「私は男じゃない!!」ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還 kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
私は男じゃない!!
ついに旅が終った。第1部でのテーマは‘指輪の誘惑’、第2部では‘信じる心’がテーマであったように思うが、この完結編では愛、友情、裏切り、生と死、戦争といったテーマが複雑にからみあう重厚な内容となっていた。特に死者若しくは死にかけてる者に対して生きていると信じて助け合うこと(意味不明だ)が伏線になっていたような気がする。そして、単なる続編ではなく、各シーンとも前作、前々作と巧くからみあって、感慨深い作品に仕上がっています。また、何となく主役がサム、エオウィン、ゴラムとなっていたような気がする。特にエオウィン姫には夢中にさせられましたよ。旅が終ってみると、人間の成長として最も著しかったのはサムなのだろうな、と感じました。
やはり迫力ある戦闘シーンは観る者をあたかも参戦しているような錯覚を与え、物語に引きずり込んでいく魅力があります。今回のCGを中心としたスペクタクル映像では、投石のシーンで石の目線となり観客が敵陣の中に突っ込んでいくかのようなカメラワーク!空中に浮いたような気分にさせられました。ゴラムの墜落シーンもそうでした。
ちょっとだけマイナス点は、ホビットたちが人間たちと同じフレームの中にいることが多く、明らかに子供のスタントを使ってると感じさせたところか(気にしすぎだった・・・)。
【2004年2月映画館にて】
【追記:2005.5、SEE版】
サルマンの最期。塔から落ちたときは哀れだった。SEE版で一番びっくりだったのは、エオウィン姫が死んでしまったのか!と思わせる映像。一瞬、もしかして死んでしまう別バージョンなのかと悲しくなってしまいました。もう一箇所びっくりだったのは、最後の黒門前での交渉役のオークとのやりとり。ミスリルの肌着を見せられたら「フロドが死んだのでは」と覚悟したはずのアラゴルン。これによって戦いの意味も若干違ってしまったかのようだ。そして、忠誠心を問うかのような主従関係が3部作を通してくっきりと浮き彫りになる。サムとフロド、ピピンとデネソール、エオウィンとメリー、中世の騎士道精神をそのまま表現しているかのようだが、戦いにも厭世主義的な雰囲気が強調されているようでもあり、この辺りは通常版の方がすっきりしている。
サルマンの落下シーンが追加になったおかげで、ゴラム、投石、などの浮遊感を強調するかのようにスクリーンに飛びこんでいったかのような錯覚に陥った。
【追記:2020.8、エクステンデッド版】
計12時間、一気に観ると疲れる!なんだか、印象に残るのは冒頭のスメアゴルとデアゴルによる川釣りのシーン。元はアンディ・サーキス演ずるゴラムもホビットだったんだな~と改めて気づいた。前に観たSEE版とエクステンデッド版って一緒なのかな?ちょっと違った気がしたのは記憶力低下の表れか・・・
> サルマンの落下シーンが追加になったおかげで、ゴラム、投石、などの浮遊感を強調するかのようにスクリーンに飛びこんでいったかのような錯覚に陥った
最後に。
> 私は男じゃない!!
カッコよかったです!!
> この辺りは通常版の方がすっきりしている
通常版の方がいい点もあるんですね。
> 計12時間、一気に観ると疲れる!
凄い! "ホントに半日" ですもんね。お疲れ様でした。ただ、やっぱり羨ましい〜!!特に下記。