殯の森

劇場公開日:2007年6月23日

解説・あらすじ

「萌の朱雀」「沙羅双樹」の河瀬直美監督が、“生と死”をテーマに認知症の男性と介護士の女性の交流を描き、第60回カンヌ国際映画祭でグランプリに輝いた人間ドラマ。奈良県山間部のグループホームで暮らすしげきは、33年前に亡くなった妻の思い出と共に穏やかな毎日を過ごしていた。そこに介護福祉士としてやって来た真千子もまた、事故で我が子を失い大きな喪失感を抱えていた。ある日2人は、しげきの妻が眠る森を訪れるが……。

2007年製作/97分/日本
配給:組画
劇場公開日:2007年6月23日

スタッフ・キャスト

監督・脚本
河瀬直美
製作
エンガメー・パナヒ
撮影
中野英世
音楽
茂野雅道
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受賞歴

第60回 カンヌ国際映画祭(2007年)

受賞

コンペティション部門
グランプリ 河瀬直美

出品

コンペティション部門
出品作品 河瀬直美
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映画評論

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(C) KUMIE / Celluloid Dreams Productions/ Visual Arts College Osaka

映画レビュー

1.5 わが人生に悔いないが、こんな森で死にたくは無い。

2025年11月22日
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鑑賞方法:VOD
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チネチッタ

1.0 タイトルなし(ネタバレ)

2025年9月3日
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鑑賞方法:VOD
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マサシ

5.0 愛する人の死の形象化

2023年5月17日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

自分の過失で長男を死なせた(らしい)過去を持つ介護士と、33年前に愛妻を亡くし、その現実を受け入れらない認知症を患う老人の物語。

登山がレジャー化して久しいが、その起源は山岳信仰にある。山岳信仰の体現者である山伏はそれを、麓から頂上までの道程を母親の胎内へ戻る産道と捉え、その過程で俗世で汚染された六根を清浄する、と説明する。

愛する人の死によって、今にも壊疽しそうな塊をぽんと投げつけられ、その扱いに途方に暮れる二人の男女。無意識が求める「愛する人の死の形象化」。深い山中にある老人の妻の墓を目指し、ひた歩く壮絶な様は、いつしか壊疽の塊が優しく浄化される、信仰に似た神々しさがある。

カンヌのグランプリ受賞作品らしく、芸術的完成度は恐ろしく高い。穏やかに淡々と、ほとんど科白なく進む物語は、ドラマではなく映画であることの本質的な意味を突き詰めている。

過大な罪とトラウマを抱える虚無な尾野真千子がすこぶる美しい。あっさりと生の一線を超えようとしてしまうボケ老人に辛うじて踏み止まる今の自分の将来を見て、生きる意味を微笑めるようになる、その美しさを26、7歳で演じきるなんて。

しかし、難しいな、この映画は。非言語的な音と光で表現する映画に対する本質的共感と、
愛する人の死に触れる切実な原体験。観客がこのふたつを持つか否かで、評価は大きく分かれると思う。

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えすけん

3.5 【愛する者を失った認知症の老人と女性介護士が、殯の森を彷徨う中で生と死を見つめるヒューマンドラマ】

2023年5月15日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

知的

幸せ

ー 河瀨直美監督はジュリエット・ピノシュを迎え描いた「Vision」でも美しき奈良の森を舞台にスピリチュアルな作品世界を展開しているが、今作も然りである。
  但し、今作は”生と死を見つめる”という重いテーマ設定になっている。-

■亡き妻、真子の思い出と共に奈良のグループホームで暮らすしげきと、不慮の事故で子供を失った新任介護福祉士の真千子(尾野真千子)。
 ぶつかりあいながらも、共に失った者への思いを抱く2人は次第に心を通わせていく。
 ある日、彼らはしげきの妻が眠る森へ墓参りに出かけるが、森の中で道を失う。

◆感想

・今作は、可なり難解な作品であると思う。

・真千子が子を失ったシーンも映されないし、多くを観客に委ねている。

・但し、しげきと真千子が道迷いした奈良の森や、茶畑の緑は鮮烈であり印象に残る。

・夜は二人で抱き合いながら暖を取るシーンも良い。”生きてるんだな・・。”

■二人が道迷いになりながら、鉄砲水に会うシーンで、真千子は子を川で亡くしたのだろうと推測出来る。

<二人が、しげきの妻が眠る森で土を掘り、しげきが妻が亡くなってからの日記を積み上げ、真千子にオルゴールを渡し、しげきは掘った穴の中に身を丸くして入るのである。
 今作は、生と死の結び目を描いた物語でもある。>

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NOBU