ラヴィ・ド・ボエーム

劇場公開日:

解説

プッチーニのオペラ「ラ・ボエーム」で有名な、アンリ・ミュルジェールによる小説を、フィンランドのアキ・カウリスマキ監督が”原作を台無しにしたプッチーニへの復讐をこめて”映画化。舞台はパリ。アルバニア出身の画家ロドルフォは、家賃滞納でアパートを追い出された作家マルセルと出会い意気投合。2人はマルセルの部屋へ向かうが、そこにはすでに新しい住人の音楽家ショナールが入居していた。3人は共同生活を始めるが……。

1992年製作/103分/フィンランド
原題または英題:La Vie de boheme
劇場公開日:1992年

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映画レビュー

4.0白眉は中盤の日曜日の田舎ピクニック

2024年6月29日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

金も仕事もない中年男たちが不味そうにタバコを吸い酒を飲みこだわりのない食事をして女たちに捨てられてクダを巻く、そんないつものアキ・カウリスマキ作品なのですが、その中でもこの多幸感!という中盤のトリプルデートの田舎ピクニックが素晴らしい。 女たちは貧乏に弱いから服を買ってピクニックに連れて行こう、って最悪で最高の思考回路で実行されて、それが確かに素晴らしく楽しそうっていう最高のシーンでした。 白黒の映画ですが、締まった画面がバキっと決まっていてまた良かったです。 捨てられた犬のような目をした男の表情、なぜそれにしたという3輪の車、道端で摘む花、爆発するパンクロック。 これはいいですよ。

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あした

4.5"雪の降るまちを"

2024年2月17日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

笑える

悲しい

興奮

ルイ・マルの認識は無いながらサミュエル・フラーの異質な存在感が逸品で前作『コントラクト・キラー』からジャン=ピエール・レオを引き続き、アキ・カウリスマキの常連マッティ・ペロンパーが脇での好演かと思いきや主演としてラストは悲しくも意表を突いた日本の歌が流れて『過去のない男』でのクレイジーケンバンドの前から日本贔屓なアキ、タランティーノが『キル・ビル』で梶芽衣子の「怨み節」をエンディングに起用して驚いたがそんなのはアキの方が早かった。 作家、画家、音楽家と困窮しながらも日々を奔走するアキ作品では珍しい?男たちの行動が積極的で振り回される女たち、でも悪気は無い男たち三人の憎めないキャラクターに仄々しながらもヒヤヒヤしたり切なかったり笑えたり、でも悲観的には描かない物語が心地良くも胸に響く感動が、あったり、なかったり。。。

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万年 東一

4.5もう相当やばいのだけども、その時々に支えになるものを、それが永続す...

2024年1月8日
iPhoneアプリから投稿

もう相当やばいのだけども、その時々に支えになるものを、それが永続するものではないとしても、その時にふと頭によぎったり、あるいは偶然発見することができたりすれば、まだ人生は続けていかれる。それが見つからないからといって死ぬわけではないのだけれども。ただ破滅に瀕している時でなんとなく生きていくのが定かでない時は、そういうものに巡り会える力が生きる上で一番必要になってくるのだと、ぎりぎりの今はそう思う。 アキ・カウリスマキの作品を連続で見たら、そういうことを強く感じた。

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kp