4.5政府の茶番をクリント・イーストウッドが描く。 経験者の回想で臨場感...

2024年1月15日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

政府の茶番をクリント・イーストウッドが描く。
経験者の回想で臨場感のある戦争シーンを見せてくれる。さすが勝戦国、資料が豊富で信憑性もある。当時のアメリカ政府を批判するような内容で面白い。

クリント・イーストウッドが興味を持ったという舞台となった硫黄島についての蘊蓄を少し書かせてもらう。硫黄島を制圧したあとの米軍の滑走路の下の謎、硫黄島で約一万人の行方不明者がいまだ発見されていない謎、硫黄島で回収された大量の手紙についても、結局、対になるもうひとつの作品『硫黄島からの手紙』でもほとんど取り上げなかった。

今作『父親たちの星条旗』は、何度視聴しても飽きない良さがある。

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Don-chan

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