グリーンマイルのレビュー・感想・評価
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原作のイメージと異なってたけれど、映画として面白かった
日テレありがとう
映画天国にて二週にわたり放送。
劇場公開時にも何度か鑑賞し、その後もレンタルDVDで数回鑑賞しているお気に入りの作品の1つ。
何年振りか分からないが、久しぶりに鑑賞の機会を得られて日テレに感謝。
当時も全く同じことを思ったのが、
悪い人達じゃなさそうなのに、死刑確定してるなんて何をしたの?
もう少し早く気がつくチャンスがあったら、更正できていただろうな。
時代が違えばこの刑を受けることはなかっただろうに…等でした。
逆に当時は思わなかったけど今回気になったのは、確かにパーシーはどうしようもないけど、ちょっとやり過ぎじゃないか?ということ。これも時代なのか。
女優陣は人数も出番も少ないが、みな素晴らしい。
キュートで控えめで、芯が強くて。
マイケル・クラーク・ダンカンを始め、俳優さんも好演していて深いメッセージを送ってきてくれます。
マイケルさんの死が早かったのを悼みつつ、またこれからも何度も観るのだろうと思ってます。
治癒と医学を司る霊鳥か
ジョン・コーフィーのモチーフはカラドリオスかなと思います。
病人や死に瀕した者の治癒を行う神鳥。
面白いのは真っ白なはずのカラドリオスの能力と特徴を黒人の大男が持っている、と、キリスト教圏のカラドリオスのイメージをひっくり返しているところです。
そしてコーフィーはカラドリオスと違い、死の運命から逃れられない者をさっさと見限って飛び去っていく事はできず、ずっと泣いていました。そして復讐もしてしまいました。
彼は紛れもなく人間なんですね。
劇中、ポールはコーフィーは神の使いではないかと感じます。
伝承のカラドリオスだって神の奇跡だキリストの化身だ言われても、元はキリスト教圏外の、チドリ科の鳥が神格化された架空動物。
コーフィーもまた、(神の意志など関係なしに)ただこの世に人として生まれた生命に過ぎなかったのかもしれません。
ポールの長寿は呪いでも罰でもなく、コーフィーの善意なんだろうなと思います。
それが不老不死に憧れてもいない普通の人間であるポールには残酷だったというだけ。
哀しいヒューマンドラマです。
私にはあんまり。
映画が好きになったきっかけ
どうしても許せない
デルが処刑される際、パーシーがデルにした事がどうしても許せない。
確かにデルは犯罪者だが、相手が誰かは重要じゃない。
性格の悪いクソガキのイタズラみたいに、平気で残酷なことを行ってしまえるあの感覚が、許せないのだ。
被害者や遺族の気持ちを代弁してやる、という思いからの囚人イジメならまだわかるが、パーシーの場合はただの娯楽だ。
よく、学校や職場なんかのイジメで『あいつが悪いんだからイジメても良いんだ』と正当化するイジメっ子がいるが、それと同じ。
誰だからイジメても良いだとか、これはイジメじゃないだとか、問題はそこではない。
娯楽として楽しんでしまえるかのような、その心が問題なのだ。
この映画、物凄く嫌な気分になれる。
人間の嫌な部分がたくさん描かれているから。
また、無罪の死刑囚コフィーが奇跡を起こす際の描写が面白いのと、納得のラストが印象に残った。
ネズミと共に。
トムハンクスの演技が素晴らしい最後の処刑シーンで、悲しむべき所では無い、これがコーフィーの願いだからという表情にグッときた。
物語の核がファンタジー色の強い作品ですが、上手く映画として描かれていたと思います。
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