消えた天使
劇場公開日:2007年8月4日
解説
18年間、性犯罪登録者の監察を続けてきた公共安全局のバベッジ(リチャード・ギア)は、退職間際、後任となるアリスン(クレア・デーンズ)の指導を行っていた。そんな時、1件の誘拐事件が発生し、バベッジは自身が監察している者の中に犯人がいると確信するが……。「インファナル・アフェア」がヒットした香港のアンドリュー・ラウ監督が、ハリウッドで製作したサイコ・サスペンス。歌手アブリル・ラビーンが事件の鍵を握る少女役で出演。
2007年製作/105分/R15+/アメリカ
原題:The Flock
配給:ムービーアイ
スタッフ・キャスト
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2019年7月8日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館
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全米での性犯罪登録者は50万人以上だとか、1人の監察官が1000人の登録者を監視するとか、米国では2分に1人のペースで女性または児童が性的暴力を受けている、といった能書きそのものもショッキングなのであります。日本においても再犯率の高い性犯罪者の情報公開が議論されたことがありましたけど、そのマイナス面をも含めて問題提起といった点は評価できるように思います。
主人公は公共安全局の監察官エロル・バベッジ(リチャード・ギア)。定年退職(?)を間近に控え、後任となる新人監察官アリスン・ラウリー(クレア・デインズ)がやってきて、しばらく同行することになったのだ。性犯罪の登録者たち(The Flock)と面接し、外見上は普通の人間と変わらないのに、内面には得体の知れない心が隠されていることを教えていく。その点では、ケイディ・ストリックランドやラッセル・サムズといった俳優は観客をも欺くほど羊の皮を被っているナイスキャスティング。
18年も性犯罪者と対峙してきたせいか、“人間を信用しない”バベッジ。プロファイリングなんかも当てにはできず、老練刑事のように勘を働かせ、時には暴力や脅しまでして登録者たちに挑んでしまう。さらには黒覆面を被って闇討ちしたり・・・怪物と戦う者が怪物になりつつあったのです。「罪を憎んで人を憎まず」といった言葉とは無縁のようにも思えるバベッジ。これは「罪も憎むし、人も憎む」といったところでしょうか。
ある女子大生が行方不明となる事件が起こり、バベッジだけが自分の担当する登録者の中に犯人がいると推理した。本来ならば警察の仕事であり、彼の行為は越権行為のような気もしてくるし、そのうち、早く警察を呼べよ!と手に汗握る終盤へともつれ込む。児童ポルノマニアや手足切断マニアとか、変態なシーン、グロいシーンもあるので、鑑賞する際にはある程度の覚悟が必要なのかも・・・特に切断器具にはゾッとさせられます・・・
2016年7月8日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD
ただの“ダークな刑事もの”かと思いきや、犯罪大国アメリカの実情を描きだした社会派映画になっている。
娯楽として観ることはできない深い内容を、A・ラウらしい演出で色を付け、ラストはサスペンス的な驚きとシメをみせてくれる。ただ、演出として時たま使われる画面のブレは全く必要なかったように思うのと、歌姫アヴリル・ラヴィーンが出だしにちょっと出るだけで後は全く出ていない“客寄せ”的な扱いにガッカリ。。
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思った以上にサイコサスペンスでした…。
個人的には結構しんどい描写が多かったような。そういうのが苦手な人は厳しいかも? あまりデート向きとは言えないかもしれませんね。
凝った映像は「インファナル・アフェア」っぽさを感じました。リチャード・ギアの精神の病んだ苦悩ぶりはよかったですし、別にバッドエンドというわけではないのですが、少し後味は悪いというか、気分が重たくなる。本当にこんなに性犯罪者って多いんですかね……。多少は強調されているでしょうけれども、そう考えると悲しい現実です。