マイ・ボディガードのレビュー・感想・評価
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天才3人ならではのブチ殺せ映画
トニー・スコットとデンゼル・ワシントン
オレの勝手な想像だが、この映画で二人はお互いになにか信頼に足るモノを得たのだろう。このあとコンビ作が続く。
そのコンビ作の中でも最も好きなのが本作。
デ・ニーロとスコセッシ、プリ夫とスコセッシ、ブロンソンとトンプソン(おっと失敬)、コンビモノは数あれど、スコットとワシントンほど最初意外に感じた組み合わせはなかった。
まあ、ぶっちゃけ、デンゼルはクソ真面目な役者、トニーは絵だけ、という印象があった。
しかし本作以降、妙にこのコンビがしっくりいってるのは、互いの行き過ぎたイメージをセーブしているんじゃないだろうかと思う。
スコットの映画がリアルかどうか、と言われると「んな訳ないじゃん」と即答だが、デンゼルが出るとギューって映画が締まる。デンゼルが口を開くとドラマが始まる。
デンゼルは、結構話し方に「ノリ」があるのだが、それがスコットの演出にはまっているのかもしれない。
スコットにとって、ウィル・スミスでなくデンゼルなのは、その「ノリ」と「締まり具合」がたまらないからだろう。
デンゼルはその信頼関係がたまんないのではないだろうか。
本作はさらにもう一人の天才、ダコタ・ファニングが出ている。このクソガキ、めちゃくちゃうまい。デンゼル演じるボディガードとの出会いから信頼関係を築いていき、友情を育むまでがこの映画の見どころの一つで、これがあるから、以降のブチ殺せ、ブチ殺せの爽快感が生まれているんだな。
「アイ・アム・サム」なんか観てる場合じゃない。
ブチ殺せ、ブチ殺せ、はこの映画にあっては、正しい主張。
「今回の誘拐で少しでも得をしたやつはブチ殺す」
このセリフはダコタの名演あって初めてゾクゾクくる。
素晴らしい。
ラスト、気に入らないと言う人もいるだろう。けれどオレは前半の演技合戦と復讐劇でおなかいっぱいなんだな。もっと言うとラスト最高じゃねえか。
怖いわ
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子供の誘拐が頻発してた時代のメキシコ。
元軍人のデンゼルが雇われて、ある少女のボディガードとなる。
最初は任務に徹して少女と親しくしようとしなかったデンゼルだが、
水泳をコーチしたりするうちに仲良くなる。
そんな折、少女が誘拐される。デンゼルも撃たれて重傷。
そして犯人は少女は殺したと宣言、デンゼルが動き出す。
単身、誘拐の関係者を探り当てては尋問し、殺しまくり。
やがて敵ボスまでたどり着き、そこで少女が生きてると知る。
そしてボスの弟らを捕らえ、人質交換で少女を取り戻す。
デンゼル自身はその際に犯人に捕らえられ殺される覚悟だった。
そして死亡。これは本当に歴史上にあった話らしい。
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デンゼルなんでもっと人情味のある役かと思ってたら、怖すぎ。
簡単に人を殺し過ぎやし、一体何がしたかったんやろ?
ちょっと打ち解けたくらいで、あの少女への思い入れの強さは何?
身の危険を顧みずにマフィアと渡り合うほどのことなのか?
っていうのが根本的に分からんから、何か感情移入しにくかった。
重くもあり、んー、
始まりから途中にも、フラッシュバック?画面の早い切り替えやフラッシュのシーンが長いとこもあって、見にくく余計な演出だなあ、と。
ストーリーはまだわかりやすかったけど、主人公は現場で先に相手に撃って負傷して寝込んで、でも子供は誘拐されて、と、主人公の存在がなんか中途半端になったり。
後半は「復讐」として悪い組織の連中にひどいかんじで追及していくストーリーだったけど、それにしてもしかし、最後はなんでわざわざ相手に投降したんだろう。
絶命間近だったからなんだろうか。
思ってたのと違うのもあったけど、そんなんで中だるみした感もあった。
重めのアクション映画
最近のアクション映画はどっちかと言うとコミカルな
物が多いのに対しこの映画は暗く重かった。
今回この映画で良かったと思ったのはピタとクリーシーの
関係づくりを前半でしっかり描けていた事だと思う。
近年この前半の登場人物の心の動きを大して描かずいきなり
関係の薄い主人公が自らを危険に投じる物語が多くて
感情移入しにくい物が多かった。
この映画はよく描けていたと思う。
重々しくしたところでクリーシーの不死身っぷりも
すごかったけど。。やっぱ胸に四発も銃弾を受けて
数日間戦うのはブルースウィルスでも無かったんじゃないか?
ダコタファニングの演技っぷりもさすがでめちゃくちゃ可愛かったな。
大人になったダコタファニングもいいけど子役は素晴らしいね。
映画の終わり方には疑問が残るけど。
リアルな感じにしたかったのかなと思うが、
そうは言ってもクリーシーの静かだけど
暴れっぷりはリアルではないので、
最後はクリーシーの手でカタルシスを
作って欲しかったかな。
アクション映画で良さげなのは大方観ちゃってると
思っていたがまだまだこういう作品があるのだなあと
感心しました😁
本日3本目のデンゼル作品
面白かった。先にイコライザーシリーズを観てからだがその原作と言うか雰囲気は既にこの作品で作り上がっていたといっても良い。監督は巨匠リドリー・スコット。彼が何年も構想した作品と言うのも頷ける。社会問題(今回で言えば南米の人身誘拐組織)メキシコの恥部をリアルなストーリーと見事な脚本にて作り上げた。二転三転どころか予測不能な脚本、見事です。デンゼル・ワシントン演じるクリーシーのアル中退役軍人がふとしたきっかけで心を許す金髪の幼女。何といっても可愛らしいダコタ・ファニング演じるピトちゃん。この子役これは只者ではないと思ったがあまりにも幼い頃のダコタ・ファニングとは見終わるまで気づきませんでした。決してハッピーエンドではないが見応え十分の作品でした。
粗さはあるが…
デンゼル・ワシントン、ダコタ・ファニングの名演技により、エモーショナルであり、深みのある映画になっている。枯れてる男クリストファー・ウォーケンももう少し活躍が見たかった。ハリウッド版レオンのよう。政府の過酷な任務によりPTSDに悩まれるデンゼルことクリーシーはピタことダコタの護衛をするうちに、次第に心開いていく。舞台はメキシコで誘拐も日常茶飯事。何発も銃弾食らったはずのクリーシーが不死身というのと、敵組織が汚職警官絡みででか過ぎる割にクリーシーや、彼を助けるメディアが自由に動き放題と言うのはご都合主義だが、目には目を歯には歯を的に、容赦なく復讐していく。ピタの親父が負債を抱えていたための狂言誘拐だったが、本当の誘拐になってしまったというお馬鹿な親父。自殺しても仕方ない。フェロモン全開のピタ母親も、旦那のアホさを見抜けなかった。それよりもミッキー・ロークはチョイ役すぎて、いつの間にか死んでいた。ラスボスとの対決も制して、勧善懲悪が見たかったし、エンディングでクリーシー、ラスボスの死亡期日を実話ベースのように語られるのも、疑問だった。
心のつながり
心を閉ざしているボディーガード。
心を少しずつ子供に開いていく。
そんな中起きた誘拐事件。
復讐へとまた闇の心になっていく。
最期に安らかな形で目を閉じるボディーガード。
実際にメキシコは誘拐が多いと聞く。友人にも、誘拐を避けるために留学してると言った人がいたことを思い出す。
与えられた環境でどう生きるか。誘拐が商売になっていること。
色んな闇を照らす、小さな光を感じた
いい映画としか
これは泣いた。
全然期待してなかったので、不意を突かれたっていうか。
ありきたりの、可愛い女の子をボディガードの男の人が、誘拐された後に勇敢に助ける、格好良く!
・・・みたいなそういうのを想像していたけど全然違っていた。
こんなにドキドキしてシリアスな、予想が全然付かないような話だったとは。
ただ、ぶつ切り編集が過剰で、目がチカチカするので、それが難点と言えば難点・・・。
小刻みな編集は「さすがにやりすぎなんじゃ?」と思いました。
臨場感は伝わってくるけど、それを差し引いてもやりすぎな感が・・・。
でも、それを全部吹っ飛ばすくらい、この話(映画)は素晴らしい。
ハッキリ言って今まで観た映画の中で1、2位を争うくらい良かった。
レイバーンの
「人は芸術家になれる。
料理でも何でもいい。
要はどれだけ、その道に秀でてるかだ
彼は「死」の芸術家だ
これは生涯の名作になる」
というセリフと、
おじいさんとクリーシーの会話、
おじいさん「教会なら『許せ』と諭す」
クリーシー「神の裁く場を お膳立てする」
というふたつのセリフがこう、
凄かった。
ずっと心に残ります。
何故こんな素晴らしい映画があまり大きく取り上げられていないのだろう。
やはりコマ切れの編集とかがいけなかったのだろうか・・・
すっごくいいのに;;
熱く冷酷な復讐。
レオンの系譜と見終わった後に聞き「なるほど」と納得。
ただただ危険な現場でピタの護衛をし続ける映画かと思ったらとんでもない復讐劇。冷酷さに胸打たれます。
作品の前半はピタとの間にささやかな絆が生まれていくんですよね。
水泳を教えるシーンなんかは、ほっこりしました。
ゲップを教えるシーンも(笑)
ピタの純粋さに感化され、穏やかな表情が多くなるクリーシー。
それゆえにピタが誘拐された後の復讐の度合いも違いました。
しかしダコタ・ファニングちゃんは可愛い。
ラストシーンでクリーシーの名を叫びながら駆け寄る時の表情が、痛々しさと安堵が入り混じり、こちらも涙を零さざるをえなかったです。
相変わらず素晴らしい役者さんです。
切ないラストですが、見てよかったと思える作品でした。
終盤の展開に不満
基本的には好きな要素がたっぷり入ってる映画だし別に嫌いではないけど、映画終盤の展開には全然乗れなかった。
人生を諦めた男デンゼル・ワシントンが、天使のような可愛さのダコタ・ファニングと接するうちに生きる希望を見出していくというストーリーはとてもいいし、その天使が誘拐犯に殺されて以降の復讐マシーンっぷりも痛快。
ただ物語が終盤に差し掛かって、『実はあの子死んでませんでした』という展開になると一気にこの物語に興味がなくなっていった。
なぜなら死んでないという展開になったことで、この映画を見る上で自分が最もカタルシスを得るポイントであった『かわいいあの子を殺した奴らなんて全員苦しみながら地獄に落ちてしまえ』という部分がスッポリ無くなってしまったからだ。 そうなってくると映画の大部分を通して繰り広げられる壮絶な復讐劇も一気にどーでもいいものになってしまうし、結果としてこの映画の魅力は半減してしまった。 そりゃ確かに死んでなかったら嬉しいけどそこの展開は安易過ぎる。
あと復讐パートに入ってからの終始落ち着きのない画面作りも少し鬱陶しかった。
とはいえダコタ・ファニングとデンゼル・ワシントンの演技は素晴らしいし、前半部は本当に心温まる素晴らしいお話だったのでそれだけでも見て損はなかったとおもう。
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