マルタの鷹

ALLTIME BEST

解説

 私立探偵サム・スペードはワンダリーという女性から仕事を依頼される。サムの相棒アーチャーがそれを引き受けるが、その後、彼は何者かによって殺害されてしまう。犯人を追うサムの前に現れる怪しい男たち。やがてサムは莫大な価値を秘めた彫像“マルタの鷹”の争奪戦に巻き込まれていく。ハードボイルド探偵小説の映画化であり、ジョン・ヒューストンの初監督作品。ボギーことハンフリー・ボガートの当たり役にもなった傑作ミステリー。

1941年製作/101分/アメリカ
原題または英題:The Maltese Falcon

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映画レビュー

5.0読んでから観ましょう

2024年1月21日
PCから投稿

原作も映画も不朽の名作です。
圧倒的なテンポでグイグイ引張るような演出が際立っています。
ボガート先輩のハマりぶりも圧倒的で、原作のヒリヒリする雰囲気を完璧に再現しています。

但し、原作があまりにも有名すぎるので、読んでいることを前提に作られています。
そもそもハードボイルド小説自体が客観描写に絞った文体が特色なので「なんでそれが分かったの?」「この人なんでここにいるの?」的な背景や心理状態の説明はしてくれません。

ヒューストン先生も原作のこの独特な文体を再現するような演出をとったそうなので、原作を読んでいてさえ集中して観ないと置いてけぼりになります。

参考 ハメット先生はそれまでの探偵小説の概念を根こそぎひっくり返して、ハードボイルドという分野を生み出した作家として探偵小説史上に燦然と輝く巨星です。
ちょうど清張先生がそれまでの探偵小説の概念を破って社会派推理小説を確立したのと相似形と言えます。
両者ともにそれまでの作り物の小説をリアリズムに引きずり出した点で共通します。

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越後屋

5.0読んでから観ましょう

2024年1月17日
PCから投稿

原作も映画も不朽の名作です。
圧倒的なテンポでグイグイ引張るような演出が際立っています。
ボガート先輩のハマりぶりも圧倒的で、原作のヒリヒリする雰囲気を完璧に再現しています。

但し、原作があまりにも有名すぎるので、読んでいることを前提に作られています。
そもそもハードボイルド小説自体が客観描写に絞った文体が特色なので「なんでそれが分かったの?」「この人なんでここにいるの?」的な背景や心理状態の説明はしてくれません。

ヒューストン先生も原作のこの独特な文体を再現するような演出をとったそうなので、原作を読んでいてさえ集中して観ないと置いてけぼりになります。

参考 ハメット先生はそれまでの探偵小説の概念を根こそぎひっくり返して、ハードボイルドという分野を生み出した作家として探偵小説史上に燦然と輝く巨星です。
ちょうど清張先生がそれまでの探偵小説の概念を破って社会派推理小説を確立したのと相似形と言えます。
両者ともにそれまでの作り物の小説をリアリズムに引きずり出した点で共通します。

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echigoya

0.5ボガードさんのセリフは流暢なヤンキー英語。 喋り過ぎ。

2023年7月9日
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マサシ

4.0ひたすらかっこいいハードボイルド

2023年7月4日
PCから投稿
鑑賞方法:TV地上波

言わずと知れたハードボイルドの傑作です。ダシール・ハメット原作。
ジョン・ヒューストン監督のデビュー作です。デビュー作でこの完成度、というのもすごいですね。
主人公サム・スペイドがかっこいいやつで、演じるボギーがまた文句なしにかっこいい。たまりません。最初は(TVでやってたのを)久米明さんの吹替えで観ました。最後にスペイドが長広舌でもう超かっこいいことを言うんです。シビれました。男だったら一度はそのセリフ言ってみたいものだ笑。
その後DVD買って字幕で観たら、このセリフは字幕でははしょられていて全然つまんない(英語が聞き取れないから泣)。シビれない笑。私はたいていの映画は字幕で見る主義ですが、この映画に限っては英語が堪能でない方は吹替えで見ることをお薦めします。そういう、字幕ではニュアンスを伝えきれない映画って結構あるんでしょうね。DVDとか、吹替えがないんだよな(泣)。メーカーさん、吹替え付きのバージョンを出してください。

トリビア: 最後にスペイドが「(マルタの鷹とは)なんなんだ?」と問われて「夢が詰まっているのさ(stuff that dreams are made of)」と答えるんです。これはハメット(あるいは脚本家)の創作で、これまたかっこいいセリフだ、と思うんですが(多分アメリカ人もほとんどがそう思ってるんじゃないかと推測しています笑)、実はシェイクスピアのテンペストのセリフのもじりです。

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arlecchino