ロスト・ハイウェイのレビュー・感想・評価
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正真正銘何をやっているかわからない
脚本はちゃらんぽらんにしか見えない。しかし見ていて引き込まれるものがある。それは何かと考えてみると各シーンの迫力だ。脚本はまるでかけていないのにまるで素晴らしい映画のワンシーンかのごとくな完成されたシーンがそこにある。そうするとそれまでの経緯に関係なくそのシーンに見入ってしまうものなのだ。という面白いことをこの監督はやってのけた。そしてやはり音楽の使い方の面白さだろう。これを見るとタランティーノという監督の一部の作品は、この監督の亜流でしかないということがよくわかる。 うーんやはり David lynch は偉大だな。
狂った男の映画
『マルホランド・ドライブ』に近い精神病映画ですが、前作に当たる本作は、より病的な印象です。
主人公フレッドが統合失調症を発病する映画だと思います。監視されていると感じ、現実が徐々に侵入してくるような恐怖を覚えて、現実と妄想の境がなくなっていくフレッド。そして妻や妻と関連している人たちが妄想の対象となってしまい、殺人事件を起こしていく。
中盤〜後半は殺人を犯した男がその現実に耐えかねて、別人格に逃げる話のような印象を受けます。そう考えると『マルホランド〜』と構造的にもそっくりですなぁ。
個人的には『マルホランド〜』よりも精密に観ると難しいように思いました。また、フレッド自身がもともと猜疑心の強い人なのかな、という印象も。妄想との相性が良さそうです。
本作は面白かったものの、フレッドが病気すぎてそこまでのめり込むことはできませんでした。ギャグも少なく、重苦しかったですね。
煽り運転してきたクソ野郎をエディがボコボコにするシーンは、単純にスカっとしました。一番面白かったシーンかもしれない。
あと、フレッド/ピートにしか見えない白塗りっぽい男は、ベルイマンの『第七の封印』に登場する死神に似ていて、なんだか親近感を覚えました。曲中歌にスマパンが使われていたので、ビリー・コーガンにこの男を演じて欲しかったです。
あと、音楽は全般的にカッコ良かった。
難解と言うヨリ残る謎!?
個人的にD・リンチの難解三部作「ロスト・ハイウェイ」に「マルホランド・ドライブ」に「インランド・エンパイア」その中でも本作が一番観やすい気がする。
90年代に入り「ワイルド・アット・ハート」と「ツイン・ピークス ローラ・パーマー最期の7日間」を撮り映像のLOOK自体はコレ等の延長線上な感じも!?
物語は前半と後半的で主人公も入れ替わりミステリアスからカップル物の青春犯罪映画的に。
難解と頭を抱えるよりも素直にこの世界に入ってヤッパりリンチを好きになれるか、ドウ?か。
白塗り謎の男の最後まで謎な感じや単に主人公の現実逃避にイカれた妄想を観せられているだけなのか。
ワクワクさせる謎展開に取り残される快感!?
しかしリンチとD・ボウイの相性は抜群でマリリン・マンソンまんまに俳優モードなヘンリー・ロリンズのハードコア・パンク魂は何処へ!?
白人女性の芸術物
比較的理解を得られる作品であり、リンチ入門といっても良いのではないだろうか。そこまでマニアじゃないから主張も憚れるが、マルホやインランドに較べたらまだストーリーや構造、テーマの理解を得やすい作品である。とはいえ、ストーリーのループ構造や映像の構図、そして被写体としての白人女性のネイキッドな美しさは非常に強いパンチとして観客を陥れるのではないだろうか。
入門とは言ったが、ヘルプが必要だったのでネットで解釈を拾ってやっと理解出来た要素が多い。もっと難解で解釈できない作品もあるのだから、出来ただけマシ。
こういう作品を作れる後継者が今後映画界に現われるのだろうか、心配するばかりである。劇伴と効果の絶妙さといい、奇才の才能が垣間見えた作品である。
展開が面白い
混乱し、心もとなく
こ、怖い 町山さんの解説
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