メメント : 特集
監督は「いきなりブレイク」でなきゃ!
クリストファー・ノーラン監督をマークすべし!
編集部
◆クリストファー・ノーラン
ソダーバーグ監督が惚れ込んだ注目株
監督第2作「メメント」がサンダンス映画祭脚本賞受賞、ロンドン批評家協会英国脚本家賞、ドービル映画祭批評家賞・審査員特別賞などを受賞。自主配給にも関わらず、全米ボックスオフィス第8位までいく高収益を上げた、今、もっともハリウッドで注目される監督のひとり。その証拠に、次回作「インソムニア(原)」はスティーブン・ソダーバーグ監督が製作を買って出て、アル・パチーノ、ヒラリー・スワンク、ロビン・ウィリアムズ主演で撮影が進められている。
この作品は同名のノルウェー映画のリメイクで、誤って同僚を射殺してしまった刑事を描くサスペンス。第1作「フォロウィング」(98)では同時進行する3つのドラマを平行して描き、第2作「メメント」では、細かく分割した時間を時間軸を逆に並べて描く、と、前2作は、構成へのこだわりが感じられる作風。この3作目でも何がしかの「構成の妙」を見せてくれる可能性大。ここのところ続いた「オチで見せる」映画の流行に対抗する「構成で見せる」映画の流行を生みだすか?
実は英国出身で、70年、ロンドン生まれ。7歳から父の8ミリカメラで撮影を始め、ロンドン大学で英文学を学びながら、映画クラブで16ミリを撮影。第1作「フォロウィング」は、ロッテルダム映画祭タイガー賞、ニューポート映画祭監督賞などを受賞。これまでの監督作2作は脚本も担当、新作ではオリジナル作の脚本を使う。