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「夜と霧」を配信している動画配信サービス(VOD)

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「夜と霧」の動画配信サービス(VOD)・視聴方法をまとめてチェック!

自宅で、旅先で、移動中に…、
見放題やレンタルなどサブスクで「夜と霧」を楽しむ方法をまとめて紹介します!

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おすすめポイント

配信本数業界最大級、見たい作品がきっと見つかる!

配信形態

見放題 / レンタル / 購入

無料期間

初月

月額料金

プレミアムコース550円(税込)/プレミアム&見放題コース1,078円(税込)

ダウンロード可否

可能
※セル作品をダウンロードすることが可能

特典
(ポイント付与等)

毎月550ポイント発行/クーポン50枚付与

支払い方法

クレジットカード(VISA/MASTER/JCB/アメリカンエキスプレス/ディスカバー/ダイナースクラブ)、キャリア決済、Googleのアプリ内課金

全作品数

250,000本以上

※2025年5月時点の情報です。最新情報は各社サイトにてご確認ください。


解説・あらすじ

アウシュビッツ強制収容所をめぐるレネ監督のドキュメント傑作。忘却され荒廃した現在のアウシュビッツのカラー映像と、戦争を再現するモノクロ映像を対比させて戦争を糾弾、その美しく厳しい映像と詩的なナレーションが胸に迫る1作。
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きりん
きりんさん
5.0
投稿日:2025-12-27
【死の臭い】

父が「夜と霧」を書棚に持っていた。

みすず書房。
古い本なので、箱も装丁も黄ばんでいたが、ベージュの硬いブックケースから取り出すと、少し破れた薄いハトロン紙に包まれた本体が現れる。

子供時代の僕は、父の蔵書を見るともなく見、読むともなく読み、ヴィクトール・フランクルのその文体と白黒の写真に触れていた。

ハトロン紙を傷めないようにそっと手に取る。この本のカビと埃のにおいは、死の臭いがして、
禁断の書への怖れと死臭が一体になり、僕を青くさせた。

そんな本を書斎に並べている両親だから、僕は子供時代から幾度も家族そろって「アウシュヴィッツ展」に=新聞社のホールに出掛けていたし、黒い暗幕を張った、呼吸イキも詰まる上映会場で「そのフイルム」もたびたび見てきた。
うちには生々しい、分厚い「写真集」もあった。メンゲレの生体実験など。

怖くて苦手なのだ。
あの頃いきなり、予告もなくスクリーンを見せられたから。その時々、目を閉じる間もなく、耳をふさぐにも間に合わず、眼前に突きつけられて見てきたのだけれど。

・・

【かの地との再会】

この同好サイトは「新しい映画」や「新しい人との出会い」をいつも僕にもたらせてくれる。自分好みのチョイスだけでは到底発見できなかったであろう「人」や「作品」に出会える場だ。

ひとりのフォロアーさんが現地、つまりポーランドのアウシュヴィッツ・ビルケナウ (独語読み)まで、実際にその足で旅して行ってきたのだと知り、僕は非常に驚いたのです。
知り合いであの地を訪ねた人とは初めて会ったので。

それで目標を立てたのです。
「1月27日」がアウシュヴィッツ解放80周年であるゆえ、僕の2025年の年頭の目標は「この80周年の年に『夜と霧』をもう一度観る」こと。

・・だったのだが、しかし
どうしても怖くて手を出せずに、延び延びであり、ついにこんな年末に至ってしまった始末です。

レンタルDVDを借りた。
YouTubeにも、34分。そのままでアップされています。

・・

【映像証拠】

記録好きなドイツ人気質は、ホロコーストについても詳細な文書とフイルムを残し、その膨大な記録はあまりの量の多さから、連合軍の到達前に焼却と隠滅が間に合わなかったほどだ。

「映画」を見れば分かる。人間の所業が。

フランクルは3個所の収容所から生還し、メモと記憶を元に、生還直後に=1946年に「夜と霧」を出版している。
そしてあの著書の中で「状況を超えてなお人間の生命の支えである『希望の力』について」レポートしている。いわく

=「クリスマスに我々は解放されるらしい」との噂が収容所内で流れて、
=しかしクリスマスが過ぎると、それまで保っていた囚人たちがバタバタと、潰ツイえて死んだのだそうだ。

嗚呼、ユダヤ教徒はクリスマスを祝わない人々なのだけれど。なんということだ。

彼の著作は、精神科医であり心理学者であったフランクルの、言語を絶する極限状況下での、静かなる観察日記だった。

・・・・・・

【記録映画の今後について】

NHKには「映像の20世紀」という優れたアーカイブ・ドキュメンタリー番組があった。
その映像は地理的にも時間的にも自分たちとは離れた場所で、しかし確かに起こった世界史の諸事件を、記録映画で見せてくれるものであった。
映像には言葉を凌駕する力があったのだ。

けれど今や「AIの偽物映像」が全世界で跋扈している。YouTube やTikTok の動画コンテンツは、 その映像の信用度を完膚なきまでに、徹底的に破戒し、侵している。
感動も、驚きも、善行や悪行や、そして家族の愛や 涙さえも、 すべてが悪ふざけと視聴数稼ぎの《作りものの嘘映像》に溢れている。

もう誰もがハナから映像を信じない時代に突入してしまったのだ。

見れば分かるはずだった「夜と霧」の震撼も、解放80年にして、その使命が失笑と共に潰ツイえていくのだろうか。

・・

【クリスマスの晩に鑑賞】

フランクルは述べたのだが、希望が絶望を超えるとはどうしても信じられない。
神がもしこの世にいるならば、
我々が根底から造り変えられて救済されるのでなければ、時効など許されずに、あるいはいっそのこと滅びてしまったほうが良い。そんな
「人間の業」がここには映っている。

抑えたナレーションは「人類を侵す記憶の風化」についても厳しく迫っていた。
アウシュヴィッツ解放からたかだか10年後の、青々とした緑の野を映しながらである。

今や「映像の死」も起こっている。

「ネタニヤフ調書」、「手に魂を込め、歩いてみれば」、そして本作を続けて観た。
いろいろと考えながら年末を過ごしている。

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鑑賞日:2025年12月25日 DVD/BD、VODで鑑賞

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