ソドムとゴモラ

解説

 指導者ロット率いるヘブライ人の一行が苦難の旅の果て、ヨルダン川のほとりにたどり着く。腐敗と退廃の町ソドムとゴモラの女王ベラは彼らに土地を与え、友好関係を結び、やがてロットはベラから送られた奴隷イルディスと愛し合うようになる。そんな折、王座を狙っていたベラの弟アスタロフと、彼と密かに通じていたヘラム族が奇襲を仕掛けてくるが……。旧約聖書の物語に材をとり、ソドムとゴモラの町に渦巻く陰謀、そしてヘブライ人たちの戦いと苦難を描く。

1962年製作/154分/イタリア・フランス合作
原題または英題:Sodom and Gomorrah

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映画レビュー

3.5アルドリッチ監督のスペクタクル娯楽作

2023年3月25日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

堕落の都ソドムとゴモラが神の怒りによって崩壊する運命、そこを舞台に謀略や戦闘シーンなど交えながら描かれたロバート・アルドリッチ監督による娯楽作。
冒頭タイトルロールでは、「監督…ロバート・アルドリッチ、セルジオ・レオーネ」との表記あるが、実際にはアルドリッチ監督作。

旧約聖書に登場する繁栄と淫行で乱れた都市ソドムとゴモラ。
それを象徴するように「大勢の男女が怠惰に横たわっている場面」から始まる。
王女はアヌーク・エーメ。安定の存在感。
そして、都市を捨てて遊牧民族となったヘブライ人たちの指導者ロト(スチュワート・グレンジャー)は、奴隷女イルディスに惚れて妻とする。このイルディスを演じたピア・アンジェリは、本作にたくさん出て来る女優たちの中で、最も輝いた美しさ。

主要人物の設定は明確にされているものの、本作には登場人物が山のように出て来るので、指導者ロトの娘2人などは個性を描ききれない感じあり。
とにかく大勢出て来るから、人間関係は程々に分かればイイかな……という雰囲気が惜しい気がした。

ただ、炎や水を大量に使ったスペクタクルシーン、伝説都市の崩壊などを描きたかったのかな…とも思う。
それであれば、なかなか見応えはあったのではないかと…。

ただ、DVDジャケットに記載されている「『ベン・ハー』や『十戒』に次ぐイタリアとアメリカ合作のスペクタル史劇」というのは、微妙な表現(笑)

アクション&スペクタクル場面で、アルドリッチ監督の手腕が光る。
まずまず楽しめた映画。

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たいちぃ