SWEET SIXTEEN

劇場公開日:

SWEET SIXTEEN

解説

15歳のリアムの夢は、もうすぐ刑務所から出所する母と、母を嫌って家出した姉といっしょに暮らすため、自分の家を手に入れること。親友のピンボールとともに、母のボーイフレンドが隠しているドラッグを手に入れ、それを売って家を買う資金を作ろうとするが。監督ケン・ローチは、英国北部の労働者階級出身。「ブレッド&ローズ」に登場した少年たちの世界を描こうと本作を発想。ポール・ラバティが本年のカンヌ映画祭脚本賞を受賞。

2002年製作/106分/イギリス
原題または英題:Sweet Sixteen
配給:シネカノン
劇場公開日:2002年12月28日

スタッフ・キャスト

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受賞歴

第55回 カンヌ国際映画祭(2002年)

受賞

コンペティション部門
脚本賞 ポール・ラバーティ

出品

コンペティション部門
出品作品 ケン・ローチ
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映画レビュー

4.0社会問題に深く切り込む丁寧な演出と、若手のフレッシュな感性が相まった秀作

2019年12月30日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

ケン・ローチの作風は00年代に入って若手のフレッシュな感性も相まって新たな魅力を獲得した。もうすぐ16歳のリアムを主人公に据えた本作も、その代表格といえるだろう。

ローチ作品の主人公はそれぞれ深刻な事情を抱えているが、今作は息子が母のために何かしてあげたいという思いが全編を通じて痛いほど伝わってくる。しかし彼は環境という名の「檻」から這い出るチャンスをつかむことができない。また、彼の倫理観の中では母への思いの方が先行し、自分が売ったドラッグで誰かが不幸になるジレンマからあえて目をそらしている。つまり、目をそらすだけの葛藤が、まだ彼の中に存在するということだ。それは「救い」のようにも思える。

こうしたドラマが丁寧に構築され最後まで目が離せない。そして運命の瞬間。我々はまたも「どうして!?」というやるせない余韻を抱え、こうした案件が多数巻き起こる現代社会について深く考えさせられるのである。

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牛津厚信

5.0本当の凄さ(世界の見え方)

2024年3月4日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD、映画館

泣ける

悲しい

初見時、ラストシーンの海辺に立つ主人公の顔のキズ跡を見て気付いてしまった「この子も含めて、素人に演出をつけて演技させていたのかよ…映画監督、映画ってなんて凄いんだ!」自分が16歳だったなら映画関係の仕事に就こうとしただろう....ものすごい感動だった。
映画の、いやすべての制作物の見え方を変えてくれた作品。ケン・ローチは偉大な監督です。

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しーらん

3.5リアリズムに徹した残酷な青春

2020年5月7日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

スコットランドの地方都市を舞台に、麻薬組織の世界に足を踏み入れた15歳の少年を主人公にした青春残酷物語。特殊な家庭環境でも完全な不良にならない主人公の説明は、投獄されている母への純真な息子心で描かれる。それ以外は現実的で、ローチ監督の冷徹なリアリストの視点は終始一貫している。
現実の世界を忠実に克明に構築する徹底振りには感心する。しかし、ドラマとして人間を描く点で物足りなさもある。

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Gustav

3.5絶対終わって欲しくないところで 流れるエンディング ケンローチ監督...

2020年2月29日
iPhoneアプリから投稿

絶対終わって欲しくないところで
流れるエンディング

ケンローチ監督作。

何も悪くないのに。

とてもよかった。

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ねこ