父親たちの星条旗

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劇場公開日:

解説・あらすじ

 「許されざる者」「ミリオンダラー・ベイビー」のクリント・イーストウッド監督が、太平洋戦争最大の激戦だったといわれる硫黄島の戦いを日米双方の視点から描く映画史上初の2部作。本作はその第1弾で、アメリカ側の視点による作品。硫黄島の擂鉢山に星条旗を打ち立てた6人の兵士の写真の真実と、戦場から生き残り米本土に帰還した3人のその後の人生を描く。

2006年製作/132分/アメリカ
原題または英題:Flags of Our Fathers
配給:ワーナー・ブラザース映画
劇場公開日:2006年10月28日

スタッフ・キャスト

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受賞歴

第79回 アカデミー賞(2007年)

ノミネート

音響編集賞  
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映画評論

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写真:Splash/AFLO

映画レビュー

3.0今ひとつ分かりづらかった

2025年2月16日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

大枠はわかるんだけど、集中してないと誰が誰だか分かりづらい。あまり入り込めなかった。
評価:3.1

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bigsuke

3.5不毛な戦争、今もなお

2025年2月12日
PCから投稿

 戦争映画と言えばベトナム関係を多く観てきたがこの作品は日本での実際の出来事をベースに制作された作品。決して他人事ではない。この映画は20年近く前に撮影され約80年前の太平洋戦争末期の硫黄島で繰りひろげられた目を覆いたくなるような残酷で生々しい戦闘が描写されている。が、その惨たらしくて不毛な戦争は過去でも歴史でもなく今も世界のいくつかの場所で、現在の出来事として進行している。
 アメリカ映画の戦争モノには登場人物をヒーロー的に扱う場面が多くみられるがこの作品では「戦争に英雄なし」を前提にしたうえで戦争の不条理さを訴え問題を提起しているところが突き刺さる。「我々人間って所詮・・・」何とも言えない無力感に包まれながら、同じ事象を日本側から描いた二部作のもう一つ「硫黄島からの手紙」を観て今更ながら、戦争について深く考えさせられた次第です。

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おまつ

3.0硫黄島からの手紙を見たので

2025年1月27日
スマートフォンから投稿

知的

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ぽん

4.5【”戦争に英雄なし。されど命懸けで戦った者たちには敬意を。”今作は第二次世界大戦下の硫黄島の激戦中に、摺鉢山山頂に星条旗を掲げた”6人”の男の戦中と戦後の生き様を描いた逸品である。】

2024年12月10日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD、VOD

悲しい

怖い

難しい

■太平洋戦争末期、硫黄島に上陸した米軍は塹壕に潜みゲリラ戦を行う日本軍に苦戦しつつも、圧倒的な戦力で”戦中に”戦意高揚のため擂鉢山の頂上に星条旗を立てる。
 その写真は米国の勝利のシンボルとなり、旗を立てた6人のうち3人ジョン・“ドク”・ブラッドリー(ライアン・フィリップ)、レイニー・ギャグノン(ジェシー・ブラッドフォード)、アイラ・ヘイズ(アダム・ビーチ)、は帰国後に英雄となり、国債を国民に買ってもらうツアーに引き出される。

◆感想<Caution!内容に触れています。>

・冒頭は、帝国陸軍の栗林硫黄島総司令官の指示により、水際作戦ではなく塹壕戦を取った日本軍からの一斉射撃に”全滅したのか?”と呟きつつ上陸し、前進していく米兵たちが次々に銃弾に斃れる姿が映し出される。
 緊迫感が尋常ではない。
 ー アメリカ側の視点で、硫黄島の戦いを描いた今作の軸は、摺鉢山に星条旗を立てた6人のうち、生き残った3人の兵士が、戸惑いつつ”英雄”として国債を国民に買って貰うツアーに引き出される過程で、”戦争には英雄はいない。されど命懸けで戦った者たちには敬意を。”というクリント・イーストウッド監督のメッセージが込められている点であるが、戦争シーンも手抜きなく苛烈に描かれているのである。
  そして、結果的に硫黄島を陥落させた米軍兵士たちの死に様を、敢えて描くことで、強烈な反戦映画にしているのである。-

・旗を立てた6人のうちの3人ジョン・“ドク”・ブラッドリー、レイニー・ギャグノン、アイラ・ヘイズが、米国に戻り国債を国民に買って貰うツアーのシーンが、今作では秀逸である。
 息子が戦死した母親たちが”これは息子よね。”と言いながら3人に抱き着き涙するシーンは”真実”を知っている彼らにとっては辛かったであろうし、逆のパターンも辛かったであろう。
 特にネイティブ・アメリカンのアイラ・ヘイズが、精神的に参って行きアルコールに頼って行く様や、彼の非業の最期のシーンなどは、正に”戦争に英雄なし”という言葉を雄弁に物語っていると思う。

<物語の作りも、衛生兵ジョン・“ドク”・ブラッドリーが、老いてからも、PDSDに悩まされる姿や、彼が息子ジェームズに硫黄島の真実を語る設定とジェームズのモノローグが、この作品に余韻を与えていると思う。
 ラストシーンの、現在の硫黄島の山頂から見下ろした、米軍兵たちが上陸し、星条旗を掲げた後に子供のように波と戯れた海岸を映すショットも見事である。
 そして、改めて思うのは、クリント・イーストウッド監督が、如何に早撮りで有名とは言え、一年間に硫黄島の戦いを米軍側、日本軍側の視点で2本も、それも夫々秀逸なる作品を作り上げた事には、驚嘆するのである。矢張り、現代の世界の映画界の名匠である。>

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NOBU

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