素晴らしき哉、人生!のレビュー・感想・評価
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イヴの夜に2度目の鑑賞
自分がいない人生を体感して今が1番幸せなことに気付く。
上見ても下見てもキリないが、自分が生きてることによって救われる人もいる。
人に好かれる人生っていいな~
と思える映画。
自分から命を落とす人もいるけど、その前にその人たちに観てほしい。
生きていれば、こんなこともある‼️生きてさえいれば‼️❓
魔法であって何が悪い?
クリスマスイブの夜。自社の終焉を悟り絶望の淵に沈みかけていた主人公ジョージだったが、普段の善行が幸いし、彼は周囲からの資金的あるいは精神的援助によって奇跡的な再生を遂げた。友人知人の喝采を受け、フェリーニ『8 1/2』のラストシークエンスを彷彿とさせるような大団円でこの映画は幕を閉じる。反面、ジョージを欺いた悪徳長者のポッターに関しては、その後の破滅や転落はおろかそもそもいかなる描写さえされないという重罰を受ける。施す者と施さざる者の鮮やかすぎる二項対立、信賞必罰。いい奴はいい奴、悪い奴は悪い奴。
私はあまりにもストレートすぎるヒューマンドラマが正直言って少し苦手だ。常に見る側の倫理が試されている感じで、そこから零落することがあたかも非人間の証明となるかのような心苦しい緊張感がある。そういう意味では深い教養やら知性やらが試される「芸術映画」のほうがよっぽどマシな気がする。教養や知性は人生をさらに高質な何かへと昇華させるスパイスに過ぎないが、倫理は人生そのものといっても過言ではない。そんな倫理がもし自分に備わっていないと知ってしまったら、我々に生きる意味があるのだろうか、などと考えてしまう。
とはいえジョージたちの人物像があまりにもステレオタイプに過ぎる、という批判を加えることによってこの映画に描き出されているものが倫理のふりをしたおざなりの二極化主義に過ぎないことを強引に喝破することも可能かもしれないが、そんなことにあまり意味はない。彼らはいかにも平板で、お調子者で、ご都合主義的なステレオタイプの有象無象かもしれない。しかし無機的な人工物であるようにも思えない妙なリアリティがある。
たとえばジョージの行動を見ていると、私はまるで自分の鏡像を眺めているかのような錯覚に陥った。根はそんなに悪くない奴で、普段から愛想を振りまいていて、時には中途半端に啖呵を切って弱者の味方なんかをしたりするけど、不意の挫折が訪れると途端に取り乱して、つい周囲の人やモノに棘のある接し方をしてしまう。そうそう、こうなっちゃうことあるんだよ、いやほんと、単純すぎて自分でも嫌になるんだけど。
おそらくこのように登場人物について「これは俺だ」と思い込んでしまった瞬間が我々の敗北であり、あとは有無を言わさず終幕まで引っ張り込まれてしまう。「倫理に乗るか反るか」などという入り組んだ議論はそもそもすっ飛ばし、最短経路でこちらの襟首を掴んで倫理の世界に引き込む圧倒的な求心力こそがこの映画の正体だといっていいかもしれない。いい奴はいい奴で、悪い奴は悪い奴だというこの映画の安易な倫理に乗るつもりはないが、少なくともこれを見ている間だけは、私はそれに乗っていた。言うなれば「映画の魔法」的なものにかけられていたように思う。
今これを書いていて、改めてジョージたち登場人物に本当にリアリティなるものがあったか考えてみると、不思議なことにそんな気はあまりしない。ジョージも少しずつ私のパーソナリティから遠ざかっていく。やはりこれはある種の魔法だったのだな、と思う。しかし魔法であって何がいけない?人道を踏み越えない限りにおいて、それはフィクションという媒体のきわめて重要な意味だ。
DVDゲットシリーズ110円。クリスマスまで待てなかった。 ずっと...
最近観た昔の傑作映画
天使らしくない天使が出てくる「ベルリン天使の詩」「アンジェラ」や、天使のような存在の案内人や調整人、死神が出てくる「天使のくれた時間」「アジャストメント」「sweet rain 死神の精度」等は結構好きなジャンルである。
この映画は、いきなり天使の会話から始まる。その部分を除けば、主人公の少年時代から、おじが8000ドルを紛失して、主人公が橋の上から川に飛び込もうとするシーンまでは、ごく普通のヒューマンドラマだ。そこに天使が現れ、雰囲気が一変する。ここからの急展開は、この映画が好きか嫌いかの分岐点になっていると思う。もちろん私は好きな方である。
天使によって自分がいない世界に連れて行かれ、自分がかけがえのない存在であることに気付かさせてくれて、元の世界でやり直そうと決心する。
元の世界に戻れた主人公は有頂天になるが、8000ドルの負債は変わらないので、そんなに有頂天になっていいのか?って思ってたけど杞憂に終わってよかった。
妻の助けもあり、多くの人の献金により負債は免れるという、ちょっと嘘っぽいかもしれないが、個人的には素直に感動できたグランドフィナーレ的エンディングであった。
子供時代のシーンは短いが重要な伏線になっていた。川で溺れた弟を助けたこと(本人はそのため風邪の後遺症で片耳が聞こえなくなった)、アルバイト先のドラッグストアで、雇い主が息子の死の電報で動揺して、薬を間違えて毒薬を渡すところを主人公に助けられたこと、客として二人の少女が来ていたが、可愛い方が後の主人公の妻になるということ。
<印象に残ったセリフ>
(天使が主人公に言った)
ひとりの人生は、その他大勢の人生に影響を与える
ひとりいないだけで世界は一変する
(ラストの天使からのメッセージ)
友ある者は敗残者ではない
Remember no man is a failure who has friends.
お伽話そのもの、でもいいじゃないか、幸せな気分になれるのならば!
まず素晴らしい脚本だ。主人公のジャームズ・スチュアートが自分なんか生まれてなければ良かったのだと天使に訴えたら、自分がいなかった世界を体験させられる。その世界では、自分がいないせいで、善人だったはずの周りの人間達が皆、酷いことになっていて、性格まで歪んでしまっている。子供時代からも含め過去のエピソードの全てが生きてくる展開は、実に上手い。加えて、その対比を映像で見せつけるフランク・キャプラ演出も、流石の職人芸。
天使が羽根も無く、ただのヒトが良さそうな老人というのも、意外性があってとても良かった。本質的には、き真面目に生きてきた人間が絶望的状況で、神に一心に祈って教えを乞うことで、救われるというピューリタン色満点の物語なのだが、堅苦しさをユーモアで打ち消している。そしてラスト、二級から昇格し翼を得た天使からの、友よ翼を有難うとのメッセージも、とても洒落ていて好感が持てた。
金の亡者でこの町を支配し主人公を手段を選ばず捻り潰そうとするライオネル・バリモア演ずる悪役が、リアリティあってとても良い。この映画での最後の感動も、悪役がしっかりとしていることに一要因があると思う。そして、主人公の住宅金融会社のお得意様である貧乏な町の人々が、なけなしのお金なのにありったけ、主人公が好きで恩義も感じている多くの多くの人々が持ち寄ってくれたせいで、お金が山になる映像!これが、見ている人間の予想を大きく超えていて、感動を呼ぶ。こんなことは勿論ファンタジー、だけど幸せな気分になり、前に進む力が与えられる。見事な作りの清教徒オリジンな国の映画!
ユーモアと優しさに溢れた心温まる映画。人生の素晴らしさと人の繋がり...
いつの時代も一緒。
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常に自分が犠牲になり、家族や自分の会社、貧しい人を助けてきたジョージがクリスマスの日に自殺しようとするのを止めるため、翼のない天使がジョージを助ける話。
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真面目に人のことを思い堅実に働いて生きている人が割を食うのはいつの時代も一緒。自由に自分のやりたい事をフリーで仕事をすること幸せとも言えるような今の時代は、より普通に会社で働いて生きてる(もはやこの価値観自体が古いのかも?)人がツラい人生を送ってるみたいにされる。
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でもどんな人でも自分が生きてる意味があって、天使が自分がいない世界を見せてくれるのは面白い。自分はその一瞬誰かのヒーローだったんだということが1つでもあればその人の人生は勝ち組。胸を張って生きていこう。
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ただこの天使、出てくるの後半の30分ぐらいで、もっと最初から主人公と出会ってくれないと最後のお前は親友だろって言うのが全くしっくり来ない(笑)
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ジョージに自分がいなかった世界を見せながら過去の回想をしていくっていう構成のが面白かったんじゃないかな。まぁ充分面白かったけど。
けっこう後半に出てきます
悪い人じゃないけど、助けなきゃいけないそんな善き人という感じでもない・・・という違和感は最期そういうことかと。いろいろ失敗もあるし、迷惑もかけるけど no one is failure who has friends なんですね。
古典的名作・・・ということになっている・・
私の周りには映画ファンがたくさんおり、この映画を見てる人も多いです。そしてよく話題になるのはこの映画は名作なのか名作というほどは面白くないのかというテーマです。 私はどちらかと言うと名作というほどではないが、いい映画だと考えています。
この映画の中で私が忘れられない部分があります。それは銀行がやろうとしていることです。アメリカの町の名前とかストリートの名前に銀行の名前がついてることがあるそうで、アメリカってのは銀行が作ったんだなぁということをこの映画で感じました。また同じようなエピソードが「真昼の決闘」の中にも出てきます。銀行の目指すまちづくりが気に入らなくて街の中で葛藤が起こるという話でしたね、あれは。それから有名なワイアットアープも「愛しのクレメンタイン」の後、実際には銀行と争いを起こして敗れ去り町を去っていたという話も聞いたことがあります。そういった意味でアメリカの歴史を学ぶのに良い機会をこの映画で得ました。そんな厳しい現実が描かれているところ、そしてそれが ファンタジーによって優しく解決されているところなんかがこの映画を名作と言わせる要因なのでしょう。
文句無し!
「物質的充実か精神的充実か」 資本主義社会において、この問いは...
「物質的充実か精神的充実か」
資本主義社会において、この問いは普遍的なものであるということを、70年以上前の作品を見て改めて感じた。
この作品の主人公ジョージは人生の様々な場面でこの選択を強いられる。そして選ぶのは後者であった。プロポーズのとき、ジョージが放つセリフが胸に突き刺さる。
「聞いてくれ。プラスチック(ジョージは友人が経営するプラスチック関係の工場で働くことを誘われていた。その工場は後年栄えることになる)も地位も興味はない。結婚したいとも思わなかった。だが自分に正直に生きる。だから君を…。」
作品はジョージが自殺しようとも考えた程のピンチを、ジョージにお世話なった人たちの手助けによって切り抜けるところで幕を閉じる。彼が理想としていた富や名声を手に入れることは出来なかったが、「それでも人生は素晴らしい!」と彼の笑顔から浮かんできそうであった。
たった一人の存在が、世界にどれだけの意味を持つか
自分じゃわからないものです。
ジョージはいい機会を得たもので、もし自分がいなかったらの世界に放り込まれたことで、いかに自分が良き人に囲まれて良い人生を送っていたかを知るわけで、これができるのであれば世界中の、自分が不幸と思い込んでいるだけの人たちが救われることか。
どんなストーリーかも知らずに観たので、初っ端イントロの変化球には驚き、笑いました。
守護天使達の仕事派遣の流れがゆるくていい。
にしても最後の大団円、まあちょっと予想はついてたにも関わらず大泣きしながら観ました。善き人が報われる映画は単純に観てて幸せ。
素晴らしき哉、人生!
この作品は当たり前のことは当たり前ではないことを教えてくれました。
助け合える友人がいること、そして心が落ち着く居場所があることである。
彼はどんな困難が襲っても前を向く勇気と誰かのために生きるという信念でそれを払い退けてきた。
しかし、さすがの彼でもどうしようもならい状況に押し潰されてしまった。
そこで天使が彼の”存在”というものの大きさを教えたのである。
たしかに彼は彼1人の存在でこの街すべてを変えてしまうような大物である。しかし、それはだれでも同じなのだ。
だれでも1人1人が力を持っているのだ。
それが目に見えるのは難しいかもしれない。
けれど、社会とはミクロの眼でみれば沢山の人が関わっている。周りにあるどんなものでもそうだ。コタツだってその上のみかん、新聞紙、その下のネコだって人というものが少なからず関与しているのだ。
そしてそれは悲しいことに私達はいつも忘れていることが多い。いただきます、ごちそうさま、ごめんなさい、ありがとうなどの当たり前の言葉も忘れてしまっていることが多い。
そして、この映画の表現した友人や家族がいることの素晴らしさもである。いまある幸せを噛みしめようと思うことができた。
DVD持っています、それくらい好き
情けは人の為ならず
60年前の映画であることが嬉しい。人生で大事なことは今も昔も変わらないんだと思った。
左耳が聴こえなくなっても、不本意なまま家業を継いでも、周りの人への思いやりを捨てなかったジョージは素晴らしい。蒔いた良心は自分に返ってくると教えてくれる。
なかなか天使が出てこないとは思ったけど
ジョージの人生をしっかり描く方がこの映画では大事なんだなと。
メアリーみたいな奥さん欲しいな〜
ブラボー!
クラレンスからのクリスマスプレゼントが素敵だった!
ラストシーンは涙ものの感動で、タイトル通り、人生って素晴らしいと思える作品。
人との繋がりや、思いやりや、優しさって大切なんだなぁとシミジミ感じました。
メアリー役の女優さんの美しさ天晴れ。
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